事前テスト、そして金曜、土曜と梅雨時らしい不安定な天候であったが、決勝日はそれまでの梅雨空が嘘のような爽やかな好天に恵まれた。 ホールショットは榎戸育寛が奪う。2番手に岩戸亮介、3番手に前田恵助、4番手にチャランポン・ポラマイの順で1コーナーに進入する。オープニングラップのシケイン進入で岩戸が榎戸のインに飛び込みトップで最終コーナーを立ち上がる。オープニングラップは、岩戸、榎戸、前田、チャランポン、清末尚樹、伊藤和輝、名越哲平、松崎克哉、中山真太郎、岡村光矩のトップ10。 3周目には、岩戸、榎戸、前田、チャランポンの4台が5番手以下を少しずつ引き離し始めトップグループを形成。4周目には、その差を4秒519まで差を広げる。5位以下のセカンドグループは8台の団子状態となるが、その中にペナルティを受けて15番グリッドからスタートした、デチャがグングンと順位を上げて4周目には5番手まで順位を上げてきた。 序盤、先頭集団は岩戸と榎戸、やや間隔を空けて前田とチャランポンの2つに分かれていたが、10周目に入ると前田がペースを上げ、岩戸と榎戸に迫ってくる。10周終了時のホームストレートで榎戸が岩戸をパスし、トップに浮上する。この辺りからトップグループからチャランポンが遅れ始め、榎戸、岩戸、前田の3台が三つ巴のバトルを展開。5番手以降の集団では、名超が順位を上げて6番手に浮上してくる。 トップ争いの前に、15周を過ぎるとバックマーカーが出てくる。17周目のレインボーコーナーから馬の背コーナーにかけてバックマーカーが絡み、18周目には、トップ榎戸と2番手岩戸の差は0.773秒、岩戸と前田の差は0.681秒と再び3台は等間隔に広がる。そして19周目の馬の背コーナー立ち上がりでミスをしたという榎戸がはらむと、そのすきを見逃さなかった岩戸がトップに浮上してファイナルラップに突入! 一気にスパートをかけた岩戸がトップでゴール。うれしい全日本初優勝を飾った。2位には榎戸、3位に前田と続き、ティーンズライダーが表彰台を独占した。以下、4位チャランポン、5位デチャ、6位名越、7位伊藤、8位清末、9位岡村、10位松崎の上位10位となった。