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 '12全日本モトクロス選手権 第7戦近畿大会 
                     ↑'12スケジュール



昨年よりも1戦少ない全9大会のスケジュールが組まれたことや、北海道大会と東北大会がそれぞれ例年よりも2週間ほど早い時期に設定されたことから、全日本モトクロス選手権は今季、第6戦と7戦の間にに約2ヵ月の長いインターバルを挟むことになった。そしてこの夏休みが終わり、第7戦近畿大会が奈良県北東部の名阪スポーツランドで開催された。

このコースでは、昨年まで年2回の全日本開催が続けられてきたが、今年からは1回開催に変更された。名神高速道路の代替機能を持つ自動車専用道路の国道25号、通称・名阪国道に隣接した会場は、インターチェンジから約5分という恵まれた立地を誇り、大阪や名古屋といった大都市からもアクセスしやすい。今回は2日間で8200名のファンが観戦を楽しんだ。コースの路面はサンド質で、アップダウンもあり、全体的にハイスピードな設定。土曜日朝の段階での予報ほど天気は崩れず、決勝が行われた日曜日は、一時的に曇りや雨となったものの、基本的には日差しに恵まれた。






新井宏彰との差を中盤以降に削り
速さだけでなく強さも見せた成田亮

今季2勝目となるヒート優勝を果たし
表彰台でジュニアを抱いた新井宏彰

決勝ヒート1。シリーズランキング2番手の新井宏彰(#331)が好スタートを決め、1周目をトップでクリア。ランキングトップの成田亮(#1)はやや出遅れ、新井、熱田孝高(#2)、深谷広一(#14)に次ぐ4番手で1周目のコントロールラインを通過。その後方には、須田純(#615)、小方誠(#40)、増田一将(#7)、北居良樹(#9)、小島太久摩(#935)、星野裕(#123)、平田優(#6)、稲垣佳樹(#43)が続いた。2周目、新井はこのレースでのファステストラップを刻み、2番手熱田との差を5秒以上にまで拡大。深谷が5番手に順位を落とし、成田が3番手、小方が4番手にポジションを上げた。3周目、成田は熱田をパスして2番手に浮上したが、その後も新井はハイペースで後続とのリードを広げ、6周目の段階で10秒を超えるアドバンテージを築いた。

しかし7周目以降、新井のペースがやや落ち、一方で成田は自分のペースをキープ。両者の差は徐々に縮まっていった。この7周目、それまで6番手を守り深谷の攻略を試みていた北居が転倒し、12番手まで後退。小方は、接近戦を仕掛けていた熱田をパスして、3番手にポジションアップした。レース後半、2番手の成田はなおも新井との差をじわじわと削り続け、ラスト3周となった17周目にはついに逆転成功。小方は3番手、熱田は4番手をキープして走行を続けた。そしてレースは、19周でチェッカー。成田が、その底力を見せつけて今季12勝目。新井が2位でゴール。小方は、全日本最高峰クラスでは09年開幕戦以来の表彰台登壇となる、3位入賞を果たした。熱田は4位、11周目に深谷を抜いた星野が5位でフィニッシュ。6位には、レース終盤でふたつ順位を上げた稲垣が入賞した。

また決勝ヒート2では、小方、星野、新井、成田、小島(太)、増田、田中教世(#5)、深谷、小島庸平(#44)、熱田、島崎大祐(#52)、平田のオーダーで1周目をクリア。2周目、成田が星野と新井を抜いて2番手に浮上した。ところが、3周目に入ったところで成田が転倒を喫して16番手まで後退。小島(太)も転倒してリタイアとなった。これにより上位勢は、小方、星野、新井、深谷、田中、熱田、小島(庸)、島崎、平田、北居の順に。すると翌周、小方が約4秒のリードを築いた後方で、新井が星野をパスして2番手に浮上し、3番手以降は熱田を先頭に稲垣までの8台が接近戦を繰り広げる展開となった。2番手にポジションを上げた新井は、小方との差を徐々に縮め、7周目にはすぐ背後にまで接近。小方にプレッシャーを与えた。

