シリーズ第2戦を迎えた全日本ロードレース選手権。今年も鈴鹿2&4レースは、最高峰クラスのJSB1000クラスと4輪国内最高峰のスーパーフォーミュラ、全日本フォーミュラ3の併催で行われた。 今シーズンは、セミ耐久がなくなり、開幕戦に続き、今回も土曜日に公式予選とレース1、日曜日にレース2が行われるスケジュール。2週間前にツインリンクもてぎで行われた開幕戦では、タイトル奪還に燃える中須賀克行がダブルウインを飾り、幸先よいスタートを切った。今回も金曜日からトップタイムをマーク。土曜日午前中に行われた公式予選では、開始早々に前人未踏の2分04秒台に突入。セカンドタイムでもトップとなり、2戦連続でダブルポールポジションを獲得していただけに、レースをリードして行くかと思われた。 好スタートを見せホールショットを奪ったのは、セカンドグリッドの高橋巧。これに2列目4番手グリッドスタートの渡辺一馬が、2コーナーでアウトから並んでいきS字コーナー進入でトップに浮上する。3番手以下は、中須賀、高橋裕紀、津田拓也、野左根航汰、秋吉耕佑、渡辺一樹、加賀山就臣と続いて行く。オープニングラップのダンロップコーナーでは、秋吉が単独でコースアウト。バックストレートから130Rへのブレーキングに入る辺りでは、津田が他車と接触し、130Rでコースアウト。共に大きく順位を落とし津田は、17番手、秋吉は34番手で2周目に突入して行く。 トップグループは、渡辺一馬が2分07秒台で引っ張り、中須賀、高橋巧、野左根、渡辺一樹が続き5台が形成。一時は、渡辺一樹がやや遅れを取るが、レース中盤には、再び追い付いてくる。トップに立つタイミングを伺っていた中須賀は、14周目のデグナーカーブ2個目の立ち上がりで渡辺一馬がややミスをし、加速がやや鈍ったのを見逃さず前に出ると、そのままスパート。これに呼応し、すぐに渡辺一馬をかわして中須賀を追いたい高橋巧だったが、スプーンカーブ進入でようやく前に出るが、すでに中須賀に引き離されてしまっている状況だった。逃げる中須賀に追う高橋巧だったが、中須賀は、15周目にファステストラップとなる2分06秒377をマーク。高橋巧を突き放し、トップでチェッカーフラッグを受けた。高橋巧は、1秒961差の2位。3位争いは、渡辺一馬、野左根、渡辺一樹の三つ巴のバトルとなる。最終ラップには、渡辺一樹、野左根、渡辺一馬の順で突入。バックストレートから130Rへのブレーキングで渡辺一樹がコースアウト。野左根が3位争いを制し、渡辺一馬、渡辺一樹の順でチェッカーフラッグを受けた。その後方では、序盤のコースアウトから激しい追い上げを見せた秋吉が最終ラップのシケインで津田をかわし6位でゴール。津田も後方から追い上げ7位となった。以下、高橋裕紀、前田恵助、加賀山、水野涼、清成龍一、生形秀之、近藤湧也、山口辰也、ザクゥワン・ザイディ、松附詩ニ、日浦大治朗、渥美心、中冨伸一とポイント圏内でゴールした。 レース2も中須賀がレースをコントロールしそうだ。高橋巧も調子を上げてきているだけに、どこまでついて行けるかがカギとなるだろう。レース1でコースアウトした津田、秋吉も、どのポジションに入ってくるかによって、レース1とは違う展開がありそうだ。