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'17全日本モトクロス選手権第7戦 近畿大会 
             
↑'17スケジュール




全日本モトクロス選手権シリーズの今季第7戦は、9月前半開催が恒例となっている年に一度の近畿大会。昨年までと同じく、奈良県の名阪スポーツランドで実施された。

サンド質の路面を特徴とするアップダウンが豊富なコースは、これまでのアウトラインを踏襲しながら、各セクションの仕様に変更が加えられたレイアウト。各クラスの予選が実施された土曜日は、夕方ごろに強めの雨が降ったが、路面状況に大きな影響を与えるほどの量ではなかった。翌決勝日の天候は、朝から晴れ。しかし、お昼ごろには瞬間的に小雨がパラつき、午後は曇りがちになるなど、山沿いにあるコースらしく天候が目まぐるしく変化した。決勝日の最高気温は29度。大阪や名古屋などの大都市から近いこともあり、2日間で6,313名が会場を訪れた。






完璧なレースコントロールにより
ヒート1で勝利を収めた山本鯨

ヒート2でも勝利を収めた山本は
ポイントリードを11点に拡大



22台が出走して、決勝のスターティンググリッド選択順位を決めた予選では、ランキング3番手で今大会に臨んだホンダファクトリーチームの成田亮(#1)が、2周目にクラッシュしてリタイアする波乱。成田は肩を負傷したが、それでも決勝ヒート1のグリッドに並んだ。


迎えた決勝ヒート1で好スタートを切ったのは、地元大会に燃えるスズキファクトリーチームの小島庸平(#44)。ケガを感じさせない鋭いスタートダッシュをみせた成田、こちらも地元大会となるヤマハファクトリーチームの平田優(#99)、ポイントランキングトップで今大会に挑んだホンダファクトリーチームの山本鯨(#400)が続くと、まずは山本が順位を上げ、成田が少し後退したことから、1周目は小島、山本、平田、成田の順となった。2周目、山本が小島を抜いてトップに浮上。1〜2秒の間隔を開けて小島、平田、成田が続き、成田の背後にはカワサキトップチームの新井宏彰(#331)と小方誠(#10)が僅差で続いた。3周目以降、トップに立った山本は徐々にリードを拡大。一方、2番手争いの小島と平田、4番手争いの成田と新井と小方は、いずれも接近戦を続けた。

5周目、平田は小島を攻略し、4番手集団の中では小方が新井をパス。この段階で、トップの山本は2番手に浮上した平田から、約8秒のリードを奪っていた。そしてその後の数周、山本と平田の距離はほぼ保たれた。6周目、小方は成田の攻略に成功すると、3番手を走る小島との差を一気に詰め、翌周には逆転。成田は小方に引き離されながらも、新井の猛攻をかわし続けた。しかし8周目に、新井が成田をパスすると、成田はここからペースを落とし、順位を下げていった。9周目、小方は平田の背後に近づくと、パッシングに成功。6秒ほど前を走る山本を追った。しかし山本は、小方の2番手浮上を確認した11周目から再びペースを上げ、安全圏となるリードを確保。19周のレースは、そのまま山本がトップでフィニッシュした。小方は2位、平田は3位でゴール。レース後半に接近戦が続いた4位争いは小島が僅差で競り勝ち、新井は5位。こちらも終盤まで接戦となった6位争いは、スズキファクトリーチームの深谷広一(#7)が順位を守ってチェッカーを受けた。


決勝ヒート2は、成田と村上洸太(#72)が出走をキャンセルし、20台のレースとなった。ホールショットを奪ったのは山本で、これに小島とホンダのマシンを駆る大塚豪太(#45)が続いたが、大塚は転倒により大きく後退。1周目を山本、小島、平田、新井の順でクリアした。レース序盤、小島と平田と新井が接近戦を繰り広げる間に、山本はリードを拡大。最初の3周だけで、山本のアドバンテージは約7秒になった。4周目、2番手争いでは新井が先行。さらに翌周、平田も小島の攻略に成功し、小島の背後には深谷が迫った。