すると8周目エンドで、小方が転倒して3番手まで後退。その直後に、集団の中で着実に順位を上げてきた平田、これを追う熱田と小島(庸)に抜かれ、小方は6番手までポジションを下げた。9周目、7番手を走行していた北居は転倒によりリタイア。トップに立った新井は、星野との差を拡大し、4番手を走る平田は星野へと接近していった。そして12周目、平田が星野を抜いて2番手に浮上。この段階で新井は、約9秒のリードを築いていた。レース終盤、新井は安定した走りでトップをキープ。平田は星野との差をやや広げ、星野は3番手で走行を続けた。その後方では、再びペースを上げた小方が、熱田や小島(庸)と4番手争いを展開。14周目には4番手へと順位を回復した。そしてレースは、再び19周で終了。新井がトップでチェッカーを受けて今季2勝目を挙げ、平田が2位に入賞。星野がIA1では自身初の表彰台登壇となる3位でゴールした。4位には小方が入賞。熱田と小島(庸)は終盤に順位を下げ、5位に深谷、6位に熱田、7位に稲垣、8位に小島(庸)という結果となった。

「ヒート1は新井選手がすごく速くて驚きましたが、最後まで諦めずに走ろうと思っていました。周囲のサポートに応えるためにも、優勝できて良かったです。ヒート2は自分のミスで転倒して、その後は自分の走りができず11位という結果となり、非常に悔しく落ち込んでいます。また次戦から連勝を目指します」と成田。また新井は、「ヒート1は、120%の力で逃げられるだけ逃げようと思いましたが、後半になって荒れた路面に対応できず、体力的にも厳しくなって成田選手に負けてしまいました。ヒート2は、小方選手や成田選手の転倒という、自分にとってはラッキーな要素も多いレースでしたが、とはいえ勝ちをしっかり拾える位置を走っていたからこそ優勝できたと思います。今季の残り4ヒート、全部勝つつもりでがんばります」と笑顔を見せた。





ヒート1では、序盤から逃げ切る
楽な展開で勝利を手にした三原拓也

ヒート2では、先行する田中雅己を
粘り強く追って逆転勝利した三原


決勝ヒート1。スタート直後の1コーナーでマルチクラッシュが発生。活躍が期待されたシリーズランキングトップの山本鯨(#55)や、前大会両ヒート優勝で今回が地元大会となる田中雅己(#113)などの数台が、最後尾からレースをスタートすることになった。1周目をトップでクリアしたのは、シリーズランキング3番手で今大会に臨んだ三原拓也(#1)。これに佐藤亮(#70)、シリーズランキング2番手の星野優位(#166)、近藤祐介(#64)、上田康平(#60)、岡野聖(#61)が続いた。2周目以降、三原は2番手以降との差を拡大。3周目には、星野と佐藤が2番手争いを展開。星野が佐藤を抜けずにいる間に、追い上げてきた岡野も両者のすぐ背後に迫った。

5周目、星野は佐藤の攻略に成功して2番手に浮上。この段階で、三原は約10秒のリードを築いて、早くも独走態勢に入っていた。また岡野も、佐藤のパッシングを試みたが、佐藤も粘りをみせ、9周目にようやく逆転に成功。一方、4番手に後退した佐藤は、その後も順位をキープしていたが、ミスにより13周目に7番手まで順位を下げた。スタートで大きく出遅れた山本は、1周目24番手から、驚異的な追い上げで7周目には7番手まで順位を回復。レース後半になっても追い上げを続け、安原志(#59)や上田も抜いて14周目には4番手まで浮上した。そしてレースは、19周で終了。最後まで危なげなく走破した三原が、今季5勝目をゲット。2位に星野、3位にはIA昇格7年目にして初の表彰台登壇となる岡野が入った。山本は4位、地元大会の安原が5位、上田が6位に入賞した。

また決勝ヒート2は、田中のホールショットでレースがスタート。三原、星野、黒澤良太(#151)、山本が続いた。2周目、山本は黒澤を抜いて4番手に浮上。田中は、3周目にはこのヒートのファステストラップタイムを記録して、後続との差を拡大していった。三原は2番手をキープ。星野はややペースが上がらず、三原に差を広げられてしまうと、山本の追撃を許した。そして8周目、ついに山本が星野を抜いて3番手に浮上した。順位を落とした星野は、その後さらにペースを落とし、13周目には7番手まで後退。この星野に代わり、1周目7番手の好位置から追い上げを続けていた竹中純矢(#57)が、11周目には4番手へとポジションアップした。

