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 '12全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会 
                      ↑'12スケジュール



全日本モトクロス選手権シリーズの今季第3戦は、広島県にあるグリーンパーク弘楽園で開催された。このコースがある世羅町は、広島県東部の山間に位置し、瀬戸内観光スポットのひとつとなっている尾道市からも近い。現在は、山陽道と接続する尾道道が無料開通され、交通アクセスも向上した。コースは、アップダウンのある土地に、ダイナミックにレイアウトされたハイスピードな設定。路面はハードで、テクニカルかつエキサイティングなジャンプも多く配されている。

大会中の天候は、各クラスの予選が行われた土曜日は、初夏を思わせる強い日差しに恵まれた快晴。決勝が開催された日曜日は、お昼ごろに雲が多くなったが、基本的には晴天に恵まれ、気温も20度以上まで上昇した。この絶好のコンディションの中、7150名の観客がアグレッシブなレースを楽しんだ。






今季これまで6ヒートの全レースで
成田亮は1周目からトップを走行

開幕から3大会連続の完全制覇。
成田亮の快進撃は止まらない!

決勝ヒート1。開幕から4ヒート連続優勝で今大会に臨んだ成田亮(#1)が、絶妙なスタートでホールショット。これに平田優(#6)、北居良樹(#9)、増田一将(#7)、熱田孝高(#2)、新井宏彰(#331)が続いて、大幅にショートカットされた設定の1周目をクリアした。フルコースとなった2周目、北居がミスにより5番手へと後退。新井は熱田を抜き、成田、平田、増田、新井、北居の順となった。3周目、早い段階での上位進出を狙った新井が転倒し、11番手まで後退。成田、平田、増田の3台がトップグループを形成することになった。

レース中盤、なおも成田がトップをキープしたが、平田と増田も遅れることなく成田をマーク。その後方では、新井が猛烈な追い上げにより、7周目には4番手までポジションを上げた。ところが新井は、8周目に再び転倒して9番手まで後退した。レース後半になっても、成田は大きなアドバンテージを築けず、平田と増田のマークを許す展開。しかしその走りは安定していて、平田もパッシングのチャンスを得られずにいた。そしてレース終盤、増田が前の2台からやや遅れだすと、これに再び後方から追い上げてきた新井が迫り、ラスト2周のところで逆転。さらに新井は、トップ2台へと迫っていった。迎えた最終ラップ、成田が渾身のスパート。平田もこれを追ったが、その背後に新井が接近した。そしてフィニッシュジャンプ直前で、新井が平田を逆転。優勝は成田が手にし、新井が2位。平田はトップと約0.9秒差、2位とわずか約0.1秒差の悔しい3位となった。4位に増田、5位にはスタートで出遅れて追い上げレースとなった小島庸平(#44)、6位には北居が入賞した。

午後の決勝ヒート2でも、再び成田がホールショット。新井、小島、稲垣佳樹(#43)、増田、深谷広一(#14)がこれに続いた。ヒート1上位入賞の平田と北居は、スタート直後に混戦の中で接触転倒。ほぼ最後尾からの追い上げレースとなった。3周目、小島が転倒により7番手までポジションダウン。稲垣も順位を下げ、トップグループは成田、新井、増田、深谷、島崎、稲垣、小島のオーダーとなった。トップを走る成田と2番手の新井は、超接近戦を繰り広げながら増田以下との差を拡大。しかし、レース中盤になると増田もペースアップを果たし、深谷を引き連れながらトップグループを追った。7周目、5番手を走行していた稲垣が転倒してリタイア。30+1周のレースが後半に入ったころ、増田は深谷を振り切って成田と新井に接近した。

そしてレース時間が残り10分を切った段階で、新井をパスして増田が2番手に浮上。そのまま成田へと迫った。しかし逆転のチャンスは得られず、ラスト2周で再び新井が増田を抜いて2番手にポジションアップ。最終ラップには、成田を射程圏内にとらえた。しかし成田は、これまでとは走るラインを巧みに変えながら新井の猛攻をかわし、約0.5秒差で新井よりも先にチェッカー。これにより、開幕から6ヒート連続となる勝利を手にした。2位に新井、3位に増田が入り、表彰台に登壇。4位には終盤は単独走行となった深谷が入賞、5位には猛烈な追い上げをみせた平田が入賞した。

