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'18全日本モトクロス選手権第6戦 東北大会

↑'18スケジュール




前戦から1ヵ月半近いインターバルを挟んで開催された全日本モトクロス選手権シリーズ第6戦東北大会の舞台は、岩手県南部の宮城県境近くに位置する藤沢スポーツランド。小高い丘に設けられたコースは、林の中を縫うように走る区間もあり、周囲は多くの緑に囲まれていて、その美しさに定評がある。今大会に向けて細部の仕様が変更されたが、レイアウトはほぼ昨年までを踏襲する。
全国的な猛暑により、土曜日が晴れ一時曇り、日曜日が曇り時々晴れとなった今大会は、両日とも最高気温が30度以上まで上昇。このため、決勝のレース時間が各クラス5分ずつ短縮された。日曜日の最高気温は33度。観客数は2日間で3,700名となった。
なお、8月下旬の第7戦中国大会は平成30年7月豪雨の影響による中止が決定しており、次戦は9月8日(土)〜9日(日)に奈良県の名阪スポーツランドで開催される第8戦近畿大会となる。








ヒート1で序盤からトップを快走して
今季3勝目を挙げた山本鯨

ヒート2でも序盤のリードを守り切り
2戦連続で両ヒート制覇の山本



決勝のレース時間は、25分+1周に5分短縮。そのヒート1は、ホンダのマシンを駆る田中雅己(#113)のホールショットで幕を開けた。この田中に、ホンダファクトリーチームの山本鯨(#1)とホンダのマシンを操る大塚豪太(#155)が続いたが、ふたつめのコーナーで大塚がクラッシュ。これで大塚は転倒リタイアとなり、ランキング3番手につけていたカワサキトップチームの新井宏彰(#331)も、この混乱で転倒を喫してマシン破損によりリタイアとなった。レースは、山本が田中を抜いてトップで1周目をクリア。2番手となった田中の後方には、岡野聖(#30)と星野優位(#166)のヤマハ勢、ポイントリーダーでホンダファクトリーチームから参戦する成田亮(#982)、ホンダプライベーターとして参戦する小島庸平(#44)、予選ではトップタイム記録後にクラッシュして病院に運ばれていたカワサキトップチームの小方誠(#2)が続いた。

2周目、前戦の決勝で右足を負傷して、本来の調子からはほど遠い状態で今大会に臨んだ成田が、それでも意地の走りで星野と岡野を抜いて3番手に浮上。レース序盤、トップの山本は少しずつリードを拡大し、最初の5周で約6秒のアドバンテージを確保した。田中は2番手を快走。成田はこの田中を2〜3秒ほどの差で必死に追ったが、レースが後半に入った8周目以降にペースが落ち、背後には岡野と、6周目に星野を抜いた小島が迫った。そして9周目、3台によるバトルで小島が岡野と成田を次々に抜き、3番手にポジションアップ。これ以降、成田は徐々に順位を落としていった。レースが終盤に入った11周目、田中がミスでややタイムを落とし、逆に小島がペースを上げ、これで小島が2番手に浮上。この段階で山本のリードは約8秒となっていて、最後まで逃げ切った山本が15周のレースでトップチェッカーを受けた。小島は2位でフィニッシュ。最終ラップには、9周目7番手から終盤で一気に追い上げてきた小方が、田中の背後に接近。小方が逆転に成功して3位、田中が4位となった。岡野が5位となり、成田は深谷広一(#7)に次ぐ7位となった。


決勝ヒート2では、再び田中と山本が好スタート。1周目に山本がトップに立ち、さらに成田も田中を抜き、オープニングラップを山本、成田、田中、小方の順でクリアした。しかし田中は、2周目以降に順位を下げ、8番手を走行していた4周目にクラッシュしてリタイアとなった。レース序盤、トップグループはかなり縦に長い状態となり、3周目には山本、成田、小方、岡野、新井、深谷までのトップ6が、それぞれ2〜4秒ほど間隔を開けて走行。深谷のすぐ後方には、小島が迫った。5周目、小島は深谷の攻略に成功して6番手に浮上。この周から成田のペースが急激に落ちはじめ、背後には小方が近づいた。また同じ周、新井は岡野との距離を詰め、こちらも接近戦となった。

