いよいよ2013年シーズンも今回の岡山ラウンドを含め2戦となった全日本ロードレース選手権。JSB1000クラスは、最終戦MFJ-GPが2レース制となっているため、残り3レースでチャンピオンが決まる。岡山は、事前テスト、そしてレースウイークと天候に恵まれ、すべてドライコンディションで行われた。しかし、公式予選では、今回から復帰した秋吉耕佑が転倒し、左鎖骨を骨折。Q1では、2番手タイムを記録していたが、決勝はキャンセルを余儀なくされてしまう。
秋の雲が青空に映えるコンディションの中、レースはスタートが切られる。ポールポジションから好スタートを見せたのは、ディフェンディングチャンピオンの中須賀克行。これに2列目4番手グリッドから好スタートを見せた柳川明、津田拓也、渡辺一樹、高橋巧、山口辰也と続いて行く。中須賀がレースを引っ張り、柳川と津田がついていくが、渡辺のペースが上がらず、3番手と4番手との差がオープニングラップから開いていく。ポイントリーダーの高橋は、早く前に出たいところだったが、オープニングラップで山口にかわされてしまい順位を下げてしまう。
トップグループは、早くも3台に絞られ、そのまま中須賀がレースをリードするかと思われたが、3周目のバックストレートからヘアピンのブレーキングで柳川が中須賀をかわしトップに浮上する。柳川は、そのまま1分29秒台でラップを刻みトップを快走する。中須賀は、そのテールをマークするが、それぞれ速いポイントが違うため、なかなか前に出ることができずにいた。その後方につけていた津田は、ジリジリとトップグループに離されてしまっていた。
後方では、渡辺を抜けずにいた山口を高橋がかわすと、4周目には、渡辺をもかわし4番手に浮上し追撃を開始する。しかし、この時点で3番手の津田との差は、3秒901も離れていた。
柳川と中須賀の一騎打ちとなったトップ争いが動いたのは、レース折り返しを迎える12周目だった。ダブルヘアピンの2個目で仕掛けた中須賀が柳川をかわし再びトップに立つ。この頃からバックマーカーが出始め、それを縫うようにトップ争いは繰り広げられる。その後方では、自己ベストをマークしながら追い上げて来た高橋が津田に追い付き3番手争いとなる。さらに後方では、渡辺と山口が5番手争いを展開していた。
トップ争いは、19周目に4台バックマーカーが現れたときに決まった。中須賀は、うまくかわすが、柳川は引っかかってしまい、ここで一気に差がついてしまう。その後も中須賀は、バックマーカーをうまく処理しトップでチェッカー。今シーズン3勝目を飾った。柳川は、悔しい2位。3位争いは、最後まで激しいバトルとなった。最終ラップのヘアピンで高橋が津田のインを突くが、立ち上がりで津田が前に出て行く。最終コーナーを立ち上がり、チェッカーラインを真っ先に通過したのは、津田。高橋は、0.224秒差で4位となった。以下、渡辺、山口と続き、加賀山就臣の代役として参戦した武田雄一は、7位でゴールした。以下、金曜日に転倒し、右足を痛めていた藤田拓也が8位、吉田光弘、小島一浩と続くトップ10となった。 |