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 '12全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会 
                     ↑'12スケジュール



全9戦で競われる今季の全日本モトクロス選手権。シーズン中盤突入となる第4戦が、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。ふたつの小高い丘が連なった傾斜地にレイアウトされたSUGOインターナショナルモトクロスコースは、斜度30度で全長約70mの大坂をはじめとしてアップダウンに富み、バリエーション豊かなコーナーとジャンプで構成されている。今大会では、直前に一部セクションの変更が行われ、ルンバルンバと名付けられたリズムセクションが新設。さらに、フィニッシュジャンプの2連化なども施され、より攻略が難しく、観客にとっては迫力あるレースが楽しめるコースとされた。

天候は、各クラスの予選が行われた土曜日、白熱の決勝レースが展開された日曜日ともに晴れ。日中の最高気温は両日ともに20度を超え、東北地方や北関東を中心とした3600名のモトクロスファンが、日本最高峰レースの観戦を楽しんだ。






再び1周目からトップに立って
地元でのヒート1を制した成田亮

相性のよいSUGOのコースで
成田の連勝を止めた新井宏彰

決勝ヒート1。スタート直後からトップに立ったのは、今季これまで6ヒートを、すべてオープニングラップから逃げ切る展開で勝利してきた成田亮(#1)。平田優(#6)、新井宏彰(#331)、小島庸平(#44)、熱田孝高(#2)がこれに続いた。2周目、地元大会となる成田が早くもハイペース走行で後続を引き離しにかかり、平田、新井、小島の3台は接近戦を展開。前大会で指を負傷して本調子でない熱田はややペースが上がらず、後続の稲垣佳樹(#43)、北居良樹(#9)、田中教世(#5)の追撃を許した。3周目、平田は新井に抜かれて3番手に後退。さらに翌周、小島も平田を抜いた。

2番手に浮上した新井は、成田の追撃を開始。熱田はペースを上げ稲垣以下との差を拡大し、5周目には北居が稲垣を抜いて6番手に順位を上げた。6周目、田中も稲垣を抜き、これで上位勢は成田、新井、小島、平田、熱田、北居、田中、稲垣の順。翌周、成田と新井の差は約2秒に縮まった。しかしその後、成田は新井との差を保ちながら周回。また熱田から田中までの距離も縮まり、5番手争いが繰り広げられた。この中から、レースが後半に入ったところで、北居がミスにより8番手まで後退。成田は、新井との差を僅かに拡大して、レース終盤を迎えた。

そしてレースが残り4周となった14周目、新井を4秒ほど先行していた成田が、新設リズムセクションで転倒。この間に新井がトップに立った。しかし成田は、翌周にすぐ新井に追いついてこれをパス。最後は新井を約1秒差で抑えてゴールし、今季7勝目を挙げた。2位に新井、3位に小島が入り、表彰台に登壇。以下、平田、残り4周で順位を上げた田中、熱田、北居の順となった。

午後に行われた決勝ヒート2では、成田がスタートでやや遅れる展開。オープニングラップを制したのは新井。これに混戦の中で巧みに順位を上げた成田、同じくポジションを上げた熱田、新井とホールショットを争った小方誠(#40)、稲垣、北居、増田一将(#7)と続いた。ヒート1で3位に入賞した小島は10番手、4位だった平田は15番手と、いずれも大きく出遅れ、追い上げを強いられることになった。

成田は、2周目にペースを上げて新井を猛追。しかし4周目以降は、逆に新井が成田との差を拡大した。その後方では、成田から5秒遅れて熱田が3番手をキープ。4番手争いの先頭には、北居が抜け出した。レース中盤、新井と成田がそれぞれ単独走行となった一方で、熱田に北居が接近。そして11周目、ついに北居が3番手に浮上。しかし熱田も意地を見せてこれを抜き返す、激しい3番手争いが展開された。

すると、レースが残り3周となった15周目、この段階で3番手を走行していた北居がジャンプで激しく転倒。北居は10番手まで順位を下げ、熱田が3番手となった。その後方でも白熱のバトルが展開され、4番手をキープしていた小島に、北居の後退もあって15周目には5番手まで追い上げていた平田が接近。しかしラスト2周で平田は転倒により7番手まで後退した。そしてレースは、新井が独走で優勝して、今季初めて成田以外の勝者が誕生。2位に成田、3位に熱田が入った。4位は小島、5位はライバルの転倒もあってラスト3周で4つ順位を上げた稲垣。6位に平田が入賞し、以下は田中、小方が続いた。

ヒート2優勝の新井は、「難しいコンディションでしたが、自分の走りを続けることができ、やっと成田選手の連勝を止めることができました」と安どの笑顔。連勝がストップした成田選手は、「新井選手が速かったという、単純な敗因。連勝が続いていてプレッシャーもありました。これでリセットして、また自分らしく戦っていきたい」と、早くも次戦以降の連勝劇復活に目を向けていた。