レースが中盤に入った6周目、新井は岡野を抜いて3番手に浮上。翌周には、何とか持ち直して順位キープを図っていた成田を小方が逆転して、2番手に浮上した。この段階で、トップの山本は約6秒のリード。レース終盤にかけ、山本と小方はほぼ互角のラップタイムを刻み続け、両者の差が膠着した神経戦となった。レース終盤、3番手を走る新井は単独走行となり、10周目に岡野を抜いた小島が4番手に浮上した。そしてレースは、15周目の最終ラップまでリードを守り続けた山本が勝利。小方が2位、新井が3位、小島が4位、岡野が5位となった。成田は9位に終わり、今大会の結果により山本がランキングトップに浮上し、成田が9点差のランキング2番手、小方がトップまで19点差のランキング3番手となり、ノーポイントを演じた新井はトップと36点差のランキング4番手に後退した。


「本当にキツいレースでしたが、日本が豪雨災害に苦しんでいるときに強さを見せることができたと思います。第7戦は豪雨の影響で残念ながら中止となりましたが、それをカバーできるくらい、残りの2戦でも熱いレースを披露します」と、2戦連続で両ヒート制覇を達成した山本。総合成績で2位となった小方は、「予選でアクシデントがありましたが、好きなコースで猛暑にもかかわらずたくさん応援をもらい、その力もあって表彰台に上がることができました」と笑顔で声援に感謝していた。




両ヒートで古賀太基を逆転して
第2戦以来の勝利を収めた小川孝平

これまで苦しんできたスタートの
改善に成功した小川が両ヒート制覇



IA-1と同様に、決勝のレース時間は通常より5分短縮の25分+1周に設定された。そのヒート1では、ホールショットの道脇右京(#33)をポイントリーダーの古賀太基(#922)が抜いて、1周目をトップでクリア。IAルーキーの手操将志(#07)、道脇、小川孝平(#912)、地元岩手出身の横澤拓夢(#32)、古賀と3点差のランキング2番手で今大会を迎えたホンダファクトリーチームの能塚智寛(#828)、さらに横山遥希(#66)と鳥谷部晃太(#37)が続いた。2周目、小川が道脇を抜いて3番手に浮上。3周目には、トップの古賀から3番手の小川までが2〜3秒の間隔で続くトップグループとなり、4秒ほど離れて道脇、横澤、能塚、横山、鳥谷部、大倉由揮(#46)がこちらも縦に長いセカンドグループとなった。4周目、そのセカンドグループでは横澤が道脇をパスして4番手浮上。5周目には能塚も道脇を抜くと、さらに横澤の攻略にも成功して能塚が4番手に浮上した。

同じ周、小川は手操をパスして2番手に浮上。この段階で古賀のリードは約3.5秒あったが、小川は徐々にその差を削り取っていった。また能塚も、4番手浮上の段階で8秒近くあった手操との距離を詰めていった。そして8周目から、古賀と小川、手操と能塚が接近戦を開始。翌周には、小川がトップ、能塚が3番手に浮上した。レース終盤、トップに立った小川は古賀を徐々に引き離して独走。そのままトップチェッカーを受け、今季2勝目を飾った。古賀が2位、後続を引き離した能塚が3位でフィニッシュ。手操はレース後半に大きくペースを落とし、これで横澤が4位、横山が5位、一度は抜かれた大倉を最後に逆転した鳥谷部が6位に入賞した。


決勝ヒート2は、古賀がホールショット。これを能塚が追うと、すぐに逆転してトップ浮上。能塚、古賀、横澤、手操、小川の順でオープニングラップをクリアした。2周目、古賀は能塚に激しく迫ったが、能塚がトップを死守。小川は手操をパスした。3周目から4周目にかけ、古賀はなおも能塚に肉迫。古賀と1秒ほどの距離を開けて3番手を走行する横澤には、小川が激しく迫った。そして迎えた5周目、1コーナーで古賀がトップに浮上。しかし抜かれた能塚もコース後半で再逆転を仕掛け、このバトルでトップ2台のペースが落ちた隙に横澤と小川も近づき、4台による激しい混戦が繰り広げられた。そして、2番手の能塚がやや失速したところで横澤と小川が一気に先行。これで古賀、横澤、小川、能塚のオーダーとなった。

