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'20全日本スーパーモト選手権 第4戦(最終戦)
            ↑'20スケジュール
    2020年10月18日(日) 美浜サーキット(愛知県)



新型コロナウイルス感染拡大の影響により年間4戦のスケジュールとなった今季の全日本スーパーモト選手権は、シーズン最終戦を迎えた。その舞台は、愛知県の知多半島に位置する美浜サーキット。多彩なコーナーが配された全長1200mのオンロードコースをベースに、最終コーナー手前付近にダートセクションをプラスした特設コースで競われた。
前夜までの雨は止み、午前中のダートセクションは水を多めに含んだ状態ながら、ターマック区間はドライというコンディション。天候は晴れ一時曇りで、最高気温は18度となった。





ヒート1では転倒を喫したが
両ヒートで勝利した日浦大治朗

日浦と同点で今大会に臨んだ
森田一輝は一歩及ばず

ヒート1を3位、ヒート2を4位でまとめ
両ヒート総合3位となった森田直樹

今大会の両ヒート優勝により
タイトル防衛を自力で決めた日浦

全日本最高峰のS1プロクラスには19台がエントリー。決勝は2ヒート制で競われた。ヒート1のスターティンググリッドを決めるタイムアタック予選では、トップと同点のランキング2番手で今大会を迎えた森田一輝(#2)が、1分13秒585を叩き出してポールポジションを獲得。ランキングトップに立つ日浦大治朗(#1)が1分13秒656で2番手となり、チャンピオンを争う両者が予選から接戦となった。3番手は1分14秒345の吉田雄一(#5)、4番手は1分15秒293の森田直樹(#9)で、ここまでが決勝ヒート1のフロントロースタート。セカンドローには、いずれも1分16台をマークした金児伸二(#10)と小原堅斗(#16)と川上祥史(#12)が並ぶことになった。


決勝の周回数は12ラップ。そのヒート1では、森田一輝が真っ先に1コーナーへ飛び込んだが、このアウト側に被せた日浦が、直後の切り返しまでの間にパスしてトップに立った。オープニングラップは日浦、森田一輝、吉田、森田直樹、予選8番手からジャンプアップした新井誠(#3)、金児、予選は14番手だった長谷川修大(#19)のオーダー。2周目に入るとトップグループは早くも縦長になり、3周目の段階で日浦は2〜3秒のリードを奪った。2番手の森田一輝は、後続に対して3〜4秒のアドバンテージ。3番手の吉田、4番手の森田直樹もそれぞれ後続に対して2〜3秒のリードを獲得し、5番手争いは新井と長谷川と金児の接近戦となった。

レース中盤、日浦と森田一輝は完全に単独走行となり、3番手を走る吉田の2秒ほど後方では森田直樹がマーク。さらに2秒ほど離れて、金児を引き離した長谷川が新井に迫った。7周目、2番手を守っていた森田一輝が最終コーナー付近で転倒。この間に吉田が森田一輝の前に出た。また4番手の森田直樹には、新井と長谷川が近づいた。9周目、1コーナーで吉田が転倒を喫し、その直後を走っていた森田一輝もこの影響でストップ。これで森田直樹が2番手、森田一輝が3番手、新井が4番手、長谷川が5番手という4台の集団が形成され、吉田はここから遅れた6番手となった。同じ周、ダートセクションではトップ独走中だった日浦が転倒。しかしすぐに再スタートし、大量リードを守った。そしてレースは、日浦が後続を約14秒も引き離して勝利。混乱多発の9周目に森田直樹を抜いた森田一輝が2位、後続を僅差で抑えた森田直樹が3位、長谷川の猛攻に耐えた新井が4位、長谷川が5位、転倒からの復帰後は後続に迫られたが順位を守った吉田が6位となった。


決勝ヒート2は、ヒート1のゴール順位がスターティングポジションに。日浦が3点リードのランキングトップに立って、この今季最終レースに挑んだ。ホールショットを奪ったのはその日浦。森田一輝がこれに続き、2列目5番手スタートだった長谷川が、ふたつ順位を上げて3番手を確保した。4番手以下は新井、森田直樹、ヒート1は8位に終わった城取諒(#27)、吉田のオーダー。レース序盤、日浦と森田一輝は2秒ほどの間隔をキープしながら、3番手以下を大きく引き離して行った。長谷川と新井は、僅差の3番手争いを展開。5番手の森田直樹は、前後に数秒ずつの間隔がある単独走行に近い状態となり、その後ろでは城取を先頭に吉田ら6台が僅差で続く接戦が繰り広げられた。