2番手に浮上した新井は、約8秒差あった山本との差をその後の数周で徐々に削り、レース前半が終了した9周目の段階で、その差は約4秒となった。平田は単独走行の3番手をキープ。4番手を走る深谷の背後には、1周目10番手と出遅れていた小方が迫り、翌周にファステストラップタイムを記録した小方が逆転。小方は翌周以降もハイペースを守り、平田との距離を詰めた。レース後半、トップの山本はコンマ数秒単位で新井との差を拡大。終盤、山本と新井の差は約6秒となり、そのまま山本が優勝。全日本最高峰クラスでは自身初となる両ヒート制覇を達成した。新井は2位、13周目に平田を抜いてレース終盤は単独走行となった小方が3位。平田は4位、レース後半は順位を守った深谷が5位、小島が6位となった。


今大会の結果、ランキングトップの山本はポイントリードを11点に拡大。「本当に疲れましたが、応援のおかげで最後まで集中して走ることができました。残り2戦、再び気を引き締めて勝ちを狙っていきます」と、シリーズタイトル獲得が懸かったシーズン終盤へ向けての抱負を語った。




ケガの影響を感じさせない走りで
ヒート1の勝利をもぎ取った小川孝平

ヒート2で優勝を収めた渡辺祐介が
ランキングトップと3点差に詰め寄る



決勝ヒート1のスタートでは、ポイントリーダーとして今大会を迎えた古賀太基(#922)がホールショット。一方でランキング2番手の渡辺祐介(#31)は、1周目10番手と出遅れた。古賀の背後には、チームメイトの横澤拓夢(#35)、2週間前の前戦ヒート2でクラッシュして足をケガした小川孝平(#912)、全日本選手権にフル参戦するニュージーランド人ライダーのハドリー・ナイト(#777)、地元大会で優勝を狙う岡野聖(#30)らが続いた。2周目、小川は横澤を抜き、翌周にはトップを走る古賀に接近。3番手以下はトップ2台から少し遅れ、混戦が続いた。レースが中盤に入った7周目、それまで接近戦を続けていたトップ争いでは、小川が先行した。

一方、6台に絞られた3番手争いの集団では、6周目に岡野が先頭となり、6秒ほど前を走るトップの2台を追った。岡野に離された4番手集団では、横澤の背後に渡辺が迫るも攻略に時間を要し、渡辺のすぐ後ろにはIAルーキーの大倉由揮(#01)も接近。9周目、横澤は6番まで順位を下げ、渡辺が4番手、大倉が5番手に浮上した。レース後半、古賀はややペースを落とし、小川の独走と岡野の追撃を許す状態に。そして12周目、岡野が古賀を抜いて2番手に浮上した。終盤、トップの小川は2番手の岡野に対して、5秒ほどのアドバンテージを守り周回。レースは19周でチェッカーとなり、小川が今季3勝目を挙げた。岡野は2位、15周目に古賀を逆転した渡辺が3位で表彰台に登壇。古賀が4位、大倉が5位、横澤が6位に入賞した。


決勝ヒート2は、再び古賀の好スタートで幕を開けた。岡野、横澤、道脇右京(#40)、渡辺、北原岳哲(#42)、小川が続いて1周目をクリア。2周目に小川が北原を抜いて6番手に浮上し、3周目には渡辺が道脇を抜いた。この段階で、トップの古賀と2番手の岡野が、後続をやや引き離しはじめたが、翌周には渡辺が横澤をパスして3番手集団の先頭に立つと、その後は横澤以下を引き離してトップ2台のマークを開始した。一方で4番手争いは、横澤と小川と道脇による接戦が続けられた。

レースが中盤に入っても、トップの古賀と2番手の岡野は接近戦。8周目あたりから、このふたりに渡辺が近づき、10周目には古賀と岡野と渡辺がやや縦に長いトップ集団となった。ところが11周目、岡野が転倒を喫し、大きく遅れた3番手に。これで優勝争いが古賀と岡野に絞られると、13周目に渡辺がトップ浮上を果たした。抜かれた古賀は、その後も粘りをみせて渡辺をマークしたが、レース終盤に渡辺が突き放して優勝。古賀は2位でゴールした。3位争いは、転倒直後には後続に迫られた岡野が制し、ケガの痛みに耐えながら走行を続けた小川は4位。道脇が小川に数秒差まで迫る5位、後半に遅れた横澤が6位となった。今大会の結果、ポイントランキングではトップの古賀に2番手の渡辺が3点差と接近した。