6周目、能塚は上位3台とわずかに間を開け、なおも混戦を続ける3台の中では小川が横澤をパス。さらに小川は、翌周に古賀も抜き、これで小川がトップ、古賀が2番手、横澤が3番手、能塚が4番手となった。ところが8周目、横澤が激しくクラッシュして負傷リタイア。さらに別のコーナーでは、横澤の転倒で3番手に順位を上げた能塚も転倒し、再スタートを切ったものの先頭集団からは大きく遅れた。トップに立った小川は、ヒート1に続いて古賀を上回る速さを披露し、徐々にリードを拡大。レースが終盤に入った11周目以降、古賀も大きくペースを上げて追撃を試みたが、これを受けて12周目から小川もペースを上げ、そのまま逃げ切った小川が両ヒート制覇を達成し、古賀が再び2位となった。能塚は順位をキープして3位。8周目から12周目まで4番手を走行していた安原志(#31)はマシントラブルでリタイアとなり、手操がルーキーながら4位、1周目14番手から追い上げた小林秀真(#59)が5位、1周目10番手からのレースとなった横山が6位に入賞した。


「第2戦で優勝して以降、ずっとスタートが決まらないレースが続いていて、悔しさを味わってきました。ようやくここでスタートが決まり、初の両ヒート制覇も達成できてうれしく思っています。応援がすごく力になりました」と、感謝を述べた小川。また、ポイントランキングでは能塚に対するリードを7点に拡大した古賀は、「インターバルにアメリカでトレーニングを重ね、勝てると思って臨んだ大会だったので、悔しさの方が大きいです」と、次戦での優勝と両ヒート制覇を誓っていた。




ヒート1は序盤にトップを奪い返し、
3台による接戦を制した岸桐我

再び3台の接戦となったヒート2で
後続に競り勝った岸が6連勝を達成



ポイントリーダーの岸桐我(#84)と14点差のランキング2番手につけていた瀬川開生(#98)が、インターバルの練習中に負傷。シリーズを離脱することになった。このクラスも猛暑対策で決勝レース時間が5分短縮され、15分+1周で競われた。


土曜日午後の決勝ヒート1は、岸がホールショット。これに大澤雅史(#3)、西元気(#7)、西條悠人(#69)が続くと、1周目途中で大澤が岸を抜いて先頭に立った。抜かれた岸はすぐに再逆転を狙ったが、2周目は大澤がトップを死守。3番手争いでは西條が先行し、その後方には1周目8番手とやや出遅れていたランキング3番手の川上龍司(#45)が浮上してきた。3周目、岸が大澤をパスしてトップを奪還。この間に後続が詰まり、岸から6番手の池田凌(#8)までが縦に長いトップグループを形成すると、西條が大澤、川上が西を抜いて順位を上げた。

4周目、川上も大澤を抜いて3番手に浮上。一方の大澤はラップタイムを少し落とし、これで岸と西條と川上が先頭集団となり、5秒ほど間を開けて大澤と西と池田が僅差の4番手争いを繰り広げた。レースが後半に入った5周目以降も、トップ3台とセカンドグループの差は拡大し、これで優勝争いは岸と西條と川上に絞られた。4番手集団では大澤が遅れ、西を先頭に7台ほどが僅差でつながる接戦となった。トップグループは、岸と西條が1〜2秒差、西條と川上が2〜3秒差の膠着状態でレース終盤に。結局、最後まで接近戦や順位変動はなく、逃げ切った岸が5ヒート連続優勝となる今季8勝目を挙げ、西條が2位、川上が3位となった。ラスト3周の7周目に西を抜いた池田が4位、池田に引き離されながらも後続の追撃を振り切った西が5位、1周目11番手と出遅れながらも混戦の中で着実に追い上げた真野凌輔(#1)が6位に入賞した。


日曜日最初の決勝として実施されたヒート2では、再び大澤と岸が好スタート。西條と川上もこれに続いた。スタート直後にクラッシュが発生し、ヒート1で4位に入賞した池田は大きく遅れた。1周目、岸が積極的な走りで大澤を抜きトップに浮上。抜かれた大澤は5番手まで順位を落とし、これで西條が2番手、川上が3番手、内藤龍星(#2)が4番手に浮上した。すると2周目以降、岸と西條と川上は内藤以下を引き離しながら、まるでヒート1後半を再現するかのように3台が縦に並ぶトップグループを形成。内藤は単独走行に近い4番手となり、その6秒ほど後方では室井政伸(#22)と村野晟弥(#90)が僅差の5番手争いを繰り広げた。

