1日目より少し雲が多いものの、快晴といって差し支えない北海道の天候。ただし、ルート上は少し水が出てしまっており、1日目よりは難しくなってしまったとのこと。1日目のルートを大幅に30分弱ほど削り、かつ全日本クラスで3周のオーダー。参加者の交通の便を考慮したこともあり、12:50にはすべてのライダーがフィニッシュとなった。 |
2日目も、全日本IAクラスは釘村忠の圧勝。2位以下に58秒58の大差をつけた。「最初のクロステストで少しミスをしてしまいましたが、あとはしっかり攻めることができました。それなりによかったかな、ってカンジはしましたね。昨日の落ち着きのない前半より、だいぶよかったように思います。本当はミスなく走ってもっと引き離したかったなとも思いますね。(MVアグスタ広報という責務があるので)なかなかレースには出られませんが、海外のレースも機会をうかがっているところです。差は大きいとおもうので、いきなり成績を狙うというのも難しいでしょう。まずは様子見だけでも行ってみたいですね、後進に伝えることも出来ると思いますし」と釘村はコメントしている。 |
2位は、内山裕太郎。今回は以前より公道を使うレースで使用している08WR250Fでの参戦。ただし、サスペンションにはKYBのキットサス(国内販売はしていない、スペシャルサス。モトクロスではIAライダーが装着する)を採用しており、ポテンシャルをぐっと上げてきている。内山は「テストではすごくいいのですが(サス)、ルートでは弾かれちゃいますね。完全にオンタイムに照準を絞った仕様になっています。実は夕張は、全日本になる前にも一度訪れていますし、ツーリングイベントなどにも来ているので、今回のルートは勝手知ったるもの。どちらかというと得意なレースに入ります。健二さん、太田くんとこれでランキングが接近戦になったはず。SUGOにしっかり備えなければいけませんね」とのこと。9月にはISDEサルデニアも控えている内山である。 |
ゼッケン2を背負う太田真成は、今回3位の結果。内山裕太郎とは2秒の差を争った。「1日目のように落ちたりもしていませんし、ミスもしていません。日常は週に1度しか乗れていませんが、体は好調。9月末のISDEサルデニアに照準をあわせている最中ですね。今回、1日目のタイム設定がきつかったのですが、これもISDEのことを考えればいいトレーニングになったと思います」と太田。 |
なお、昨年のチャンピオン鈴木健二はこれまでのレースに見られない不調をきたし、太田の2秒後で4位となってしまう。「前半は、本当に乗れていませんでしたね。後半になるにつれて、ようやくタイムもつめていけましたが」と鈴木。これまで同じWR250Rに乗っていた日高2デイズエンデューロでも、ここまで順位を落とすことがなかったが「夕張はアップダウンも激しいですし、そもそもマサ(太田真成)もちゃんとタイムを出せるようになってます。少し調子が悪ければこうなる」と鈴木。 |
IBは、西森裕一が不運にも1周目でタイヤが外れてリタイア、前橋孝洋は1日目のエンジン不調を引きずり戦線を離脱してしまう波乱の展開。このサバイバルレースを制したのは、長距離系レースでは特に定評があり、パリダカの完走経験をも持つ村田竜志。「グラストラックのクロステストなど、非常にバラエティに富んだテストで楽しめました。日本のエンデューロがヨーロッパに近づいたと実感しました」とコメント。村田も、今季のISDEサルデニアに参戦することを表明している。 |
NはFANTICを駆る谷先慎一が前半から絶好調にタイムを刻んでいき、優勝「チーム関西のみなさまにも、大変感謝しています、みなさんありがとうございました」と表彰式にてコメント。Wは、菅原聖子が1日目の雪辱を果たす形で1位を奪取した。 |