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'19全日本モトクロス選手権第4戦 SUGO大会

↑'19スケジュール




全日本モトクロス選手権シリーズの2019年第4戦は、宮城県南部にあるスポーツランドSUGOで開催された。ふたつの丘にまたがるようにレイアウトされたSUGOのインターナショナルモトクロスコースは、昨春に大規模なリニューアルが施されて、観客席増設なども行なわれている
湿った空気や梅雨前線の影響などにより土日とも断続的に雨が降り、雨量は土曜日のほうが多かったが、いずれにせよ観戦には厳しい状況。このため観客数は2日間で3,800名にとどまった。一方でライダーにとっても、スリッピーで泥が重いマディコンディションとなり、タフなレースとなった。
なお今大会の日曜日には、2スト125cc限定の承認格式によるエキシビジョンマッチが初開催された。





山本鯨の転倒によりリードを広げた
成田亮がヒート1で今季3勝目

成田はヒート2でも運を味方につけ
今季初の両ヒート制覇を達成



決勝出走は22台。コースはフルに使用されたが、悪天候の影響でレース時間は5分短縮の25分+1周とされた。ヒート1では、ランキングトップを争うホンダファクトリーチーム勢の成田亮(#114)と山本鯨(#400)が、ともに好スタートを決め、まずは山本が先頭に立った。予選3番手と、SUGOのマディコンディションでこれまでも速さを発揮してきたホンダの大塚豪太(#155)は、スタート直後の1コーナーで態勢を崩したカワサキトップチームの小方誠(#4)によって、泥の溜まったセクションに追いやられ、脱出に時間を要して大きく遅れた。1周目は山本、成田、スズキに乗る深谷広一(#51)、カワサキを駆る北原岳哲(#41)、小方のオーダーとなった。2周目、トップ争いでは成田が先行。深谷は単独走行の3番手となり、小方は4番手を守る北原をマークした。

3周目、山本と深谷が単独転倒により遅れたが、山本はすぐに成田との距離を再び詰め、3周目終了時点でトップの成田を約6秒差で山本が追い、深谷は山本から約10秒遅れとなった。4周目にも成田との間隔を縮めた山本は、翌周の最終コーナーで逆転。同じ周、深谷から14秒ほど遅れた4番手争いでは、北原をマークしていた小方を、ヤマハに乗る星野優位(#166)がパスした。トップに浮上した山本はそのまま成田を引き離しにかかったが、直後に転倒して成田が再びトップ。山本は2番手でレースに復帰したが、再スタートに時間を要して成田とは約36秒差となった。そしてレース終盤は成田が独走して今季3勝目。山本は、深谷を引き離して2位でゴールした。深谷が3位、6周目に北原を抜いた星野が4位、ラスト3周となった9周目に北原をパスした小方が5位、北原が6位となった。


午後の決勝ヒート2は、ヤマハトップチームの岡野聖(#8)がホールショット。これに成田と大塚と山本のホンダ勢が続くと、1周目に成田と山本が順位を上げ、成田、山本、岡野、大塚、星野、小方の順でクリアした。深谷はスタート直後に転倒してほぼ最後尾。2周目、成田と山本が何度か順位を入れ替えるバトルを繰り広げ、山本がまずは主導権を握った。3周目、3番手の岡野はトップ2台から9秒ほど遅れ、さらに8秒ほど遅れた4番手争いでは、星野が大塚をパスした。4周目、前の周にはやや離れた山本と成田の距離が再び接近。翌周あたりから、成田は山本を僅差でマークした。同じ周、岡野が転倒により後退。これにより3番手に星野が浮上し、大塚と岡野と小方がやや縦長に続くことになった。

すると6周目、集団の先頭を走っていた星野が転倒。これにより大塚が3番手にポジションアップすると、翌周には小方と岡野が順位を入れ替える間にリードを拡大した。8周目、トップを走っていた山本の直前で周回遅れが転倒し、これで行く手を阻まれる間に成田が逆転。抜かれた山本も粘りをみせ、レース終盤にかけて成田を猛追したが、再逆転のチャンスは訪れなかった。そしてレースは、再び成田が優勝。山本が2位、大塚が単独走行の3位となった。小方は4位、岡野は5位。カワサキのマシンを駆る安原志(#45)が、1周目10番手から追い上げて6位となった。


両ヒートで勝利した成田は、「今回はどちらも運に恵まれた勝利。山本選手が本当に速かったので。とはいえ両ヒートで優勝し、さらにヒート2はホンダで表彰台を独占できたのでうれしく思っています」と、地元ファンの声援に応えた。今大会の結果、山本に対するトップ成田のポイントリードは、14点に拡大した。