粘りの走りと星野優位の転倒で
ヒート1のウィナーとなった山本鯨

ヒート1の優勝を転倒により逃すも
ヒート2でリベンジした星野優位


決勝ヒート1は、黒澤良太(#151)のホールショットでスタート。この黒澤に、星野優位(#166)、富田俊樹(#50)、山本鯨(#55)が続いた。ポイント数では星野と並んだランキングトップでこの大会を迎えた三原拓也(#1)は、予選でスターティングゲートにはまるミスを喫し、総合25位で決勝に進出。有利なポジションが選べなかったことが響き、1周目11番手と出遅れた。2周目、黒澤が3番手に後退。星野がトップ、富田が2番手に浮上。3周目には、星野を僅差で追っていた富田が最終コーナーで転倒し、星野が山本に約7秒の差をつけての単独トップとなった。

4周目以降、星野と山本がほぼ同じペースで周回を続け、その山本からさらに8秒ほど後方では、7台ほどのマシンが3番手争いを展開。5周目には、追い上げに成功した三原がこの大集団の先頭に立った。さらに翌周、転倒からすぐに復活した富田、1周目8番手から追い上げてきた田中雅己(#113)が、この三原へと接近。しかし三原も粘りをみせて順位を守ると、9周目に富田と田中は順位を入れ替えた。レースが残り4周となった14周目、星野が痛恨の転倒。これにより山本がトップ、星野が2位でゴール。3位には後続を振り切った三原、4位には田中、5位には富田が入賞。そのすぐ後方で、1周目17番手から追い上げた竹中純矢(#57)がゴールした。

また決勝ヒート2では、田中が好スタート。すぐに星野がこれをパスし、星野、田中、富田、上田康平(#60)、山本の順で1周目をクリアした。三原は再び出遅れ、オープニングラップを9番手で通過した。田中と富田は2周目に順位を入れ替えると、3周目以降に接近戦を展開。この間に星野はアドバンテージを拡大し、山本は2番手争いのペースに付いていけず田中に差を広げられた。4周目、再び田中が2番手へと順位を回復。3番手を走る富田の後方では、山本、上田、岡野聖(#61)、三原の4台が接近戦を繰り広げた。そして6周目、三原がこの集団の先頭に立った。

レース中盤、星野はトップをキープ。田中がやや単独走行となる2番手を走行。終盤に入った12周目、トップ2台の後方で三原が富田を抜いて3番手に浮上した。そして、30分+1周に設定されたレースは17周でチェッカー。星野が開幕戦ヒート1以来となる今季2勝目を挙げ、2位の田中、3位の三原とともに表彰台へと上がった。富田は4位、山本は5位、岡野は6位に入賞。今大会の結果、シリーズランキングでは再び星野がトップに浮上。7ポイント差で三原が2番手、トップ星野から9ポイント差で山本が3番手に着けることになった。

ヒート1で優勝した山本は、「前半のペースが悪かったですが、星野選手に離されないようにということだけ意識して走りました。ミスしたら負けと思っていました」とコメント。またヒート2ウィナーの星野選手は、「ヒート1の転倒以外は、すべてうまくいったと思います」と、この大会を振り返った。





序盤からの大混戦を制して
今季初優勝を挙げた大久保滉太



大久保滉太(#4)、渡辺祐介(#5)、能塚智寛(#70)、北原岳哲(#72)の4台が、後続をやや引き離しながら超混戦状態でオープニングラップをクリア。2周目へと入る2連のフィニッシュジャンプ着地で、能塚と並んで跳んだ北原が転倒して、14番手まで後退した。2周目以降、大久保、渡辺、能塚の3台がトップグループを形成。能塚の2秒ほど後方では、6台の第2グループが形成された。3周目、渡辺が大久保を抜いてトップに浮上。しかしトップ3台はなおも混戦状態。4番手争いでは、サンタナ・ルカス・ケンジ(#81)が主導権を握った。

5周目、渡辺を抜いて大久保がトップに返り咲くと、翌周以降に渡辺は大久保のペースについていけず、能塚が渡辺を猛追。集団から抜け出して4番手を走行していたサンタナは、6周目に転倒して大きく順位を下げた。7周目、ついに能塚が渡辺をパスして2番手に浮上。この段階で、トップ大久保と2番手能塚の差は約3秒だった。しかし大久保と能塚の差は保たれたまま、レースは11周でチェッカー。大久保が優勝、2位に能塚、3位に渡辺の順となった。

大久保は、「開幕戦から悔しいレースが続いていたので、ここでは必ず勝ってやろうと思っていました。次からも絶対に負けません」と、表彰台の頂点で力強く宣言。また能塚と渡辺はそれぞれ、優勝を逃した悔しさを口にした。