5周目、トップグループでは川上が西條をパス。すると翌周以降、西條はトップグループから脱落し、岸と川上のマッチレースとなっていった。今大会から、これまでと同じ2ストロークのまま125から250にマシンを乗り替えた川上は、1〜2秒差で岸を猛追したが、岸は最後まで逆転のチャンスを与えず。9周目の最終ラップまで冷静に順位を守った岸が勝利を挙げ、3戦連続となる両ヒート制覇を達成した。川上は2位、最後は単独走行となった西條が3位でフィニッシュ。内藤は4位でゴールし、最後まで続いた接近戦を制した室井が5位、村野が室井と僅差の6位となった。


「得意のスタートは決まったのですが、ヒート1は1周目序盤の走りが悪くて一度2番手に後退し、ヒート2は川上選手の追撃に焦り、自分の走りができませんでした。次戦まで時間があるのでしっかり練習して、次は独走で勝利したいです」と両ヒート優勝の岸。また川上は、「勝つためにマシンを乗り替えましたが、ヒート1は3位という結果に終わり、ヒート2も岸選手と西條選手にスタートで先行されてしまったことで勝てず、悔しく思っています」と、総合2位の好成績にも不満げな顔を見せた。




竹内優菜を僅差で抑えて
今季初優勝を獲得した安原さや



猛暑の影響で決勝のレース時間が10分+1周に短縮され、超スプリントレースとなった。ホールショットを奪ったのは安原さや(#5)。これに本田七海(#3)、ポイントリーダーの畑尾樹璃(#4)、ディフェンディングチャンピオンの竹内優菜(#1)が続いて1周目をクリアすると、2周目からは4台による接近戦のトップ争いとなった。集団の中で、畑尾が前を走る本田と少し距離を開ける一方で、2番手の本田はトップの安原、4番手の竹内は3番手の畑尾に肉迫。レースが後半に入った4周目、竹内が畑尾の攻略に成功すると、そのまま本田との距離を詰め、三つ巴のトップ争いとなった。

安原は、追いすがる本田を抑えてトップをキープ。すると5周目、本田が少し遅れて竹内が先行し、今度は安原と竹内の接近戦となった。迎えた最終ラップの6周目、竹内は安原のすぐ背後でプレッシャーを与え続けたが、安原は冷静にコーナーのインを閉めてブロック。そのまま逃げ切り、安原が今季初優勝を挙げた。竹内が、安原と約0.4秒差の2位でゴール。畑尾は、最終ラップで本田に勝負を挑んだものの転倒を喫し、これで本田が3位、再スタートした畑尾は1周目7番手から追い上げていたランキング2番手の川井麻央(#8)を僅差で従えて4位となった。5周目の途中まで5番手をキープした小野彩葉(#13)が、6位入賞を果たした。


「一週間前に風邪をひいてしまい、どうなるかと思いましたが、昨年も優勝した縁起のよいコースで今季初優勝を挙げることができました」と、表彰台の頂点で笑顔をあふれさせた安原。一方、安原に迫りながらも2位となった竹内は、「たらればを言ったらレースではないですが、いつもと同じようにあと5分あったらというような内容でした。でも、スタートで出遅れて10分間でトップに追い上げられなかったのは、自分の実力が足りていないということだと思います」と、潔く負けを認めた。




2周目にトップへ立って逃げ切り
総合優勝を獲得した勝又聖太


1周が1分30秒オーバーとやや長めに設定されたショートカットコースで、5分+1周により競われたチャイルドクラスは、国内メーカー製となる4ストローク50ccマシンが走るAクラスに3名、海外ブランドの2ストロークマシンで参加できるBクラスには6名と、珍しくBクラスのほうが参戦ライダーの多い状況。その決勝は、Bクラス勢の清水雷土(#2)と工藤博ノ介(#6)の好スタートで幕を開けた。1周目、同じくBクラスの勝又聖太(#31)が2番手、内田鳳季(#70)が3番手に浮上すると、トップの清水と三つ巴のトップ争いを展開。2周目に、勝又が清水を抜いた。

この周は、勝又から4番手を走るBクラスの田村承太郎(#17)までが、縦に長いトップグループを形成。40秒以上間隔を開けて、木村優希(#41)がAクラス勢トップとなる5番手を走行していた。レース後半、トップの勝又はリードを拡大して独走。清水と内藤と田村は、なおも近い距離でレースを続けた。そして、勝又が逃げ切って総合優勝。約1秒差で後続を抑えた清水が総合とBクラスの2位、追いすがる田村に競り勝った内藤が総合とBクラスの3位を獲得した。木村は、3周目にBクラスの豊村航(#1)に抜かれたが、同じクラスの芳賀慎太郎(#252)を約30秒離してゴールし、総合6位でAクラス優勝に輝いた。