日高2デイズエンデューロ、2日目。日をまたぐレース特有の、段々と路面が荒れてくる難しさは、この日高でも同じこと。ルートは1日目にくらべて44kmから41kmへ、難しい部分をだいぶカットしており、またタイム設定もCで余裕を持ったものとなったため、完走はしやすくなった。 |
しかし、特にハイスピードのエンデューロテストでタイムを狙っていくのはとても難しい状態になってしまう。ブレーキングギャップは大きくなり、特に長い下りでは前転しそうになってしまうほどのものも出現した。 |
DAY1のIAクラス優勝者である釘村忠は、朝一のスタートでエンジンがかからず、20mラインルール(エンジンの力で20mを越えなくてはいけない。コールドスタートに対するメンテナンス力が問われる)にひっかかり、20秒のペナルティ。釘村は「バイク自体は調子がよかったですし、今日は特に乗れてたので、ペナルティ分も詰めれるのではないかと思っていました。(鈴木)健二さんのほうは乗れてないって言ってましたしね」と言う。事実、釘村はファイナルクロスまでは鈴木よりも上でフィニッシュ。 |
ファイナルクロスでは、まさかの失態。ここでも釘村のバイクがエンジンかからず、スタートラインにマシンを並べることがかなわなかった。これによりペナルティとして、釘村はIA/IBヒートの最後尾ライダーと同じタイム+30秒が加算されることになってしまう。ファイナルクロスは、永木雄二のホールショットから、鈴木がしかけてレースリーダーに。鈴木は余裕の圧勝、2位に永木。3番手は内山裕太郎、太田真成、吉川和宏が争う形だったが、太田がこれを制した。 |
結果的に、DAY2の成績としては釘村はペナルティが多く加算されたものの、3番手と14秒差首の皮一枚で2位にとどまった。3位は太田、4位内山とはわずか16秒と僅差である。 |
鈴木は「今回用意が間に合ったWR250Fは07モデルで、調子も悪くて、手こずりました。正直ストリートリーガルのWR250FとCRF250Rでは、かなり差がある。その上でのこの結果ですから、今のところ(釘村)タダシとは同格と思っています。SUGOもおもしろくなるんじゃないですかね」とコメント。釘村は「5位くらいまで落ちると思ってたし、そうなったら今シーズンのチャンピオンは無理だと思ってたので、ホッとしたところです。ある意味で良い勉強になりました。次のSUGOまでマシンもしっかり直して出直すつもりです」とのこと。実はフィニッシュ時にも整備をしすぎて20秒タイムオーバーをしており、まさに際々。しかし、釘村はSUGOで両日1位をとれば、自力タイトルが可能なスタンディングとなった。 |
IBは、ルーキーの小菅泰輝がシーズン開始してからスピードはあるものの、どこかで大きなミスをして1位を逃してきたが、ついに初優勝。小菅は「転ばないように、ルートでも体力は使いすぎないように走った結果ですか。昨日は脳みそが足りなかったですよね…。今回はタイムチェックで計算ミスした以外はなかったんですよ。いつも親父(IAの小菅浩司)を意識していますが、今回は勝てなかった、悔しいです。SUGOでは勝ちたい!」とコメント。ナショナルでは、「オンタイムに初めて出ました」という真田治がDAY1に引き続き優勝を遂げた。ウーマンズは、福田雅美が圧勝。 |