MFJ SUPERBIKE・全日本ロードレース選手権の新たなシーズンが始まった。2014年の開幕戦は、三重県・鈴鹿サーキットで最高峰のJSB1000クラスと4輪のスーパーフォーミュラとの鈴鹿2&4レースとして開催された。予選までの仕上がりでは、ゼッケン1をつける中須賀克行が群を抜いていたが、決勝日朝のウォームアップ走行では、秋吉耕佑が息を吹き返しトップタイムを記録。高橋巧もセットアップを詰め、決勝に向けて好感触を得ていた。
決勝日は、雲が空を覆い、予報よりも気温は上がらず、レースウイークの中では、一番肌寒い一日となった。オンタイムでスタート進行は進み、フルグリッドの44台によって20周のレースは争われた。まずポールポジションからスタートした中須賀克行がホールショットを奪い、津田拓也、秋吉、高橋、渡辺一樹、加賀山就臣、柳川明、山口辰也、中冨伸一、酒井大作、今野由寛、安田毅史と続いていく。秋吉は、2コーナーでアウトからスピードを乗せると中須賀と津田をかわしトップに浮上。オープニングラップは、秋吉が制し、そのままレースをリードしていく。レース序盤のトップ争いは、秋吉、中須賀、高橋、津田の4台が形成。やや間隔を空けて渡辺、柳川のカワサキ勢、山口、加賀山と続いていく。
その後、秋吉と中須賀が抜け出し、マッチレースとなるかと思われた。3番手争いは、渡辺、高橋、柳川、津田が繰り広げペースの上がらない津田が遅れ始める。逆に高橋は、ペースを上げ、10周目には、自身の予選タイムを上回る2分06秒903というファステストラップ。急激に秋吉と中須賀との差を詰め、トップグループは、三つ巴のバトルとなっていく。そしてレースも終盤となる16周目にトップを走っていた秋吉がダンロップコーナーでハイサイドに遭い3番手に後退。この時点で秋吉は、守りの走りに入らざるを得ず、トップ争いは、中須賀と高橋に絞られた。そして迎えた最終ラップ。
多くのバックマーカーを縫いながら繰り広げられたトップ争いは、最後のシケイン勝負となる。2人ともギリギリまでブレーキングを遅らせ、シケインに進入。イン側を抑えた中須賀、アウトから勝負に出た高橋の戦いは、高橋が突っ込み過ぎてしまう。中須賀が高橋を抑えきりトップでゴールを受け、今シーズン初優勝を飾った。悔しい2位に高橋。3位に今回のみの全日本参戦となる秋吉と続いた。以下、渡辺、柳川、山口、津田、加賀山、中冨、酒井大作と続くトップ10となった。 |