ヒート1で優勝した小川は、「スタートで前のほうにいられたので、逃げてみたら勝てました。ヒート2は、スタート前から痛みで集中できず。でも、さらにケガをせずに終われたのでよかったです」と振り返った。またヒート2の勝利でランキングトップに迫った渡辺は、「ヒート2もスタートで出遅れ、勝てるか不安もありましたが、なんとか抜くことができました。残り2戦でチャンピオンを獲りにいきます」と宣言した。




IB2年目で全日本初優勝を獲得して
表彰台の頂点で喜ぶ手操将志

これが地元大会となる手操は
ヒート2でも速さをみせて勝利



決勝ヒート1で好スタートを決めたのは、ランキングトップで今大会を迎えた高橋虎支郎(#14)。これに大澤雅史(#2)、児玉伯斗(#1)、矢野大介(#88)、ランキング2番手の佐々木麗(#18)が続いたが、矢野は順位を落とした。2周目になると、大澤が高橋を抜いてトップに立ち、その大澤から高橋、児玉、鴨田翔(#7)までの4台がトップグループを形成。そこから2秒ほど間隔を開け、佐々木を先頭に手操将志(#6)、真野凌輔(#11)、矢野、渡辺陵(#68)までがセカンドグループとなった。3周目になると、佐々木と手操が前に追いつき、トップグループは6台に。翌周、高橋がトップに浮上し、大澤はタイムを落として6番手まで後退した。

レースが中盤に入った5周目、トップの高橋に児玉が迫り、その後方では順位を上げてきた手操が鴨田とバトルを演じて先行。5番手の佐々木以下は、前の4台から少し遅れた。6周目、児玉が高橋を抜いてトップ浮上。これで児玉、高橋、手操、鴨田が接近戦になると、翌周には手操が一気にポジションを上げて先頭に立った。レースが終盤に入った9周目、手操は約2秒のリードでトップを守り、児玉と高橋と鴨田は2番手争い。集団の中で、鴨田が高橋を抜いた。翌周、鴨田は児玉の攻略にも成功すると、トップの手操にやや近づいたが、11周目からのラスト3周は上位4台の差が少し開き、集団は縦長に。そのままの順位でチェッカーとなり、手操がIB2年目で全日本初優勝を挙げた。鴨田が2位、児玉が3位、高橋が4位でゴール。佐々木は5位を守ってフィニッシュし、6位には9周目に大澤を抜いた渡辺が入賞した。


決勝ヒート2は、鈴木涼太(#22)がホールショット。鴨田、ヒート1は序盤の転倒で23位に終わった奥村海(#41)、尾崎大二郎(#33)、手操、高橋が続いて1コーナーをクリアした。児玉と佐々木は、いずれもスタート直後に転倒し、最後尾からのレースとなった。さらに、ヒート1では7位だった大澤も1周目に転倒して、大きく出遅れた。混戦のオープニングラップで、巧みに順位を上げたのは手操。一気にトップへ浮上すると、さらに後続との差を約3.5秒も拡大した。2周目、接戦の2番手集団で鴨田が先頭に立つと抜けだし、鈴木を先頭に奥村、高橋、尾崎はなおも接近戦。後続の混戦を尻目に、手操はリードを約6秒までに拡大した。そして3周目以降、トップの手操は2番手の鴨田との差を、徐々に拡大していった。

4周目、5番手を走行していた尾崎が転倒し、14番手まで後退。奥村は鈴木を抜いて3番手に順位を上げ、鈴木とヒート1は大きく出遅れて11位に終わった神田橋瞭(#67)が続いた。しかし翌周、鈴木は2台から遅れて渡辺の先行を許した。奥村は、2番手の鴨田から約11秒離されながらも3番手を守ったが、その背後には神田橋が肉迫。そして6周目、神田橋が先行した。レースが後半に入った段階で、トップの手操は9秒ほどのリード。この日の最終レースとなったことから、路面はかなり荒れた状態で、手操にもミスはあったが、それでも大きくタイムを落とすことなく周回を続けた。そして、ヒート1に続いて手操が優勝。単独走行を続けた鴨田が2位、後続を引き離した神田橋が3位となった。4番手争いでは、最終ラップに渡辺が奥村を逆転。渡辺が4位、奥村が5位、鈴木が6位となった。