「ヒート2こそ楽な展開に持ち込めるかと思いましたが、新井選手が速く、増田選手も追いついてきて、結局は両ヒートとも大変なレースでした。勝てて良かったです」と成田。両ヒート2位となった新井は、「カワサキのテストで昔からよく走っているコースなのに、ヒート1は自分のミスで転倒し、ヒート2は勝負ポイントが見つけられませんでした」と、勝てなかった悔しさを口にした。





三原拓也と星野優位のバトルは
両ヒートとも三原に軍配が上がった

今季初の両ヒート優勝を達成し、
ポイントリーダーとなった三原拓也


決勝ヒート1は、ポイントランキングトップで臨んだ星野優位(#166)、前戦で両ヒート制覇を達成した山本鯨(#55)、予選で圧倒的な速さを披露した田中雅己(#113)が好スタート。オープニングラップを、星野、山本、小川孝平(#58)、田中、そしてディフェンディングチャンピオンとなる三原拓也(#1)の順でクリアした。フルコースとなった2周目、山本がトップに浮上。3周目に三原が田中と小川をパスし、山本、星野、三原、小川、田中の順となった。さらに4周目、星野がトップの座を奪い返すと、その後は星野から田中までの5台が、接戦のトップグループを形成した。

レース中盤の8周目、三原が星野を抜いてトップに立つと、小川と田中がやや集団から遅れだし、さらに山本もトップ2台から少し離れた位置を走行。レースが後半に入ったところで、田中が小川を抜いて4番手に浮上し、星野はレース時間が残り10分となった段階でも、三原のマークを続けた。しかし終盤、三原が徐々に星野との差を拡大。そのまま逃げ切ってゴールし、今季2勝目を挙げた。2位に星野、3位に山本が入って表彰台に登壇。田中は4位、小川は5位でフィニッシュした。

決勝ヒート2では、富田俊樹(#50)が好スタート。山本、星野、竹中純矢(#57)、原田翼(#62)、田中、三原がこれを追った。2周目、富田のパッシングを試みた山本がミスを喫して3番手へとポジションダウン。原田が7番手に後退し、富田、星野、山本、竹中、田中、三原の順となった。3周目、星野が富田を抜いてトップに浮上。2番手以降は大混戦となった。しかし5周目には、三原が2番手、山本が3番手に。さらに翌周、田中が一気に4番手まで順位を上げると、このバトルは落ち着きだした。

レース中盤の8周目、三原と山本が相次いで星野の攻略に成功すると、ここから三原は徐々に後続との差を拡大。山本、星野、田中の3台が2番手集団となった。レース時間が残り10分となったころ、この中で星野が山本を抜いて2番手にポジションアップ。しかしラスト2周で、再び山本が2番手に浮上した。レースは19周で終了。後半は危なげなくトップをキープした三原が優勝。2位に山本、3位に星野、4位に田中、5位に竹中が入った。序盤に活躍した富田は、パンクによりリタイアしている。

「ここはカワサキのテストコースで、いつも走っているので自信はありました。王座防衛に向けてプレッシャーもありますが、全力でがんばります」と三原。山本は「三原選手と星野選手が速く、タフなレースでした」と振り返り、星野は「完全に力不足でした。次のSUGOがひとつの山場となりそう」と、早くも次戦に目を向けていた。





圧倒的な速さと安定感を披露して
今季2勝目を挙げた能塚智寛



能塚智寛(#70)、佐々木雅哉(#1)、大木新太(#55)、高木雅也(#36)、大久保滉太(#4)、池本凄汰(#6)、北原岳哲(#72)、吉田優弥(#99)の順で、1周目をクリア。2周目、佐々木が後退し、開幕戦優勝の能塚を第2戦勝者の大木が追う展開となった。その後方では、大久保が3番手、北原が4番手に浮上。レース中盤、能塚と大木が単独のトップと2番手を走行し、大久保と北原は接戦の3番手争いを展開した。

7周目、大木がミスにより4番手に後退し、能塚のリードはさらに拡大。この段階で大久保を抜いていた北原が2番手となった。レース終盤、3番手を走っていた大久保が転倒。これで大木が3番手となったが、その大木はラスト3分の段階で腕を痛めて最終的にはリタイア。さらに、ラスト3周で2番手の北原が転倒して後退。これにより、スタートで大きく出遅れながらも激しい追い上げを見せた島崎優(#9)、吉田、池本の3台によるバトルが、2番手争いとなった。レースは13周でチェッカーとなり、能塚が完全なる独走で勝利。2位に島崎、3位に池本、4位に吉田の順となった。

