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 '12全日本モトクロス選手権 第2戦関東大会 
                      ↑'12スケジュール



全日本モトクロス選手権シリーズの今季第2戦は、埼玉県にあるウエストポイント オフロードヴィレッジで行われた。このコースでの全日本開催は、今回で6年連続6回目。荒川と入間川に挟まれた河川敷の平らな土地に、様々なジャンプと数多くのタイトターンを配した、全体的にコース幅が狭めなスーパークロス風のレイアウトを特徴とする。パッシングポイントは少ないが、そのぶん接近戦になることも多く、白熱のバトルが毎年繰り広げられている。

大会中の天候は、土日ともに曇りで、気温もこの時期としてはかなり低め。とくに各クラスの決勝が行われた日曜日は、朝から厚い雲が空を覆った。しかし心配された降雨は、レース開催中にはほとんどなく、各クラスの決勝はドライ路面で行われた。首都圏で行われる年に一度の全日本モトクロスということもあり、毎年来場者は多く、今回は10500名の観客がレースを楽しんだ。






相性がよいコースで実力を発揮し、
ライバルを引き離した成田亮

開幕戦に続いて2大会連続で
パーフェクトウィンを達成した成田

決勝ヒート1。今季からホンダファクトリーチームに移籍し、開幕戦でいきなり両ヒート制覇を達成した成田亮(#1)が好スタートを決め、これに新井宏彰(#331)、増田一将(#7)、稲垣佳樹(#43)が続く展開に。今年からマシンをヤマハにスイッチした田中教世(#5)は、3番手前後を走っていたが、1周目に大転倒を喫してそのままリタイアとなった。成田は、レース序盤から新井との差を徐々に広げ、5周目までに約5秒のリードを確保。新井の後方では、増田、稲垣、平田優(#6)が、白熱した3番手争いを繰り広げた。ここから、6周目以降に増田が順位を落とし、稲垣が3番手、平田が4番手をキープ。30分+1周のレースが残り10分となったころから、稲垣と平田のバトルは再び激しさを増した。

そしてラスト3周のところで、平田が稲垣と接触しながら強引に3番手へとポジションアップ。その後方では、北居良樹(#9)、深谷広一(#14)、増田、小方誠(#40)が、最終ラップまでバトルを続けた。結局、1周目からトップを走った成田は、その座を明け渡すどころか一度も脅かされることすらなくフィニッシュ。2位に新井、3位に平田、4位に稲垣が入賞。混戦の5位争いは最後まで順位が変わらず、北居、深谷、増田、小方の順でゴールした。

また、午後に行われた決勝ヒート2では、ヒート1ではスタート直後の転倒が影響して12位に終わった小島庸平(#44)が好スタート。しかし、成田がオープニングラップから積極的なパッシングをみせ、すぐさまトップに浮上した。ヒート1同様、序盤から後続を引き離しだした成田に対し、2番手以降は混戦模様。レースはそろそろ中盤戦という6周目エンドの段階で、熱田孝高(#2)、小島、小方、平田、増田、新井、深谷の7台が、数珠つなぎでの走行を続けた。パッシングポイントが少ないことに加えて、ラップタイム差も出にくいコースのため、混戦から抜け出すのは至難の業。前のライダーを抜こうとラインを変えると、後続のライダーにパッシングのチャンスを与えてしまうことから、どのライダーも決定的な勝負ポイントを得られずにいた。

レース終盤、深谷がこの大集団からやや遅れ、小方とのバトルが影響して小島が全体の7番手、深谷のひとつ上の位置までポジションダウン。3番手に浮上した小方は、熱田の背後へと迫ったが、抜くには至らなかった。そしてレースは最終ラップへ。するとフープス終わりの右タイトターンで、増田が小方を抜いて3番手に浮上。その後、平田も増田に続いて小方をパス。再び余裕のレース展開でトップチェッカーを受けた成田に続き、熱田、増田、平田、小方、新井、小島、深谷の順でゴールした。

開幕戦に続いてパーフェクトウィンを達成した成田は、「チームの関係者が多く集まる大会ということもあり、レース前はかなり緊張していました。両ヒートで勝つことができてホッとしています。また会場に足を運んで、応援してください」と、定位置となっている表彰台の中央で、ファンの声援に応えた。また、両ヒート総合成績では2位となった平田は、「ヒート1は3位でしたが、2位までは狙えたはず。ヒート2では、勝負ポイントが見つけられず、有利な展開に持ち込めなかった」と悔しさをにじませた。総合成績3位となった新井は、「じつは自分のミスで体調を崩していて、厳しいレースとなりました。関東が地元で、たくさんの応援があったのでなんとか耐えられました」と、この大会を振り返った。