レース後半、一時は2番手を走る三原から約7秒のリードを奪った田中のペースが落ち、終盤になって両者が接近。そして15周目、明らかにペースが落ちた田中を三原がとらえ、トップに浮上した。2番手に後退した田中は、それでも粘りの走りを続けて順位をキープ。そしてレースは18周で終了となり、三原が両ヒート制覇となる優勝。2位に田中、3位に山本、4位に竹中、5位に1周目12番手から追い上げた岡野が入った。今大会の結果、ポイントランキングでは山本がトップ。2点差で星野、この星野と9ポイント差でディフェンディングチャンピオンの三原が3番手につけ、三つ巴の混戦模様が続けられている。

「ヒート2は田中選手が速くて、途中でやや諦めムードでしたが、少しずつ差が詰まってきたので、最後までがんばりました。9月末には、国別対抗戦のモトクロス・オブ・ネイションズに、日本代表メンバーのひとりとして参加します。ここでさらに技術を磨き、残り2戦の全日本にも生かしたいです」と三原。また田中は、「じつは、2ヵ月間のインターバル中にケガを連発して、まったく練習やトレーニングができておらず、今大会に出場するか直前まで迷っていました。でも地元大会なので、なんとか走っている姿をみなさんに見てもらいたいと思いました。表彰台に立てたので、とりあえず良かったです」と、今大会を振り返った。





シリーズタイトル獲得に
望みをつないだ渡辺祐介



今大会で優勝すれば自力でシリーズタイトル獲得が決められた能塚智寛(#70)が、ケガにより予選で敗退する波乱。それでも、渡辺祐介(#5)が2位以内、または北原岳哲(#72)がトップでゴールしなければ、能塚のチャンピオンが決定する状態で、決勝を迎えた。そのスタートで、先頭に立ったのは渡辺。佐々木孝多(#3)、渡邊涼太(#2)、小林邦義(#16)がこの渡辺に続いて、オープニングラップを終えた。2周目、渡辺は2番手佐々木との差を早くも約3秒に拡大。3周目以降、佐々木は順位を落とし、渡邊が2番手へとポジションアップ。しかし、渡辺と渡邊の間隔はどんどん広がり、レースが後半に入った7周目には11秒以上の差となった。

2番手の渡邊は、小林の追撃をかわしながら走行を続けていたが、ここに追いついてきたのが、1周目11番手と出遅れていた神島央佐(#8)。神島は、7周目にまず小林をパスすると、翌周には渡邊も抜いて2番手に浮上した。レース終盤、ややペースが落ちたトップの渡辺に対し、神島は周によっては約3秒も早いラップタイムを刻み、ラスト2周となった11周目に入る段階で、両者の差は約5秒に。神島は最後まで逆転を目指してプッシュした。しかし、渡辺が中盤までに築いたリードを生かして、神島よりも約0.7秒先にゴールして勝利した。神島の先行を許した後も、渡邊と小林の接近戦は続き、10周目にはついに小林が渡邊の前に。しかしラストラップで渡邊が再逆転に成功し、3位に入賞して表彰台に登壇。小林は約0.5秒届かず悔しい4位となった。

「やっと1位になれて、本当にうれしい。次の中国大会でもここに立てるようにがんばります」と、表彰台の頂点で笑顔を見せた渡辺。一方で神島は、「地元で表彰台に上がれたのは良かったのですが、勝てずに悔しい」と、次戦以降での勝利を誓った。





前大会に続くトップチェッカーで
今季4勝目を挙げた佐々木雅哉



植田翔太(#64)、佐々木雅哉(#1)、山崎郁弥(#11)、森永彩斗(#102)、渡邊涼太(#2)、垣内伊吹(#15)、神島央佐(#8)、高木雅也(#36)、池本凄汰(#6)の順で、オープニングラップのコントロールラインを通過。2周目、佐々木が植田を抜いてトップに浮上した。3周目、4番手を走行していた渡邊が転倒し、9番手まで後退。神島は植田や山崎と2番手争いを展開し、5周目にはこれを抜け出して、約5秒前を走る佐々木の追撃を開始した。その後方では、3番手の植田から1周目15番手から追い上げてきた渡辺祐介(#5)までの8台が、大混戦を繰り広げた。

