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 '14全日本モトクロス選手権 第1戦九州大会 
                   ↑'14スケジュール



今季の全日本モトクロス選手権も、昨年までと同じく全9戦開催。その開幕戦が、熊本県のHSR九州で開催された。熊本市内と阿蘇の中間付近にあるこのコースは、阿蘇の火山灰による黒土を多く含んだ土質を特徴としてきた。しかし今年は、大会前に全面リニューアルが施され、大量の砂が搬入されたことから、土質が変わった。さらに、レイアウトはほぼ完全刷新され、コース幅の拡大と全長アップも達成。世界選手権が開催できる規模のコースへと生まれ変わった。

予選が行われた土曜日の天候は、曇り時々雨。夕方から雨が強くなり、コースはマディコンディションとなった。しかし雨は夜に止み、翌日曜日は晴れ時々曇りに。風は強く気温はかなり低かったが、土質変更の効果で水はけがよくなったこともあり、時間が経つに連れてどんどん路面状況は改善され、午後には完全なドライコンディションとなった。昨年に続き寒さを感じる天候となったが、それでも2日間で6,600名のモトクロスファンが、九州では年に一度となる全日本モトクロスを楽しんだ。






両ヒートでライバルを再逆転して
幸先よいスタートを切った成田亮

勝ちにこだわる姿勢を貫いた
ここまで3年連続王者の成田

4スト450ccマシンが参戦するIA-1は、やや少なめな21台のエントリー。さらに、2名のライダーが欠場したことから、出走は19台となった。ファクトリーチームの顔ぶれは昨年と同様。ホンダからは昨年度チャンピオンの成田亮(#1)と同2位の小方誠(#2)、ヤマハからは平田優(#3)と田中教世(#11)、スズキは小島庸平(#44)と熱田孝高(#5)、カワサキからは新井宏彰(#331)と三原拓也(#822)が参戦する。


決勝ヒート1、ホールショットを奪ったのは成田。これを熱田が追い、一時は成田からトップを奪ったが、すぐに成田が逆襲して、オープニングラップを成田、熱田、平田、新井、小島、田中、星野優位(#777)、小方、三原の順でクリアした。2周目、平田がまずリズムをつかみ、熱田と成田を次々にパスしてトップに浮上。熱田は新井にも抜かれて4番手に後退し、田中は小島を抜いて5番手にポジションを上げた。3周目以降、平田と成田は後続を徐々に引き離しながら、トップ集団を形成。その後方では、3周目に熱田の攻略に成功した田中が、集団を抜けだして3番手の新井に接近した。そしてレースが中盤に入った5周目、田中が新井を抜いて3番手に順位を上げた。

トップ集団では、成田が約2秒差で平田のマークを続けていたが、平田がややタイムを落とした6周目にこれを抜き、トップへと返り咲いた。そして翌周以降、平田との差を少しずつ拡大。それでも平田も粘りをみせ、両者の差はほぼ3秒以内にとどまった。この息が詰まるような展開は、最終ラップまで続いたが、結局は最後まで成田がわずかなリードを確保。トップチェッカーを受けた。2位には平田、3位には田中が入賞。レース時間が残り5分となった11周目の段階で4番手を走っていた新井は、ジャンプの着地で転倒して10位フィニッシュとなった。これで順位を上げた小方が4位、小島が5位、三原が6位に入っている。


またヒート2では、再び成田が好スタート。これを平田、新井、星野、小方、小島、地元出身の深谷広一(#10)、田中、熱田、三原の順で追った。2周目、平田が成田のパッシングを試み、わずかにリードしてフープスに進入。ところがその直後、平田はバランスを崩して転倒し、リタイアに終わった。3周目、小方は3台を次々に抜いて2番手にポジションアップ。その後は速いラップタイムを刻み続けて成田との差を削り、レースが後半に入った7周目には真後ろに。そして翌周、パッシングに成功した。

しかし抜かれた成田もペースを上げ、その後は小方と成田がライバルたちよりワンランク上の速さを披露。接近戦を続けながら、後続を大きく引き離していった。そして迎えた最終ラップで、その前周にファステストラップを記録した成田が、再逆転に成功。最後は0.5秒差で小方を抑え、両ヒート優勝を達成した。小方は悔しい2位。田中が、ラスト3周となった13周目に小島を抜き、ヒート1に続いて表彰台に登壇。小島が4位、レース中盤以降は順位をキープし続けた深谷が5位、前半に追い上げた三原が6位に入賞した。

「ホンダの工場敷地内にあるホームコースが新しくなったのに、その初戦でホンダが勝たないわけにはいかないので、レース前は緊張もありました。冷静にバトルを制することができました」と、両ヒートで再逆転による勝利を手にした成田。またヒート1で2位となった平田は「まだ負けている部分がありますが、近いうちに必ず追い抜きます」、ヒート2で2位の小方は「最終ラップで逆転されたので、本当に悔しいです。次はこうならないようにします」と、次戦以降での優勝を誓っていた。





