10周の短期決戦で争われる予定だったレース1。スタート直前のウォーミングアップ走行でHonda 鈴鹿レーシングチームの亀井雄大が200Rで転倒。このアクシデントのため、スタートはディレイとなり、周回数は、1周減算され9周で再びスタート進行が行われることになった。 超スプリントとなったレース1。3番手グリッドからスタートした高橋巧がホールショットを奪い、3列目から得意のスタートダッシュを決めた加賀山就臣、ポールポジションの中須賀克行、渡辺一樹、津田拓也、秋吉耕佑、渡辺一馬、野左根航汰、柳川明、山口辰也と続いて行く。オープニングラップは、そのまま高橋が制し、加賀山も2番手につけ、中須賀は3番手につけていたが、2周目の1コーナーで加賀山を、バックストレートで高橋をかわしトップに浮上すると2番手以下を引き離して行く。高橋は必死に中須賀を追うが、その差は開く一方だった。その背後には、渡辺一樹、津田が迫ってくる。その後方につけていた加賀山は、6周目のダンロップコーナーで野左根と接触し転倒。そのまま悔しいリタイアとなっている。 トップを走る中須賀は、コンスタントに2分06秒台をマーク。7周目に、このレースのファステストラップとなる2分06秒035をマークし独走でチェッカー。レース1を制し、前人未踏の4連覇、6度目のチャンピオンを獲得した。その後方では、レース終盤になり、ペースを上げた津田が、7周目に渡辺一樹をかわすと、ラストラップに高橋をかわし2位でフィニッシュ。高橋が3位、渡辺一樹が4位と続いた。野左根と柳川の一騎打ちとなった5位争いは、野左根に軍配が上がっている。以下、山口、秋吉、渡辺一馬、浦本修充、中冨伸一と続いた。
レース2は、当初20周の予定だったが、J-GP2クラスで赤旗中断があったため15周に減算してスタートが切られた。好スタートを切ったのは津田。これに渡辺一馬、渡辺一樹と続き、中須賀は4番手で1コーナーに入って行く。続く2コーナーで中須賀は渡辺一樹のインに入り3番手に浮上すると、すぐに渡辺一馬もかわし2番手に上がる。オープニングラップは、そのまま津田が制し、レースをリード。そのテールを中須賀はピタリとマークし様子を見ていた。3番手争いは、2周目に加賀山が前に出るが、高橋、そしてファステストラップをマークしながら追い上げてきた野左根が加賀山をかわして行く。野左根は、その後もペースを上げ、津田と中須賀に追い付き、トップグループは三つ巴のバトルとなって行く。レースも終盤に入ろうかと言う9周目のスプーンカーブで伊藤勇樹が転倒し、マシンがコース上に残ってしまったため赤旗が提示される。 8周目終了時の順位のグリッドにつき再スタートが切られる。周回数は7周。ホールショットを奪ったのは渡辺一樹、これに津田、中須賀、加賀山、野左根、高橋、柳川、秋吉、山口、中冨と続いて行く。オープニングラップの逆バンクで津田が、シケインで中須賀が渡辺一樹をかわし前に出て行くと、2周目の1コーナーで中須賀が津田をかわしてトップに立つ。第1レースでトップグループにつけ健闘していた野左根だったが、タイヤを第1レースで使ってしまっており、思うようにペースが上がらない。そして2周目のスプーンカーブ進入で痛恨の転倒。そのままリタイアとなってしまう。 トップを走る中須賀は、2分06秒台の前半で周回。津田も必死に食らいついて行く。しかし、6周目に中須賀は、2分05秒986をマークし、追いすがる津田を引き離すことに成功。最終戦鈴鹿MFJ-GPを完全制覇。シーズン7連勝を飾り、自らに花を添えた。津田は、2レース連続2位、3位に渡辺一樹が入り、柳川、高橋、加賀山、山口、秋吉、中冨、渡辺一馬というトップ10だった。
【レース1】スタート
【レース1】バトル
【レース1】中須賀の走り
【レース1】中須賀のウィニングラン