レース後半、この中からまず抜け出したのが池本。植田は池本の先行を許した後も4番手を守っていたが、9周目にミスを喫して9番手に後退。また後方からは、渡辺が着実に追い上げてきて、終盤には単独4番手のポジションを得た。また転倒により順位を下げていたもうひとりの渡邊も、着実に追い上げ、ラスト2周となった12周目には5番手まで順位を回復した。最終ラップ、トップを走る佐々木との約4秒差を詰められずにいた2番手神島から10秒以上後方で、3番手を守っていた池本に渡辺が接近するも順位は変わらず。佐々木が今季4度目となる優勝を果たし、2位に神島、3位に池本、4位に渡辺、5位に渡邊という順位となった。

「シーズンもだいぶ終わりに近づいてきましたが、結果が残せたのでうれしい」と佐々木。また神島は、「地元大会だったので勝ちたかったのですが、佐々木選手が速くて追いつけなかった」と、表彰台の上で悔しさをにじませた。





邵洋子に並ぶ今季3勝目で
ランキングトップに立った安原さや



これが地元大会となる安原さや(#20)が好スタート。畑尾樹璃(#7)、竹内優菜(#4)、山本泉(#3)、邵洋子(#2)菅原悠花(#9)がこれに続いた。2周目、邵が転倒を喫して13番手まで後退。安原は、畑尾との差を約3秒へと拡大した。3周目、邵は11番手まで順位を回復。菅原は山本を抜いて4番手へと浮上し、安原は畑尾との差をさらに拡大。畑尾は、前を走る安原とも後方を走行する竹内とも約4秒ずつの差がある2番手をキープした。レース中盤、なおもトップ3はやや間隔を開けて走行。邵は4周目に9番手、5周目に7番手、6周目には6番手までポジションアップ。山本は徐々に順位を落としていった。

終盤になっても、安原はハイペースでの走行を続け、7周目にはファステストラップも記録。畑尾は2番手、竹内は3番手をキープした。その後方では、7周目に5番手浮上を果たした邵が、菅原へと接近。そして最終ラップとなった9周目に、パッシングに成功した。結局、安原はスタート直後から首位の座を一度も明け渡すことなくゴールして、今季3勝目を達成。畑尾が2位、竹内が3位、邵が4位、菅原が5位に入った。今大会の結果、6戦の有効ポイント制が導入されているシリーズランキング争いでは、安原が邵を逆転して2点リード。勝利数では安原と邵が並んだ。

「地元なのに近畿大会では良い結果が残せたことがあまりなく、自分に期待せずに臨んだレースでした。優勝できてうれしいです。残り2戦も、自分らしい走りでの勝利を目指します」と安原。また2位入賞の畑尾は、「スタートは決まったけど、安原選手が速くてついていけませんでした。残り2戦は得意なコースなのでがんばります」と、表彰台の上で宣言した。





スタート直後から独走を続けて
総合優勝を決めた米田海斗君


大阪府や愛知県に住むキッズライダーを中心に、国内メーカー製のバイクが出場できるAクラスに18名、海外ブランドのバイクで参加できるBクラスに4名、計22名がエントリーして行われたチャイルドクロス。レースは、1周1分弱で周回できるほどにまでショートカットされたコースを、5分+2周する方式で競われた。

スタート直後から快調に先頭を走ったのは、Bクラスから参戦した米田海斗君(#49)。後続をどんどん引き離していった。その後方では、同じくBクラスからエントリーした柳瀬大河君(#15)と佐藤太亮君(#16)が、バトルを展開。3周目に佐藤君が柳瀬君を抜いたが、両者の接近戦は最終ラップまで続いた。一方、Aクラスのトップを走ったのは阿久根芳仁君(#1)。レース序盤には、マシン性能に勝るBクラスの柳瀬君と佐藤君に肉迫する健闘を見せた。レースは8周でチェッカーとなり、ハイペースをキープした米田君が総合優勝。柳瀬君が総合でも2位となるBクラス2位でゴール。阿久根君が総合3位に入り、Aクラスの勝者となった。佐々木麗希君(#19)は、阿久根君を追うも届かず、総合4位でAクラス2位に。佐藤君は最終ラップで順位を落とし、Bクラス3位となる総合5位でフィニッシュした。