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 '14全日本モトクロス選手権 第5戦東北大会 
                   ↑'14スケジュール



全日本モトクロス選手権第5戦東北大会は、岩手県の藤沢スポーツランドで開催。シーズンは早くも折り返し地点を迎えた。林間にレイアウトされたアップダウンの多いコースは、サンド系の路面が特徴。これまでも、数多くの名勝負を生み出してきた。

7月中旬に行われることが多いため、梅雨明けしていれば猛暑、していなければマディになることが多いこの大会。今年は後者となった。とくに土曜日夜から日曜日朝にかけて降水量が多く、さらに決勝が行われている間にも一時的に強い雨が降ったことから、路面は前戦に並ぶヘビーマディコンディションに。この影響で、IA、IB、レディースの各クラス決勝は、レース時間が5分ずつ短縮された。観戦にも過酷な天候となってしまったが、それでも2日間で1,800名が観戦に訪れ、カラフルな傘やレインウエアで会場を彩った。






タフな路面状況と首位攻防に
冷静な走りで対応した成田亮

スタート直後からトップを走り
今季3勝目を挙げた小方誠

全日本最高峰となるIA-1は、20台がエントリー。ファクトリーチーム勢では、第2戦で負傷したヤマハの田中教世(#11)が、今回からレースに復帰した。しかし田中は、日曜日の公式練習中にクラッシュし、決勝出場をキャンセルした。またトップライダーの中では、スズキの小島庸平(#44)とKTMを駆る星野裕(#7)が、大会前の練習などで負傷し、このレースを欠場している。路面状況悪化の影響により、決勝のレース時間は通常よりも5分短い25分+1周に設定された。


決勝ヒート1。好スタートを切ったのはホンダファクトリーチームの成田亮(#1)。カワサキファクトリーの新井宏彰(#331)を抜いてトップに浮上すると、そのままオープニングラップを先頭でクリアした。これにスズキの熱田孝高(#5)、新井、ホンダサテライトチームの星野優位(#777)、ヤマハの平田優(#3)が続くと、2周目にはややペースが上がらずにいた新井が後退し、トップの成田を4秒ほど離れて熱田が追い、さらに星野が続く展開に。星野から5秒ほど遅れて、平田も上位進出を狙った。レース序盤から中盤にかけ、熱田は成田との差を保ちながらしっかりとマークを続け、一方で星野の追撃もケア。上位4台はほぼその間隔を保ったまま、レースは後半に入った。

すると7周目、星野が熱田のパッシングを試みて逆転に成功。しかし直後に星野は転倒して4番手に後退。この攻防も影響して熱田のタイムが落ち、トップ成田との差が10秒近くまで拡大。逆に、一度は10秒以上になっていた熱田と平田との差は、6秒ほどまで縮まった。熱田が離れたことで楽になった成田は、レース終盤は着実に周回。前が見えてきた平田は猛プッシュし、ラスト2周となった10周目にベストラップタイムを刻んで逆転に成功した。そしてレースは、成田が今季6度目のトップチェッカー。2位に平田、3位に熱田が入って表彰台に登壇した。4位には星野、5位には新井、6位にはスタート直後の2コーナーで転倒して最後尾から追い上げた小方誠(#2)が入賞した。


決勝ヒート2では、ヒート1ではスタートの出遅れが最後まで響いた小方が、抜群の集中力を発揮してホールショット。新井、熱田、星野、平田、ホンダを駆る深谷広一(#10)らが続くと、ここから熱田が逆転。スタートで大きく出遅れた成田は一気に順位を回復して、オープニングラップを熱田、小方、平田、成田、深谷の順でクリアした。2周目、一度は先行を許した小方が熱田を抜き、再びトップに立つと、3周目にスパート。一方で熱田はこの周に10秒ほどロスして、両者の差はいきなり約20秒に拡大した。さらに熱田の背後には、転倒した平田を抜いた成田が迫ったが、翌周からは再び熱田が成田を引き離し、レースは後半に突入した。

