2015年の全日本ロードレースシリーズ最終戦が三重県・鈴鹿サーキットで開催された。J-GP2クラスは高橋裕紀と生形秀之が2ポイント差で最終戦を迎えた。最終戦MFJ-GPはボーナスとして3ポイント加算されて優勝すると28ポイント獲得できるので、前戦岡山終了時点のランキング5位の渥美心(73ポイント:27ポイント差)までチャンピオン獲得の可能性がある。
この週末は天候に恵まれ、土曜日までのセッション全てドライで行うことができた。決勝日も朝のうちは青空が広がっていたがJ-GP2クラス決勝の頃には曇りの天候となっていた。
シリーズチャンピオンを決める15周の最終戦がスタート! ホールショットは高橋が奪い、タイトルを争う生形、岩崎哲朗、岩田悟、渥美の順に第1コーナーに進入する。ヘアピンで渥美が岩田をパス、4番手に浮上する。しかし、オープニングラップを終え2周目に入ったところで山元聖のマシンから白煙が上がりオイル漏れが発生したために赤旗中断となる。
約20分間の赤旗中断後、5周減算され10周のレースとして再スタートが切られた。リスタート後のホールショットも高橋が奪い、高橋のチームメイトの日浦大治朗が2番手で1コーナーに進入するが、2コーナーで渥美が前に出て行く。しかしその直後のS字コーナー進入でなんと渥美が転倒。早々に戦列から離脱してしまう。これで2番手に上がった日浦は、ヘアピンで生形にかわされるもののバックストレートで抜き返し、2番手でホームストレートに戻って来る。オープニングラップは、高橋、日浦、生形、岩崎、関口、岩田、作本輝介、中本翔、井筒仁康、上和田拓海の上位10台であった。
オープニングラップからトップに立った高橋は早くも2周目に2番手の日浦に対して2秒929と早くも約3秒の差をつける。序盤、他のライダーが2分12秒中盤から13秒台で周回するのに対し、2分11秒台を連発して後続を引き離し独走態勢に入る。日浦も徐々にペースを上げていき単独走行となる。その後ろで生形と関口が激しい3番手争い、さらにその後方では岩田、岩崎が5番手争いを展開している。そこに上和田、作本が加わり4台によるバトルへと発展する。
4周目に関口が生形をパス、3番手に浮上する。5周目に作本と岩田が接触、岩田が大きく順位を落としてしまう。これで2台となった作本と上和田の5番手争いはさらに激しさを増し、5周目のバックストレートで上和田が作本をパスする。さらにこの2台は前を行く生形、関口のバトルに加わり、4台による3番手争いとなる。8周目に入ると上和田は生形の背後にピタリと迫り前を伺う、しかしバックストレートで生形が関口をパス、3番手に浮上する。3番手争いは生形、関口、上和田、岩崎によるバトルとなる。そして9周目のデグナーカーブ立ち上がりで関口が生形をパスする。
一人旅を続けるトップ高橋、2番手日浦。高橋は安定して2分11秒台で周回、8周目にはファステストラップの2分11秒477をたたき出し2番手日浦に3秒994の差をつける。一方、日浦も7周目に11秒台に入れる2分11秒735の自己ベストタイムで周回、モリワキの1-2走行が続き、そのままチェッカー。高橋が今季5勝目を挙げて2年連続のシリーズチャンピオンを獲得した。2位には今シーズンベストリザルトの日浦、モリワキは最終戦を1-2フィニッシュで飾った。
注目の3番手争いはファイナルラップにもつれこむ。1コーナーで生形が関口をかわして2番手浮上。上和田も関口のすぐ背後につけるとヘアピンでついに前に出て行く。数珠つなぎの4台はスプーンカーブからバックストレートを通過、130R進入で上和田が生形のインを突こうとするがブロック、そのまま最終コーナーを駆け降り生形が3位表彰台を獲得、4位に上和田、5位関口、6位岩崎で決着がついた。7位に井筒、8位星野知也、9位大木宗行、10位佐藤太紀の上位10位であった。 |