前評判どおりの速さを披露して
開幕勝利を決めた小川孝平

大ベテランながら速さは健在。
総合優勝を決めた勝谷武史


昨シーズンのシリーズタイトルを獲得した富田俊樹(#1)は、新たにホンダファクトリーチームから参戦。竹中純矢(#32)のスズキファクトリーチームや、IA2年目となる渡辺祐介(#38)のヤマハファクトリーチームへの新加入、勝谷武史(#888)の11年以来となる全日本復帰など、IA-2は話題豊富な開幕戦を迎えた。


その決勝ヒート1では、ホールショットを奪った植田翔太(#07)を小川孝平(#35)がすぐに抜き、1周目をトップでクリア。これに富田、竹中、植田、渡辺、勝谷が続いた。2周目、小川がこのヒートの最速ラップタイムを叩き出して逃げ切りを図ったが、富田だけがこのスピードに対応。2〜3秒の差を守りながら、小川のマークを続けた。3番手を走る竹中はややペースが上がらず、後方から勝谷の追撃を受ける苦しい展開。それでも、順位をキープして走行を続けた。

レースが中盤に入った6周目、富田が転倒を喫して4番手に後退。これにより竹中、勝谷、富田の3台が僅差の2番手争いを演じることになった。この段階で、トップの小川は2番手の竹中に対して約8秒のアドバンテージを得ていたが、9周目にミスでタイムを落とし、竹中との差は約4秒にまで縮まった。一方で、竹中を先頭とした2番手争いは、なおも僅差で続いていたが、翌周に勝谷のマシンにトラブルが発生してやや遅れ、富田が3番手に浮上した。終盤、小川と竹中の差は増減しながらも3秒ほどを保ったこう着状態。そしてレースは14周でチェッカーとなり、小川が優勝。2位に竹中、3位に富田、4位に勝谷、5位には1周目15番手から追い上げた能塚智寛(#43)、6位に渡辺が入賞した。


決勝ヒート2では、1周目から田中雅己(#113)と富田がトップ争いを展開。富田が先頭、田中が2番手でクリアすると2周目にはこのバトルに勝谷が加わった。さらに、少し間隔をあけて小川も4番手で追撃。その後方に能塚と竹中も上がってきた。4周目に入ると、勝谷が田中のインを突いて2番手に浮上。勝谷は勢いを保ち、同じ周に富田をも抜いてトップに浮上した。このバトルにより、上位4台は接戦に。5周目には、富田を田中が抜いて2番手に浮上し、引き離しにかかった。

しかしレースが後半に入った7周目に、富田が再び田中との差を詰めると、翌周に逆転。抜かれた田中は、10周目に転倒を喫して5番手に順位を下げた。トップの勝谷は、徐々にリードを拡大し、この段階でほぼ単独走行になった。レース終盤の11周目、田中の転倒もあって3番手に浮上していた小川が転倒し、7番手まで後退。直後にいた能塚が3番手となった。するとここから、能塚が再びペースアップ。残り3周となった13周目にファステストラップタイムを記録し、翌周に富田のパッシングに成功した。そしてレースは、勝谷がトップでゴール。能塚が2位、富田が3位、田中が4位となった。5位には1周目13番手から追い上げを続けた安原志(#34)、6位には粘りの走りを続けた竹中が入賞した。

両ヒート総合成績でトップとなった勝谷は、「事前練習に来られなかったので、いろんなライダーからアドバイスを受けながらレースをしました。簡単に勝てるクラスでないことはよく知っているので、表彰台圏内での確実なゴールを目標に掲げながら、チャンピオンをめざします」とのコメントを残した。





レース中盤に大量リードを築き
トップチェッカーを受けた古賀太基



この日の最終レースとなったことから、コースは完全に乾いて随所に硬いギャップがある、難しいコンディション。この状況下で速さをみせたのは、午前に行われたIB-2の決勝を転倒リタイアした古賀太基(#122)と、こちらのレースでは7位だった大倉由揮(#77)だった。2周目の段階では、古賀がトップ、約3秒差で大倉が2番手を走り、早くも後続を引き離す展開。そして3番手以下は、3周目に馬場亮太(#79)が集団から抜けだし、吉田優弥(#7)、長谷健太(#2)、大石伊織(#58)、高輪喜樹(#3)らが縦に長い集団を形成した。

レース中盤、トップを走る古賀は大倉を10秒ほど引き離して独走。2番手の大倉も単独走行となり、3番手以下は、馬場、長谷、高輪、吉田、長門健一(#81)の順となった。レースが折り返し地点をすぎた6周目、長谷が馬場を抜いて3番手に浮上。さらに高輪も馬場に迫り、残り3周となった8周目には攻略に成功した。そしてレースは、古賀がリードを保ったままトップチェッカー。2位に大倉、3位に長谷、4位に高輪、5位に馬場、6位に長門が入賞した。