ここでも小方はトップを守りながら快調に周回を重ね、熱田も単独の2番手をキープ。成田はややペースが上げられずにいた。ところが残り3周となった8周目、ライン選択を変えた成田がラップタイムを大きく縮め、逆に熱田はペースダウン。これにより両者が急接近すると、翌周には成田が逆転に成功した。そして成田は、13秒差まで迫ったトップを走るチームメイトを猛追。しかしここで小方もペースを上げ、10周でチェッカーとなったレースは小方が勝利し、成田が2位。熱田は残り2周でタイムを落とし、これにより平田が3位、熱田が4位でゴール。5位には新井、6位には深谷が入賞した。


「ヒート1は、狙いどおりの展開に持ち込めました。こういうレースでは、後ろにいると視界が悪く、ミスもしやすいので、とにかくスタートから前を走ることが重要ですね。と言いながらヒート2は、自分のミスで出遅れてしまい、かなり悔しい結果となってしまいました」と、ヒート1勝者の成田。対照的に小方は、「ヒート1は、とにかく序盤で前のほうへと思ったら2コーナーで転倒して大失敗。そこでヒート2は、より集中してスタートに臨みました。理想的な展開で勝てたのでうれしいです」と喜びを語った。





最終周に逆転の危機を乗り越え
今季2勝目を挙げた富田俊樹

スズキ移籍後の初勝利に
喜びいっぱいの竹中純矢


IA-1と同じく、決勝レースは25分+1周に。そのヒート1は、同じく過酷なマディコンディションとなった前戦ヒート2で今季初優勝を挙げた、富田俊樹(#1)の好スタートで開始された。一方、ポイントリーダーの勝谷武史(#888)は、1コーナーで転倒。さらにその横でも転倒者が続出するなど混乱し、前戦ヒート1勝者の安原志(#34)が出遅れた。1周目をトップでクリアしたのは富田。これにサンタナ・ルカス・ケンジ(#010)、勝山聖(#56)が続き、4番手以下は早くも大きく差が開いて斉木達也(#60)、岡野聖(#42)、そして1コーナーで転倒していた竹中純矢(#32)、マディを得意とする井上眞一(#39)の順となった。レース序盤、上位勢では竹中が激しい追い上げを続け、3周目には2番手に浮上。4周目には、サンタナが後退したことから井上も3番手に順位を上げたが、この段階でトップの富田と2番手の竹中は約35秒、竹中と井上は40秒近い差になっていた。

5周目、ややタイムが上がらずにいた井上に、1周目10番手から追い上げてきた安原が接近。レースが後半に入った6周目に、順位が入れ替わった。しかしレース終盤の8周目、安原がミスしている間に、淡々と走る井上が再逆転に成功。そのままリードを拡大していった。富田は、終盤になってもトップを独走。しかし8周目にタイムロスし、これによって竹中が約20秒差まで詰めた。そして両者が約18秒差で迎えた最終ラップの10周目に、富田の前で周回遅れがスタック。富田は、柔らかい泥があるラインに挑戦するよりも、良いラインが空くのを待つ選択をしてストップし、この間に竹中が富田に並んだ。しかし、わずかに前に出た竹中は、直後に柔らかい泥の影響で失速。これで再逆転した富田が勝利し、竹中は2位となった。3位には井上、4位には安原が入賞。順位を上下させながらも粘った斉藤嵩(#911)が5位、何度も転倒を喫しながらも勝谷が6位に入った。


決勝ヒート2では、勝谷がホールショットを決め、これに竹中、井上、横澤拓夢(#08)、安原が続いてレースがスタート。レース序盤、勝谷は逃げ切りを図ってアドバンテージを拡大し、2番手争いでは2周目にジャンプアップした安原を僅差で竹中が追った。井上はやや後退し、その前では大塚豪太(#01)と富田が5番手争いを繰り広げた。レース中盤の4周目、安原がややもたついたのに対して、竹中はこのヒートのファステストラップタイムを刻み、逆転に成功。さらに翌周には、勝谷が転倒してタイムロスしている間に、竹中がトップに浮上。勝谷は2番手でレースに復帰し、約10秒差で安原がこれを追った。