両ヒート制覇を達成した手操は、「今季は表彰台までも遠い状況が続いていましたが、今回は地元大会だったので、絶対に勝ちたいと思っていました。地元のみんなにも感謝しています」と笑顔で声援に応えた。




スタート直後からトップを守り抜き
地元大会で今季2勝目の安原さや



決勝レースで好スタートを切ったのは、地元チームに所属する安原さや(#4)。前戦でポイントリーダーの竹内優菜(#2)に2点差まで迫った久保まな(#5)が2番手で続いたが、すぐに川井麻央(#14)が先行し、1周目を安原、川井、久保、竹内、畑尾樹璃(#3)が続いてクリアした。2周目、久保と竹内が川井をパス。この間に、安原は2秒ほどのリードを築いた。畑尾は、前のグループから約3秒遅れて5番手。畑尾の後方は、早くも10秒以上の差が開いた。3周目、安原はトップを守り、久保と竹内は2番手争い。川井も集団から遅れはじめ、その後方に畑尾が近づいた。4周目になると、久保と竹内、川井と畑尾の差はさらに縮まった。

レースが後半に入った5周目、安原を約2秒差のまま追っていた2番手の久保が転倒し、5番手まで後退。大きく遅れた6番手集団では、本田七海(#6)が小野彩葉(#25)を攻略して先行した。6周目、今度は川井を僅差でマークしていた畑尾が転倒し、8番手までポジションダウン。これでトップは安原、2番手に約1.5秒差で竹内、3番手は約10秒離れて川井、4番手は約5秒差で久保となった。レース終盤、2番手の竹内はトップを守る安原との距離をさらに縮めたが、安原が最後まで順位を守ってゴール。安原が優勝し、竹内が2位となった。川井は、リードを守って3位。久保が4位、本田が5位、7周目に小野を抜いた西翔子(#12)が6位に入賞した。


今季2勝目を地元大会で挙げた安原は、「名阪レーシング所属なのに名阪はいつも遅くて、それでも応援し続けてくれるファンがいっぱいいて、そういう方々に支えられてレースをできて、しかも今回は勝てたので本当にうれしいです」と、表彰台の頂点で涙した。




スタート直後からの接戦を制して
Aクラス優勝に輝いた水野零埜


チャイルドクロスの決勝は、ショートカットや一部逆走区間などを設けた、ベストラップタイムが1分ほどのコースを、5分+1周する方式で競われた。国内メーカー製となる4ストマシンが走るAクラスに21名、海外ブランドが力を入れる2ストマシンで参加できるBクラスに4名と、合計25名の盛況なエントリー数を記録。レースは、前戦SUGO大会と同様に、Bクラスから参戦した高師来駆(#4)のホールショットで幕を開けた。そして、序盤から徐々にリードを拡大した高師が、そのまま独走で総合優勝を収めた。

一方、総合2位争いは両クラスが入り乱れた混戦となり、オープニングラップはAクラスの水野零埜(#80)をBクラスの青木一馬(#12)、Aクラスの臺琉斗(#86)、同じくAクラスの川崎羽留斗(#25)と室津幹太(#66)、そしてBクラスの内藤鳳季(#70)が僅差で追う展開。3周目には、青木が水野を抜いて集団の先頭に立った。しかしレースが後半に入った4周目、青木はミスで総合7番手まで後退。これで総合2番手に返り咲いた水野は、最後まで僅差で続いた川崎と臺を抑えてフィニッシュ。水野が総合2位でAクラス優勝、川崎が総合3位でAクラス2位、臺が総合4位でAクラス4位となった。水野から臺までは、約2.6秒差の接戦。室津はレース後半に集団から遅れるも総合5位でゴールし、青木と内藤による総合6位かつBクラス2位争いは、青木が約1.7秒差で制した。