レース前半が終了する6周目、それまで長谷川を僅差で追っていた新井が、ミスにより後退。新井は4番手で復帰し、その後方には城取らが迫った。これにより、3番手の長谷川も単独走行に。この前の周あたりから、トップ争いの日浦と森田一輝の間隔は3秒ほどにやや拡大した。7周目、5番手争いの大集団で3番目のポジションにいた吉田が、ダートセクションのジャンプで転倒して大きく後退。それでもまだ、5番手争いは新井を先頭に7台が僅差で続いた。レース終盤、十分なアドバンテージを得た日浦は、危なげない走りでトップをキープ。2番手の森田一輝、3番手の長谷川、4番手の森田直樹はそれぞれ単独走行状態となった。5番手争いでは、10周目の段階で新井が2秒ほどのリードを獲得したが、同じ周に金子和之(#6)をパスした小原堅斗(#16)が、11周目には城取も抜いて迫った。しかし最後まで順位は変わらず。12周のレースは日浦が優勝、森田一輝が2位、長谷川が3位、森田直樹が4位、新井が5位、小原が6位となった。これにより、日浦の2年連続チャンピオンが決定。森田一輝がランキング2位、新井が同3位となった。


●日浦大治朗(ヒート1・優勝/ヒート2・優勝)
「タイムアタック予選ではクリアラップが取れず2番手。決勝ヒート1は、本来なら不得意なスタートがうまく決まりました。本当は2番手で1コーナーをクリアすれば十分と思っていたのですが、森田選手がかなりインを閉めていたので、試しにアウト側から仕掛けてみたら、予想外にうまくパスできてしまいました。あそこで前に出られて自分のペースで走れたことで、ヒート1の優勝につながりました。ヒート2は、森田選手がなかなか離れず、かなりプッシュしてなんとか2〜3秒のリードを確保。開幕戦のヒート1で転倒して1ポイントしか獲得できず、年間8レースしかないことを考えると絶望的な状況でしたが、第2戦以降も集中力を切らさずレースに臨めたことで、逆転でV2を達成することができました。応援ありがとうございました」


●森田一輝(ヒート1・2位/ヒート2・2位)
「両ヒートとも、日浦選手に対してラップタイムでコンマ数秒程度の差を詰めることができずに終わりました。日浦選手はミスもほとんどなく、逆転するチャンスを得られませんでした。ヒート1のスタート直後に抜かれた段階では、日浦選手を先行させても逆転できると過信していたのですが、いざ後ろを走ってみたら、まるでペースが違っていました。そのため、ヒート2で勝負するためにも2位は絶対に守る走りに切り替えました。しかしヒート2でも、やっぱり日浦選手のほうに勢いがありました。年齢差もかなりありますし、やはり歳には勝てないですねえ……。でも、ヒート1は作戦ミスなどもあったとはいえ、ヒート2は完璧な状態でレースに臨み、すべての力を出し切ることができたので、負けたけど悔いはありません。むしろ気持ちよいくらいです!」





前戦に続き、予選トップから
逃げ切って優勝した高山直人

レース終盤には3台による僅差の
2番手争いが繰り広げられた

今季は前戦からの出場となった
高山が実力を出し切った

最終戦の表彰台は逃したが
チャンピオン獲得の広瀬彰信

出走台数は29台。2回のタイムアタック予選、5周の予選ヒートレースを経て、決勝は24台グリッドによる1レースが設定された。タイムアタック予選では、高山直人(#300)が1分14秒364でトップ。水野彰久(#16)が1分16秒278で2番手、佐々木啓之(#40)が1分16秒478で3番手、山下知晃(34)が1分16秒722で4番手となり、ここまでが予選レースのフロントロー。澤田良太(#14)、が1分16秒971で5番手、錦織慎一郎(#21)が1分17秒501で6番手、三井正勝(#6)が1分17秒683で7番手となり、ここまでが予選セカンドロースタートとなった。ランキングトップで今大会を迎えた広瀬彰信(#9)は、1分17秒698で予選8番手スタート。14点差のランキング2番手だった加藤将貢(#38)は、1分19秒551で予選16番手スタートと低迷した。


5周の予選レースでは、ポールポジションスタートの高山が順当にホールショット。これに水野、山下、佐々木が続いた。まずはひとつ順位を上げた山下は、オープニングラップでさらに水野をパス。4番手以下は4台のトップグループから少し遅れ、澤田がその先頭に立った。2周目以降、トップグループはやや縦長になり、高山が首位をキープ。そのまま最後まで逃げ切り、高山が決勝のポールポジションを獲得した。予選2番手は山下、同3番手は水野、同4番手は佐々木でここまでが決勝フロントロースタート。5番手に澤田、6番手にはレース序盤から積極的な追い上げを披露した加藤、7番手には三井が入って、決勝レースのセカンドローに並ぶことになった。広瀬はペースを上げられず、予選11番手と苦しい状況に追い込まれた。


迎えた決勝の周回数は10周。ポールポジションスタートの高山がホールショットを奪い、山下、水野、佐々木、加藤と予選順どおりに1コーナーをクリアした。このオープニングラップで、高山は早くも1〜2秒リード。2番手の山下から4番手の佐々木は比較的接戦で、5番手の加藤は少し離された。加藤の後方には5台ほどが連なり、予選までは低迷していた広瀬が、3ポジションアップの8番手を走行。2周目、高山のリードは約2秒でほとんど変わらず、2番手の山下も後続から2秒ほどのリードを奪い、水野と佐々木は接近戦を繰り広げた。3周目になると、トップを走る高山のリードは3〜4秒に。5番手集団を牽引する加藤は、前の2台から大きく遅れはじめた。

