文部科学大臣杯　2008年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦　SUPERBIKE RACE in SUZUKA
主催：鈴鹿サーキット(5.821Km)
決勝レポート
DATE：2008-9/7
■開催日/予選：9月6日(土)、決勝：9月7日(日) 　■天候/予選：曇・ドライ　決勝：晴・ドライ
■開催場所/三重県・鈴鹿サーキット(5.821Km)　■観客数/予選：11,000人・決勝：17,000人

　GP125クラスの決勝は12周で争われた。フロントロウ真ん中の2番手グリッドから菊池寛幸が好スタートを決めトップに出るかと思われたが、1コーナーではポールシッターの浪平伊織がインに入りホールショットを奪う。しかしヘアピンカーブで菊池が再びトップに立ち、オープニングラップは菊池を先頭に、浪平、尾野弘樹、岩田裕臣、仲城英幸、竹内吉弘、渡辺一馬、大金佑輝、東幸寛の順でコントロールラインを通過していく。

　レース序盤は尾野弘樹、竹内など、トップが目まぐるしく変わる125らしい混戦となっていたが、この集団から菊池が抜け出す。菊池は6周目のデグナーカーブで4番手に上がり、バックストレッチで加速すると、カシオトライアングルで一気にトップに躍り出る。そして徐々にリードを広げていく。

　2位争いは竹内、尾野弘樹、岩田、浪平の4台となったが、7周目の130Rで岩田が痛恨のコースアウト。すぐにコースへ戻ったものの、その後ろの集団に埋もれ、翌周に集団から抜け出した時には、2位争いのグループから2秒以上も離されてしまっていた。しかし岩田はファステストラップを更新し、すぐにその差を詰めた。

　再び4台となった2位争い。10周目に尾野弘樹がカシオトライアングルで浪平を抜き、このグループのトップに立つ。そこから尾野弘樹が集団のトップでコントロールラインを通過する周が続いた。最終ラップで浪平が尾野弘樹をかわすが、MCシケインでは尾野がポジションを奪い返し、そのまま抑えきった。 　トップを独走していた菊池はレース終盤にペースを上げ、後続に3秒以上の差をつけゴール。今季3度目の優勝を手にした。2位の尾野弘樹は全日本初の表彰台を獲得。3位には浪平が今季2度目の表彰台に上がった。

　竹内は4位、岩田は5位でゴール。レース終盤に8台にまでふくれ上がっていた6位争いを制したのは柳沢祐一だった。以下、渡辺一馬、徳留真紀、山田亮太、大金佑輝、仲城英幸、東幸寛、矢作雄馬と続き、僅差でチェッカーを受けている。

●ライダーのコメント
優勝／#8 菊池寛幸　F.C.C. TSR
今回も、もちろん勝ちにいこうと思っていました。最初は前に出て、自分のペースで走ろうとしたが、抜かれたので何台くらい抜かれるか様子を見ていた。5番手くらいまで落ちたので距離を置いて見ていたが、前が（バトルを）やりあっていたので、前に出て逃げようと思った。どのくらい離せるかと走っているうちに、後ろから音がしなくなった。サインボードを見たら1秒半くらい差があったので、その差をキープした。厳しいレースだったけれど“こんなんでヘタっていたら8耐なんて走れない”と思い出して頑張った。8耐でペアを組んだ（岩田）悟がST600のレースで勝ったので“オレも頑張ろう”と思った。もともと（開幕戦の）1戦を落としているし、タイトルは考えず、レースを勝つことを最優先にしてきた。それを支えてくれるチームにも感謝しています。

2位／#14 尾野弘樹 BATTLE FACTORY
5番手からのスタートだったので、表彰台に乗ることが目標でしたが、みんな速かったのでレース中は気持ちが焦りました。菊池さんは速かったですね。追いかけようと頑張ったけれど厳しかった。でも2位になれてうれしいです。全日本最終戦の前に（ワイルドカード参戦での）MotoGP日本グランプリがあるので頑張ります。最終戦はトップを目指したいと思います。

3位／#11 浪平伊織　鈴鹿レーシング
ポールポジションを獲得して、初めて一番前でスタートしたので緊張しました。スタートはあまりうまくいかなくて、集団にのまれてしまうかなと思ったけれど、1コーナーでトップを取り戻せてよかった。予選の時から、決勝では自分でレースをひっぱる余力がないと分かっていたし、菊池さんがレースをリードすると予想していました。一度トップに立ってはみたけれど引き離せなかったので、いったん下がって、後半抜ける場所を探していたのですが、菊池さんにうまく集団から抜け出し逃げられてしまいました。決勝前に自分の頭の中で考えていたことが全くできなかったので悔しいですね。今日のレースを振り返って、次につなげたいと思います。