シリーズ第8戦を岡山国際サーキットで迎え、2017年シーズンも、いよいよ大詰めとなってきた。昨年、岡山ラウンドは、日曜日に雨模様となったが、今年は、金曜日から天気に恵まれた。日曜日は、雲が多かったが、過ごしやすい観戦日和となった。
公式予選では、事前テストから速さを見せている中須賀克行が、ただ一人1分27秒台をマーク。アベレージも速くレース前から一人旅となると見られていた。その期待がプレッシャーになっていたとレース後に語った中須賀だったが、その重圧をはね返す速さを見せつけた。
ポールポジションから好スタートを見せた中須賀は、ホールショットを奪いオープニングラップからレースをリード。これに続いたのは、2番手グリッドの高橋裕紀と5番手グリッドの清成龍一のモリワキ勢。渡辺一馬、加賀山就臣、津田拓也、野左根航汰と続くが、モスエスからアトウッドカーブで津田と野左根が加賀山の前に出て行く。後方では、高橋巧、藤田拓哉、山口辰也と続く。オープニングラップは、中須賀が制し、高橋裕紀、清成龍一と続き、やや感覚を空けて、渡辺、津田、野左根が一丸となる。その後方では、高橋巧、藤田、山口が加賀山をかわしポジションを上げる。
中須賀は、1分28秒台のハイペースで周回。これを必死に追う高橋裕紀だが、ジリジリと、その差は開いて行く。清成も同じく1分28秒台に入れていたが、その背後には、野左根、津田、渡辺が迫ってくる。そして8周目のアトウッドカーブで清成のインに入った野左根が3番手に浮上する。9周目のヘアピンでは、津田が、10周目のヘアピンでは渡辺が清成をかわし、それぞれ一つ順位を上げる。その後方では、高橋巧のペースが上がらず、藤田、山口と7番手争いを繰り広げていた。
中須賀は、コンスタントに1分28秒台で周回しトップを独走。バックマーカーも落ち着いてかわし、その座を確固たるものとして行く。高橋裕紀は、2番手をキープしていたが、野左根が自己ベストを更新する走りで背後に迫ってくる。そして18周目のバックストレートからヘアピンへのブレーキングで野左根が高橋裕紀のインを突き2番手に浮上。そのまま高橋裕紀を引き離して行く。
後方では、清成をかわした高橋巧が6番手に浮上。さらに藤田も清成をかわし、これに山口も続きたいところだった。しかし、18周目のダブルヘアピンでバックマーカーと接触し転倒。再スタートするものの大きく順位を落としてしまう。
トップを走る中須賀は、まさに一人舞台。2位に10秒180の大差をつけ今シーズン3勝目を挙げた。野左根が2位に入りYAMAHA FACTORY RACING TEAMが念願の1-2フィニッシュ。3位には、後続の追撃を抑えきり高橋裕紀がJSB1000クラス初表彰台を獲得。4位に津田、5位に渡辺、6位に高橋巧とタイトル争いを繰り広げている3人が続いた。この結果、津田が155ポイントでトップをキープ。2番手が149ポイントの高橋巧、3番手が144ポイントの渡辺となり、最終戦MFJ-GP決戦を迎えることになった。
7位に藤田、8位に清成、9位に加賀山、10位に濱原颯道、11位に浦本修充、12位に松崎克哉、13位に秋吉耕佑、14位に上和田拓海、15位に今野由寛、16位に渥美心、17位に津田一磨、18位に岡村光矩、19位に小島一浩、20位に相馬利胤と続き、ポイントを獲得している。 |