レースが後半に入った6周目、勝谷は再び転倒してタイムロス。これにより安原が先行し、トップの竹中はアドバンテージを拡大。上位勢は竹中、安原、勝谷、横澤、富田となり、大塚はミスで大きく後退した。レース終盤、好調な走りを続けてきたルーキーの横澤が、タイムロスして6番手に。これで富田と井上が順位を上げた。ラスト2周となった9周目には、安原もラップタイムを落とし、これで勝谷が再逆転に成功。一方で竹中も少しペースを落としたが、その差を最小限にとどめた。そしてレースは、竹中が今季初優勝。勝谷が2位、安原が3位、富田が4位、井上が5位、横澤が6位となった。


ヒート1で勝利した富田は、「最終ラップで竹中選手に並ばれたときは、もっとタイム差があると思っていたのでかなり焦りました。逆転できてほっとしました」と苦笑い。またヒート2で勝利した竹中選手は、「ようやく今季初優勝を挙げることができました。今年からチームを移籍して、リザルトがいまひとつでしたが、これで調子を上げて次戦も勝利を狙います」と宣言した。





午前のIB-2に続いて
マディレースを制した馬場亮太



通常より5分短い15分+1周に設定された決勝レースでホールショットを奪ったのは、午前に行われたIB-2でも勝利した馬場亮太(#79)。最初の1周で、早くも約15秒のリードを築いた。2番手争いは内田篤基(#71)、阿部大輝(#40)、古賀太基(#122)で繰り広げられ、一時は阿部が内田を抜いて前に。しかし阿部は、2周目にスタックして完全に脱落した。また同じ周、松浦勝志(#8)が古賀を抜き、3番手に浮上した。レース序盤からスタック車両が続出し、コースの半分ほどで黄旗が提示されている状態。この中、馬場は3周目の後半まで順調に走っていたが、難所のひとつとなったスタックポイントで転びかけ、なおかつ前に周回遅れがスタックしていたことから一時停止。この間に、2番手の内田が4秒弱まで迫った。

レース後半、2番手の内田はトップの馬場から約4秒という差をキープ。しかし、ワンミスで順位が入れ替わるプレッシャーの中で、馬場も大きくタイムを落とすことなく周回を重ねた。するとラスト2周のところで、内田にややミスがあり、両者の間隔は7秒近くまで拡大。このリードを守り切った馬場が、7周でチェッカーとなったレースで勝利を収めた。2位には内田が入賞。3番手争いでは、5周目に下山来夢(#20)が松浦を抜いたが、最終ラップでミスして後退。これにより松浦が表彰台に登壇し、下山が4位、古賀が5位、ラスト2周で順位を下げた吉田優弥(#7)が6位となった。


「第3戦で古賀選手にピンピン(IB-2とIB-オープンの両レース制覇)をされていたので、リベンジしたいと思ってがんばってきました」と、勝利した馬場。また内田は、「調子が良かったのに、難しい路面に翻弄されてIB-2はノーポイント。IAの先輩たちが走るのを見て勉強し、勝てなかったのが悔しいですが表彰台に上がれました」と笑顔で語っていた。





空の上から力を貸してくれた父に
表彰台で感謝を伝えた馬場亮太



IB-オープンと同じく15分+1周に設定された決勝レースで、好スタートを決めたのは道脇白龍(#89)。これに馬場亮太(#79)が続くと、オープニングラップでトップに浮上。以下は阿部公亮(#4)、松浦勝志(#8)、小原堅斗(#16)、道脇、高原秋斗(#6)と続いた。2周目、リード拡大を図った馬場が逆に転倒して、この間に後続が接近。しかしその後、2周にわたって馬場はハイペースをキープし、後続との差を大きくしていった。2番手以下は、周回ごとに転倒やスタックなどで順位が入れ替わる、大混戦のサバイバルレース状態。中盤には松浦が2番手を走っていたが、5周目にスタックして大きく順位を下げ、これで吉田優弥(#7)が2番手、小原が3番手、1周目20番手から追い上げてきた小林秀真(#20)が4番手となった。