ヒート1で1周目からトップを快走して
IA初優勝を挙げた鳥谷部晃太

平田優とのバトルを終盤に制して
ヒート2で今季2勝目の大倉由揮



IA1と同じく、IA2の決勝はフルコースを使用して25分+1周に短縮して実施された。ヒート1では、鳥谷部晃太(#37)がホールショット。これに手操将志(#49)、大木汰一(#48)、道脇右京(#43)、平田優(#81)が続いた。レース序盤から、鳥谷部は快調な走りでリードを拡大。徐々に独走状態を築いていった。一方で2番手以下は、転倒やスタックなどが多く発生して、これにより目まぐるしく順位が変動する混戦状態。3周目には3番手の大木がミスで5番手に順位を下げ、これで3番手にポジションアップした道脇は、翌周に転倒して7番手まで後退。平田が単独走行の3番手に浮上した。

6周目には、2番手を走行していた手操も転倒し、14番手に順位ダウン。これで平田が2番手、大木が3番手となった。レース終盤、4番手を走るポイントリーダーの横山遥希(#386)に、道脇と瓜生大喜(#66)と浅井亮太(#42)が迫り、9周目には浅井が一気に集団の先頭に。ところがラスト2周となった10周目、浅井は転倒により8番手まで下がった。横山は9周目に7番手までダウンしていて、浅井の後退を受けて4番手争いを率いることになった道脇が最後は後続を抑えて、道脇が4位、瓜生が5位、横山が6位となった。レースは、鳥谷部がライバルたちを大きく引き離してトップチェッカーを受け、IA昇格4年目でうれしい初優勝。平田が2位、大木が全日本IA初表彰台となる3位入賞を果たした。


決勝ヒート2では、平田が好スタート。道脇、横山、ヒート1は2度の転倒により10位に終わった大倉由揮(#36)、1周目にスタックしてノーポイントに終わった内田篤基(#38)が続いた。オープニングラップはそのまま平田が制し、横山が2番手、大倉が3番手、手操が4番手に浮上。道脇が5番手で続いた。3周目、大倉が横山を抜いて2番手に浮上。翌周には、大倉がトップの平田に近づき、4番手の手操はトップ3からやや遅れた。5周目、5番手をキープしていた道脇が、エンジントラブルによりリタイア。レース前半が終了する6周目には、トップグループから横山が遅れ、平田と大倉のマッチレースとなった。

レース後半、迫る大倉から平田は必死に順位をキープ。横山は単独走行となり、4番手を走る手操には川上龍司(#02)が近づいた。そしてラスト2周となった11周目の後半、大倉が満を持してトップへ浮上。最後はそのまま逃げ切り、前戦ヒート2で全日本IA初優勝を手にした大倉が、2勝目を挙げた。平田は2位、横山は3位。し烈な4位争いは最後まで手操が順位を守り、川上が5位、一度は9番手まで順位を落とした内田が6位まで挽回してゴールした。鳥谷部は1周目に大きく出遅れて10位に終わった。


ヒート1で優勝した鳥谷部は、「開幕戦でスポーツマンとして恥ずべき行為をしてしまい、多くの方々にご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした。復帰した前戦ではうまくかみ合わなかったのですが、ようやくひとつの目標だった初優勝に届きました」と喜びをにじませた。一方、ヒート2で勝利を収めた大倉は、「ヒート1で2度も転んでしまい、このままでは帰れないと思い集中して臨みました。レース後半になってカラダの動きがよくなり、勝てると確信しました」と、レース中の心境を振り返った。




次元が異なる速さを披露して
ヒート1で優勝した中島漱也

中島はヒート2でも独走優勝して
前戦の予選落ちを一気に挽回



細かい雨が多めに降る中でスタートした、土曜日午後の決勝ヒート1。オープニングラップから驚異的な速さを披露したのは中島漱也(#215)だった。前戦をランキングトップで迎えながら、予選のマシントラブルにより決勝進出を果たせなかった中島は、そのうっ憤を晴らすかのように、1周目から後続を大きく引き離してトップを独走した。一方で2番手以下は、完全なサバイバルレース。1周目は袴田哲弥(#34)が2番手、佐野雄太(#4)が3番手で、これに高師永潤(#53)、牟田口侑大(#9)、阿部佑基(#5)、伊香将徳(#91)が続いたが、2周目には佐野が転倒して牟田口はリタイア。3周目には、袴田と佐野と2周目に7番手まで順位を上げていた阿部晴基(#75)が同じセクションで転倒またはストップするなど、混沌とした状況となった。

しかしトップの中島だけは、まるで次元が異なる安定感。3周目の段階で、約53秒ものリードを奪っていた。4周目、2番手だった高師がミスで後退し、これで阿部佑基が2番手に浮上。中島のリードは約1分22秒にまで拡大した。阿部佑基からさらに1分ほど遅れて、高師と1周目17番手から追い上げてきた富岡寿弥(#17)と伊香と阿部晴基の4台が、僅差の3番手争い。翌周、中島は転倒を喫したがすぐに再スタートし、阿部佑基と高師は大きく遅れ、阿部晴基が一気に2番手へ浮上した。そしてレースは、中島が5番手以下をラップする圧倒的な速さで今季3度目の勝利。阿部晴基が2位、富岡が3位で、ともに全日本初表彰台登壇を果たした。4位にはレース後半に一時は3番手を走行していた佐々木麗希(#87)、5位に1周目14番手から着実に追い上げた佐々木優(#7)、6位に伊香が入り、完走扱いはわずか11台となった。


