2015年の全日本ロードレースシリーズJ-GP2クラスの第3戦が宮城県・スポーツランドSUGOで開催された。予選日に降っていた雨は夜のうちに上がり、決勝日の朝は雲の合間から青空が見える天候となり回復傾向かと思われたが、JSB1000クラスのウォームアップ走行が終わる頃から霧雨が落ち始め、J-GP3クラスに引き続きJ-GP2クラスもウエット宣言が出された。 午前11時5分、20周の決勝レースがスタート! ホールショットはポールポジションの高橋裕紀が奪う。予選5番手の岩田悟が2番手に上がり、星野知也、井筒仁康、生形秀之と続く。高橋は一人だけ1分40秒を切る1分38秒556でオープニングラップを周回、2番手以下との差を広げて早くも独走態勢に入って行く。2番手には予選7番手からジャンプアップした生形、3番手に岩田、4番手に星野、5番手に長尾健吾、6番手中本翔、7番手作本輝介、8番手岩崎哲朗、9番手日浦大治朗、10番手亀井駿のオーダーで続く。トップ快走の高橋、2番手生形が単独走行となり、3番手争いは岩田と星野が接近戦を繰り広げる。3周目の110Rコーナー進入で星野が岩田をパス、3番手に浮上すると、星野はその勢いのまま生形の背後に迫って行く。4番手に後退した岩田が岩崎、長尾、作本、日浦の5番手グループに飲み込まれ4周目のシケインで岩崎が岩田をパス、4番手に浮上する。岩崎を先頭とした4番手集団は少しバラけ始め岩崎、岩田、作本の3台の集団となる。しかし7周目の馬の背コーナーで作本がスリップダウン、再スタートするも順位を落としてしまう。 レース中盤になっても高橋は1分31秒後半から32秒台前半のタイムで相変わらずひとり旅を続ける。4.2秒後方に2番手争いの生形と星野、その約3秒後方に4番手争いをしている岩崎と岩田、さらにその後方に日浦が単独6番手走行を続け、9周目には早くもバックマーカーが出てくる。そして岩崎、岩田の2台による4番手争いに日浦が近づいて来る。10周目、日浦は1分31秒935の自己ベストタイムを出し岩田の1.2秒後方に迫る。 その直後2番手争いをしていた星野が11周目の2コーナーで痛恨のスリップダウンを喫してしまう。これで生形は単独2番手走行となる。岩崎、岩田、日浦によるバトルは3位表彰台争いへと変わる。14周目のホームストレートでは、岩田が岩崎をパスして3番手に浮上。15周目、日浦が岩崎をかわして4番手、さらに翌16周目のホームストレートで岩田をかわして3番手に浮上するなど、レース終盤を迎えヒートアップして来る。 高橋は生形に8秒5の差をつけてファイナルラップに突入、そのまま一度もトップの座を明け渡すことなく9秒374の大差をつけて3戦連続でポールポジションから優勝を飾る。2位に生形、3位にはJ-GP2クラス初表彰台となる日浦が入る。4位岩田、5位岩崎、6位中本、7位長尾、8位大木崇行、9位亀井、10位作本の上位10位であった。