この段階で、トップの馬場は50秒近いアドバンテージを得ていて、大きなミスさえなければ勝利できる状態。残り2周はややペースを落として周回した。2番手争いは、吉田が小原から10秒ほどリードを奪って、7周目の最終ラップに。しかしここで吉田が大きくタイムをロスし、この間に小原が逆転。さらに、吉田から25秒ほど遅れていた小林も先行した。そして馬場が優勝し、小原が2位、小林が3位、吉田が4位に入賞。5位には一時10番手まで順位を落とした道脇、6位には2周目にミスして16番手から巻き返した高原が入った。

前戦終了直後に、かつて全日本選手権のトップライダーとして活躍し、スズキファクトリーチームの監督も務めた父親の善人さんを病気で亡くした馬場は、「とても過酷な路面で、1回転倒し、その後は何度もスタックしそうになりました。しかしその度に、後ろから押してくれる力を感じました」と、表彰台の上で涙を流した。





開幕戦以来となる今季2勝目に
表彰台で笑顔を見せる邵洋子



好スタートを切った畑尾樹璃(#4)を、ポイントリーダーとして今大会を迎えた竹内優菜(#2)、佐々木奈津美(#14)、マディを得意とする安原さや(#3)、昨年度女王の邵洋子(#1)が追ってレースがスタート。2コーナー立ち上がりで安原が転倒し、1周目を畑尾、邵、竹内、佐々木の順でクリアした。2周目、畑尾は邵との差をやや広げ、竹内はペースが上がらず7番手まで後退。スタート直後の3コーナーでスタックした萩原真理子(#5)が追い上げてきて、邵から20秒近く遅れて佐々木、萩原、安原が3番手争いを展開した。3周目、畑尾がタイムロスする間に邵がトップへ。安原は佐々木と萩原を抜いて3番手にポジションアップした。

レースが後半に入った4周目、畑尾はさらに順位を落とし、安原は邵と約17秒差の2番手に。同じくらいの距離を開けて、萩原が3番手を確保した。安原は快調に追い上げを続け、邵と約11秒差で最終ラップに突入すると、コース後半で邵をパス。ところが最終コーナーで転倒を喫し、この間に再逆転を果たした邵が優勝。安原が再スタートに時間を要している間に萩原も先行し、2位に萩原、3位に安原となった。4位には佐々木、5位には竹内、6位には1周目10番手から追い上げた神田橋芽(#10)が入賞した。

「ここ2戦、ディフェンディングチャンピオンという重圧に負けて、自分らしい走りができずにいました。今回も最後に抜かれて、まだまだという感じですが、まずは優勝できたことでほっとしています」と邵。また萩原は、「好きなコンディションではないですが、マディだと好成績になることが多いので、望んでいた部分もありました。1周目のミスがもったいなかったですが、結果を残せて良かったです」と振り返った。





1周するのさえ難しい路面で攻め
Aクラス優勝を達成した村岡仁君


国内メーカー製の4ストローク50ccマシンが走るAクラスに7名、海外メーカー製の2ストロークマシンで参加できるBクラスに3名がエントリーしたチャイルドクロス。その決勝レースは、劣悪なコースコンディションを考慮して、大幅にショートカットしてコースの平らな部分を中心にレイアウトした短めのコースを、通常よりも1周短縮して5分+1周する方式が採用された。

レースをリードしたのは、開幕戦から全大会に出場して総合優勝を収めている、Bクラスの田中淳也君(#10)。ひとりだけ次元の異なる速さで独走し、最終的には2位以下を全員ラップして総合優勝を決めた。総合2番手争いは、Bクラスの井上永斗君(#18)を、Aクラス勢の西城悠聖君(#6)、村岡仁君(#1)、西條弥成君(#3)が追う展開。井上君がリードを広げていたが、4周目に脱落。2周目に3番手へと浮上していた村岡君が、Aクラス優勝と総合2位の座をゲットした。総合3位でAクラス2位には西條君、総合4位でAクラス3位には1周目6番手から追い上げた村岡慈英君(#6)が入賞。ここまでが、トップの75%以上(小数点以下切り捨て)という規定周回数をクリアして完走扱いとなった。




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