日曜日最初の決勝となったヒート2は、コース状況悪化の影響から大坂の使用がキャンセルされ、レース時間は通常よりも5分短い15分+1周に短縮された。好スタートを決めた高師は転倒を喫し、中島が再び1周目からトップを走行。佐野と袴田が続いたが、袴田は転倒により15番手まで順位を下げ、2番手には阿部晴基が上がった。3番手の佐野を追っていた阿部佑基は、最終コーナーで転倒。荒れたオープニングラップを中島が制し、阿部晴基と佐野と上原巧(#31)が続いた。しかし2周目の最終コーナーで阿部晴基がストップして、この影響により佐野が転倒。さらにその直後、上原もミスを喫して15番手まで後退した。

後続がドタバタする間に、トップの中島はアドバンテージを拡大。序盤の3周を終えた段階で、2番手の阿部晴基に対する中島のリードは、約25秒になっていた。レース中盤から終盤にかけ、中島は蓄えを有効に使いながら余裕のトップ走行。終始ほぼ安定したペースでラップを重ね、8周でチェッカーとなったレースで再び独走優勝を手にした。2位には、前半の4周で約17秒のリードを奪った阿部晴基が入賞し、2ヒート連続で表彰台に立った。3周目以降、3番手争いは阿部佑基と関根凄太(#15)と佐野により繰り広げられていたが、5周目以降に後続を振り切った阿部佑基が制して、弟の阿部晴基と一緒に全日本IB初表彰台登壇。6周目に関根を攻略した佐野が4位、関根が5位、終盤に高師の追撃を受けながらも佐藤沙弐(#21)が6位を守った。


両ヒート制覇の中島は、「前戦ではパンクトラブルにより予選落ちを喫して、まさかのノーポイント。しかし、それを悔やんでも仕方ないと気持ちを切り替え、この大会で絶対に両ヒート優勝すると誓って準備してきました。チームやスポンサーをはじめ、協力や応援してくれる方々のおかげです」と感謝を述べた。




予選から速さを見せつけ
本田七海が今季2勝目



決勝は10分+1周に短縮され、大坂やヨーロピアンセクションを省いたショートカットコースが採用された。好スタートを決めたのは、予選トップ通過の本田七海(#6)。これに続いた勝股七海(#7)は1周目に転倒して大きく遅れ、代わりに前戦勝者の竹内優菜(#4)が2番手で続いたが、1周目だけで本田は約10秒のリードを奪った。2周目、木下宙(#42)をパスして3番手に浮上した川井麻央(#2)が、最終コーナーで竹内をパス。この際に竹内が転倒して、13番手まで順位を落とした。この周、本田のリードは約17秒まで拡大。川井の背後には井川実乃里(#21)と久保まな(#5)が続き、翌周には久保が井川を逆転した。

レース中盤から終盤にかけ、トップの本田は圧巻の走りを披露。2番手の川井も差を詰めようと激走を続けたが、その差はまるで縮まらず、本田が独走で今季2勝目、川井が2位となった。レース後半に川井から離された久保が3位。井川は、最終ラップの8周目に入るまで4番手を守っていたが、後方には神田橋芽(#14)と雨宮舞美(#18)が迫り、井川は7位まで後退。神田橋を逆転した雨宮が4位、神田橋が5位、転倒後に追い上げた竹内が6位に入賞した。


今季2勝目を挙げた本田は、「練習走行から好調だったとはいえ、本当はマディではなく晴れのレースで勝ちたかったです。でも、ようやく今季2勝目を挙げられてよかった」と笑顔。2位の川井は、「練習に連れてきてくれた方々のためにも、優勝で恩返ししたかったのですが、シーズンはこれで終わりじゃないので、次戦はまた自分の走りをして上位を狙います」と誓っていた。




ドライ路面の中国大会に続いて
マディでも総合優勝した清水雷土


キッズライダーが参加するチャイルドクロスは、スターティングゲート前のストレートに設けられたオーバル状のコースで、通常よりも3分短い5分+1周で競われた。国内メーカー製となる4ストローク50ccマシンが走るAクラスに4名、海外ブランドが力を入れる2ストロークマシンで参加できるBクラスに4名の、合計8名が出走。レースはBクラスの太田結馬(#36)が好スタートを決め、これを清水雷土(#2)が僅差で追い、さらに仁和士眞(#40)が両者をマークする展開となった。

パッシングポイントがほぼないコースで、清水は太田に肉迫。レース後半の7周目、ついに清水がパッシングに成功した。抜かれた太田はその直後に転倒して、最下位まで後退。これで清水が独走優勝となり、スタート直前にエンジンがストップして最後尾からの追い上げとなった阿部一斗(#3)が、総合およびBクラスの2位となった。総合3位には、レース序盤に門岡亜珠(#91)とAクラス勢のトップ争いを演じ、レース後半に先行した熊谷春輝(#86)。ラストラップに転倒して順位を落とした総合4位でBクラス3位の仁和を挟み、門岡がトップからは周回遅れながらもAクラス2位となった。