転倒による後退から返り咲いて
見事勝利を手にした渡辺祐介



渡辺祐介(#5)、佐藤稔之(#83)、佐々木孝多(#3)、能塚智寛(#70)、大久保滉太(#4)の順で、1周目のコントロールラインを通過。2周目、渡辺がトップ、佐藤が2番手を守り、その後方では能塚が3番手に浮上。大久保、佐々木がこれに続いた。3周目、佐藤が4番手に後退して、渡辺、大久保、能塚が接近戦のトップ争いを開始。翌周、トップを走っていた渡辺が転倒して3番手へと順位を下げた。しかし渡辺はすぐに再スタートを切り、5周目からは大久保、能塚、渡辺の順で再びドッグファイトをスタート。このバトルは、レース後半になっても続いた。

しかし9周目に入るところのフィニッシュジャンプで、大久保が2連ジャンプの着地に失敗して転倒。この影響で能塚も渡辺からやや遅れてしまった。レース終盤、渡辺は独走でトップをキープ。能塚が2番手、大久保の転倒により順位を上げた佐藤が3番手を走行。そして20分+1周のレースは12周でチェッカーとなり、渡辺が優勝。能塚が2位、佐藤が3位で表彰台に登壇した。4位には、1周目7番手から追い上げた北原岳哲(#72)、5位には佐々木が入賞した。

「前大会をケガで休んでしまったので、この地元大会で頑張ろうと思っていました。転倒したけど、トップ2台とは差がなかったので、勝てると思いました」と優勝した渡辺。また2位の能塚は「レース内容がとにかく悪すぎです」と、悔しさをにじませた。





独走で今季2勝目を挙げて
表彰台で終始笑顔を見せた邵洋子



好スタートを切ったのは高橋絵莉子(#12)。これに、前戦勝者の邵洋子(#2)が続くと、1周目に高橋をパスしてトップに浮上。さらに竹内優菜(#4)も高橋を抜き、邵、竹内、高橋、勝股七海(#935)、畑尾樹璃(#7)の順でオープニングラップをクリアした。2周目、高橋が転倒により大きく後退。勝股と畑尾は接近戦の3番手争いを展開した。レース序盤からハイペースで逃げ切りを図った邵は、3周目までに2番手を走る竹内との差を約15秒へと拡大。またこの3周目には、ミスによりスタートで大きく出遅れ、1周目を14番手でクリアした安原さや(#20)が、5番手まで浮上してきた。

レース後半、邵は安定したペースで独走のトップをキープ。竹内も2番手の位置を守っていたが、ラスト2周になった8周目にはその後方に、3番手を走る畑尾が約2秒差、前の周に勝股を抜いて4番手へと浮上した安原が約6秒差で迫った。しかし、最後まで順位は変わらず。邵が連勝となる今季2勝目を挙げ、竹内が2位、畑尾が3位で表彰台に登壇。安原が4位、勝股が5位、1周目10番手から追い上げを続けた菅原悠花(#9)が6位に入賞した。

「レース前には不安がいっぱいあって、精神的にもキツかったのですが、スタートから前に出てアドバンテージを築いて勝つことができてよかったです」と邵。また2位の竹内は、「今季は転んでばかりで、表彰台に上がれずにいました。今回は楽しく乗ることを目標にしたら、結果がついてきました」と笑顔をみせた。





総合とBクラスで優勝した
山梨県から遠征の高師永潤君


東北地方と関東地方を中心に、6歳から9歳までのキッズライダーが出場したチャイルドクロス。エントリー数は、Aクラスが6名、Bクラスが2名と寂しかったが、大人顔負けの熱い走りで観客を沸かせた。レースは、大坂やヨーロピアンセクションといったSUGO名物の一部をキャンセルする一方で、新設されたルンバルンバをそのまま使った、1周2分前後のショートカットコースを、5分+2周する方式で競われた。

オープニングラップからトップに立ったのは、Bクラスの高師永潤君(#34)。その後方では、万木大夢君(#16)と佐々木麗希君(#1)のAクラス勢が総合2番手争いを展開した。レース前半、万木君と佐々木君の差は約5秒。高師君は早くも独走態勢に入った。後半、高師君が後続との差をさらに広げる一方で、佐々木君は万木君に接近。4周目には逆転に成功した。最終ラップとなった5周目、万木君は佐々木君をマークして再逆転を狙ったが、順位は変わらず。高師君がそのまま独走で総合優勝。佐々木君が総合2位でAクラス優勝、万木君が総合3位でAクラス2位となった。

「コースは難しかった。とくにルンバルンバが大変でした」と総合優勝の高師君。またAクラス優勝の佐々木君は、「逆転できて良かったです」と笑顔をみせた。