「シーズンオフにアメリカで練習をしている際に肩を脱臼して、しばらくバイクに乗れずにいたので、この大会は不安もありました。IB-2は実力不足と精神力の弱さでリタイアしましたが、このレースで勝ててよかったです」と、表彰台の頂点で古賀は笑顔をみせた。また大倉は、「併催レースも含め、全日本での表彰台はチャイルドクロス以来。応援してくれている皆さんのおかげです」と感謝を述べた。





中盤以降の波乱も味方に
IB初優勝を手にした馬場亮太



決勝レースのオープニングラップをトップでクリアしたのは、ホールショットを奪った古賀太基(#122)。これに馬場亮太(#79)、長谷健太(#2)、内田篤基(#71)、高原秋斗(#1)、高輪喜樹(#3)、長門健一(#81)が続いた。2周目、古賀と馬場、長谷と内田がそれぞれ近い位置を走り、5番手以下は早くも大きく遅れだす展開に。高原は転倒により17番手まで後退した。3周目には、古賀と馬場がミスした隙に長谷がトップに浮上。上位勢は長谷、古賀、内田、馬場、高輪の順になった。しかし翌周には、再び古賀がトップに立ち、長谷、馬場、高輪を従えた縦に長いトップグループをけん引。内田はここから遅れた。

レースが後半に入った5周目以降、古賀は再び後続との差を拡大して逃げ切りを画策。6周目には、馬場が2番手の長谷をパスして古賀を追ったが、この段階で5秒以上の差があった。ところが7周目、トップを快走していた古賀が転倒してリタイアすることになった。これにより、トップは馬場にチェンジ。長谷と高輪は2番手争いを演じた。そしてレースは9周で終了。馬場が勝利を挙げ、2位に長谷、3位に高輪が入った。4位には内田、5位には長門が入賞。1周目25番手から追い上げた吉田優弥(#7)が6位となった。

「シーズンオフに、自分にとって大切な人が病気になってしまい、その人のために優勝すると誓いました」と、勝利した馬場は涙をこらえきれず手で顔を覆った。また、2位の長谷は「マディは苦手ですが、表彰台に立てたのでうれしいです」と笑顔をみせた。





スタート直後から圧倒的な速さで
V3に向けて好発進した邵洋子



ディフェンディングチャンピオンの邵洋子(#1)が好スタートを決め、これを竹内優菜(#2)が追う展開となったが、竹内は転倒して4番手に後退。これで2番手にポジションアップした安原さや(#3)が、得意のスタートダッシュを決めた高橋絵莉子(#9)を従えながら邵を追った。ところが2周目、今度は安原が転倒を喫し、4番手に後退することになった。ライバルの相次ぐ転倒でやや楽な展開となった邵は、2周目の段階ですでに15秒近いリードを築いていたが、スピードを緩めることなく3周目にはファステストラップを叩き出し、完全な独走態勢に。一方で2番手は高橋がキープし、竹内の追撃をかわしながら走行を続けた。

しかしレース中盤の4周目に、竹内がついに高橋の攻略に成功して2番手にポジションアップ。安原もこれに続き、3番手に浮上した。4番手となった高橋は、翌周以降もペースを落とした状態で、15秒近く後方から久保まな(#7)が徐々に接近。さらにその久保を、本田七海(#8)がぴたりとマークした。レース終盤になっても邵の独走は続き、終わってみれば約24秒の大差をつけて勝利。竹内と安原の間にあった5秒以上の差は最後までほとんど変わらず、竹内が2位、安原が3位となった。4位には、序盤に築いたリードを生かした高橋が入賞。久保が5位、本田が6位となった。

「今年は、レディースモトクロスや私自身を応援してくれている人たちが、少しでも楽しんでもらえるような走りを続けることが目標です。最初のレースから一生懸命走ることができてうれしいです」と、表彰台の上では邵スマイルがはじけた。





トップと同一周回でゴールして
Aクラスで優勝した沖原正悟君


主に国内メーカー製となる4ストローク50ccマシンが走るAクラスに13名、海外ブランドが力を入れる2ストロークマシンで参加できるBクラスに2名と、合計15名のキッズライダーが参加したチャイルドクロス。その決勝レースは、大幅にショートカットしながらもビッグジャンプなどの難所を一部に残した1周1分強のコースを、5分+2周する方式で行われた。

レースは、Bクラスから参戦した田中淳也君(#55)がスタート直後からトップに立つと、圧倒的な速さをみせて1周目から独走。そのまま危なげなく7周を走破して、総合優勝を決めた。その後方では、同じくBクラスの高野欧祐君(#34)がスタート直後に2番手を走行するも、これをAクラスの沖原正悟君(#8)がパス。そのまま沖原君が逃げ切って総合2位となった。総合3位は高野君。Aクラス2位となる総合4位には、ラストラップに瀬戸山司君(#7)らの追撃を振り切った甲斐原飛源君(#81)が入賞した。




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