レース中盤、高山は4〜5秒のリードを守ってトップをキープ。水野と佐々木は接近戦を継続し、この2台に対して山下が3秒ほど先行していた。また、大きく遅れた5番手争いは加藤を先頭に6台が縦に長く続き、その中で5周目には広瀬が6番手まで浮上してきた。レース終盤の8周目、ラップタイムを落とした2番手の山下に、水野と佐々木が接近。これで3台による2番手争いがスタートした。また5番手争いは、11番手の増成誠二(#10)まで7台が連なる展開となった。しかし、10周目のラストラップまで上位勢に順位変動はなく、レースは高山が優勝し、山下が2位、水野が3位、佐々木が4位、加藤が5位、広瀬が6位に入賞した。この結果、広瀬がシリーズタイトルを獲得。加藤がランキング2位、この最終戦を15位で終えた納冨桂(#23)を逆転して山下がランキング3位となった。





今大会でも圧倒的な速さで
予選から完全制覇の佐々木貴志

両ヒートともに接戦を制して
2位の座を守った小鹿翼

小鹿に迫るもパッシングできず
両ヒートで3位となった古川和由

シーズン全勝の佐々木は
今季限りでの引退を口にした

10台がエントリーしたS2クラスはS1プロクラスと同様に、予選がタイムアタック方式で決勝は2レース制。コースはS1オープンクラスと同様、ダートセクションがやや短い設定とされた。タイムアタック予選では、ここまで3大会5レースを全勝してランキングトップに立つ佐々木貴志(#101)が圧倒的な速さを披露し、2番手に約3秒差をつける1分16秒647でトップ。2番手には1分19秒652をマークしたランキング2番手の西村泰樹(#4)、3番手に1分20秒084でランキング3番手の小鹿翼(#35)、4番手に1分21秒403で古川和由(#26)が入り、ここまでが決勝ヒート1のフロントローに並んだ。


10周で競われた決勝ヒート1は、予選5番手の緒方大輔(#31)がケガによりリタイアしたことから、9台によって競われた。ホールショットはポールポジションスタートの佐々木。これに西村と小鹿と古川が続いて1コーナーに進入したが、小鹿が西村をパス。1周目は佐々木、小鹿、西村、小鹿の順でクリアした。2周目、西村はペースが上がらず古川の先行を許して4番手に後退。トップの佐々木は早くも3秒ほどのリードを築いた。3周目、佐々木はさらにリードを拡大。小鹿の背後には西村が迫り、西村はこの2台から5秒ほど遅れた。5番手以下はさらに間隔を開け、宮崎司(#11)と佐藤省吾(#28)と勝谷仁(#27)による接近戦となった。

レース中盤、佐々木はリードを守ってトップを快走。小鹿と古川による2番手争いは継続された。4番手の西村は単独走行となっていたが、7周目の1コーナーでオーバーラン。これにより、宮崎を先頭とする5番手争いの集団が近づいた。レース終盤、佐々木は危なげない走りでトップを独走。それまで僅差だった2番手争いの小鹿と古川は、僅かに間隔を広げた。また西村は後続を少し引き離し、宮崎と佐藤は接近戦となったが、順位変動には至らなかった。そしてレースは佐々木が独走で勝利、小鹿が2位、古川が3位、西村が4位、宮崎が5位、佐藤が6位となった。この結果、佐々木は最終レースを前にチャンピオン獲得を決めた。


ヒート1のゴール順でスターティンググリッドに並んだヒート2でも、再び佐々木がトップで1コーナーをクリア。小鹿が2番手で続き、1コーナーの先で古川を抜いた西村が3番手につけた。レース序盤、トップの佐々木は毎周約1秒ずつリードを積み重ね、レース前半が終了する5周目の段階で4秒ほど先行。2番手争いは、小鹿を先頭に西村と古川が1秒ほどの間隔を開けて続く三つ巴の争いとなった。5番手以下はここから大きく遅れ、佐藤と勝谷が接戦を続けていたが、5周目に勝谷がパッシングに成功した。

レース後半、トップの佐々木はさらにリードを拡大。完全な独走態勢を築いた。3台による2番手争いは終盤まで継続されていたが、残り3周となった8周目に古川が西村を抜き、これで小鹿、古川、西村というオーダーに。9周目、抜かれた西村は前の2台に離され、逆に古川は小鹿に肉迫したが、パッシングのチャンスは得られなかった。そしてレースは佐々木が優勝し、小鹿が2位、古川が3位、西村が4位、勝谷が5位、佐藤が6位でフィニッシュ。佐々木はシーズン全勝を達成し、シリーズランキングでは西村が2位、小鹿が3位となった。