「ホールショットからずっとトップを走り、楽に勝てました。次もこういう展開を狙いたいです」と能塚。2位に入った島崎は、「スタート直後はほぼビリだったので、2位になって驚いています」と、思わぬ好成績を喜んでいた。





序盤は冷静な走りをみせて
勝利したサンタナ・ルカス・ケンジ



スタート直後に、かなりの台数によるるマルチクラッシュが発生。さらに、開幕から2連勝中だった佐々木雅哉(#1)が、スタートで大きく出遅れると、2周目に転倒して最後尾まで後退。さらにその後にも激しく転倒して最終的にはリタイアとなる、波乱のレースとなった。この中、スタート直後の混乱が収まった2周目に、トップへと浮上したのは渡邊涼太(#2)。これを、大木新太(#55)が僅差で追った。さらにその後方からは、1周目7番手からポジションを上げたサンタナ・ルカス・ケンジ(#81)が接近。やや距離を置いて、2台の動向を見守った。

レース後半の8周目、大木が渡邊を抜いてトップに浮上。一時は後続を引き離しかけた。しかし、サンタナが終盤になってペースアップを果たし、ラスト2周となった12周目に渡邊を抜いて2番手にポジションを上げると、最終ラップにはさらに大木をパス。このまま逃げ切って、サンタナが勝利を挙げた。2位には、サンタナに抜かれた後で大木をパスした渡邊が入賞。大木は悔しい3位となった。

「初めての表彰台が優勝で本当にうれしい。次の全日本では、IB-2とIB-オープンの両方で優勝を目指します」とサンタナ。また渡邊も、「昨年夏の東北大会以来となる表彰台なので、とてもうれしい」と、笑顔を見せた。





ようやく掴んだ今季初の勝利に
安どの笑顔を見せた邵洋子



山本泉(#3)、高橋絵莉子(#12)、邵洋子(#2)が好スタート。すぐに邵がトップに立ち、1周目を邵、山本、高橋、竹内優菜(#4)、勝股七海(#935)、畑尾樹璃(#7)、安原さや(#20)の順でクリアした。2周目、高橋が6番手に後退し、邵と山本がトップグループ、竹内、畑尾、安原が接戦の3番手集団、高橋と勝股がこちらも僅差の第3集団を形成。3周目には、邵が山本との差を拡大し、安原が3番手争いの先頭に立った。4周目、竹内は激しく転倒してリタイア。5周目には、安原と畑尾が山本に追いつき、まずは安原が山本をパスした。

レース後半、逃げる邵を安原が猛追。畑尾は3番手に浮上した。ベストラップでは邵をわずかながら上回った安原だが、序盤に築いた邵のリードは大きく、トップ争いが勃発する前に9周でレースは終了。邵が今季初優勝を挙げ、安原が2位表彰台に登壇した。3位には、畑尾が最終ラップに転倒したため、山本が入った。

「開幕から2戦は、みんなに見放されるんじゃないかというくらいダメなレースでした。でも支えてくれているみんなのおかげで、今日は調子を取り戻すことができました」と邵。2位の安原は、「得意なコースで、第2の地元大会みたいな感じのレースなので、絶対に勝ちたかったのですが、スタートの出遅れが響きました」と、悔しさをにじませた。





松岡辰翔君に競り勝った
Aクラス優勝の阿久根芳仁君


地元の中国地方を中心に、関西や東海地区、四国や九州などのキッズライダーが、国内メーカー製バイクが走るAクラスと、海外メーカー製バイクが出走するBクラスの両クラス合計で24人参加。フープスなどの難所を残しながらも一部をショートカットした1周1分強のコースを、5分+2周する方式で競われた。

レースは、Bクラスの柳瀬大河君(#15)と佐藤太亮君(#4)がけん引。さらに柳瀬君は、序盤から佐藤君を引き離していった。その後方では、し烈なAクラスのトップ争いが繰り広げられ、1周目をクラストップでクリアした阿久根報芳仁君(#1)を、レース前半は川原直幸君(#41)、後半は松岡辰翔君(#31)が追った。しかし阿久根君は最後までポジションを守り、さらにはBクラス2位の佐藤君にわずか0.05秒差まで迫ってゴールし、Aクラスの優勝を手にした。Bクラスは、柳瀬君が勝利を収めた。