パッシングポイントが少ないことから
IA-2でも終始混戦が続いた

IA3年目となる山本鯨が、
自身初となる両ヒート制覇を達成


決勝ヒート1は、開幕戦のヒート1で優勝した星野優位(#166)、ディフェンディングチャンピオンの三原拓也(#1)、これが所属チームの地元大会となる富田俊樹(#50)、埼玉出身とあって気合十分で臨んだ山本鯨(#55)が好スタート。4周目に山本が富田、6周目に三原が星野を抜いて以降も、4台による接近戦が続いた。レースがいよいよ後半戦を迎えたころ、星野は山本に抜かれて3番手に後退。その後、富田は集団から遅れだし、トップ集団は3台となった。

レース終盤、トップ走行は山本へと代わり、三原が2番手、星野は3番手を走行。一時は山本や三原から遅れだした星野だったが、レース終盤になると再び両者に接近。そして、レース時間が残り約2分という段階で、三原を抜いて2番手に順位を回復。さらに最終ラップで、山本を抜いてトップに浮上した。しかし山本も意地をみせ、星野のミスを見逃すことなく首位に返り咲くと、そのままトップでゴール。今季初優勝を挙げた。2位に星野、3位に三原が入賞。富田は4位でフィニッシュした。

午後の決勝ヒート2では、富田、田中雅己(#113)、山本、近藤祐介(#64)、三原、佐藤亮(#70)、星野の順で、1周目のコントロールラインを通過。2周目、三原が近藤を抜いて4番手に浮上。3周目には、星野が佐藤と近藤をパスし、5番手にポジションアップすると、富田、山本、田中、三原、星野の5台による先頭集団が築かれた。5周目、三原を強引にパスしようとした星野が、三原に接触。これにより両者は転倒し、星野は7番手、三原は8番手で再スタートした。7周目、山本が富田を抜いてトップに浮上。この段階で4番手まで追い上げてきた星野は、その後に田中との3番手争いに競り勝ち、山本、富田、星野、田中、三原のオーダーでレース終盤を迎えた。

30分+1周のレースが残り約5分となったころ、三原に抜かれて5番手を走行中だった田中が、転倒により大きく後退。星野は富田の攻略に成功した。そしてレースは20周で終了。山本が再び優勝し、2位に星野、3位に富田、4位に三原が入った。

「地元で自身初のパーフェクトウィンを達成できて、本当にうれしいです」と山本。両ヒート総合成績でも2位となった星野は、「地元で勝てず、本当に悔しいですが、走りは悪くなかったと思うので、次戦でまたがんばります」とリベンジを誓った。





焦ることなく勝負ポイントを探し、
終盤の逆転で優勝した大木新太



スタート直後、4台による激しいマルチクラッシュが発生。この中に、午前に行われたIB-2で3位に入賞していた神島央佐(#8)、5位でゴールした佐々木孝多(#3)も含まれる、波乱のスタートとなった。好スタートを決めたのは渡辺祐介(#5)。瀬戸隆亮(#10)、北原岳哲(#72)らがこれに続いた。2周目、北原が瀬戸を抜いて2番手に浮上。しかし瀬戸も粘りをみせ、北原をぴたりとマークした。3周目、この2台に後方から追い上げてきた大木新太(#55)が接近すると、2番手争いは3台に。そして5周目には、大木、北原、瀬戸の順となった。

さらに後方からは、開幕戦で優勝している能塚智寛(#70)が瀬戸に接近し、6周目にこれをパス。レース後半、トップを守っていた渡辺に大木が迫り、4番手に浮上した能塚は北原と接近戦を展開した。そして、20分+1周のレースが残り約5分となったところで、大木がついに渡辺を抜いてトップ。13周でチェッカーフラッグが振られ、大木、渡辺、能塚、北原、瀬戸の順でゴールとなった。

「やっと勝つことができました」と、表彰台の頂上で安堵の笑顔をみせた大木。渡辺は、「たくさん応援してもらったのに、勝てなくてごめんなさい」と、悔しさをにじませた。





ケガによる準備不足を克服し、
開幕戦に続き優勝した佐々木雅哉



佐藤崇弘(#77)がホールショット。これに開幕戦勝者の佐々木雅哉(#1)や、瀬戸隆亮(#10)らが続いた。2周目、佐々木が佐藤を抜いてトップに浮上。翌周以降、後続をジワジワと引き離していった。逆に佐藤はペースが上がらず、4周目には瀬戸がこれをパスして2番手にポジションアップ。佐藤はその後、ミスなどによりポジションを下げ、最終的には10位でゴールした。

レース中盤、後方から追い上げてきたのは、スタート直後はいずれも15番手以下を走行していた島崎優(#9)と神島央佐(#8)。9周目には、島崎が3番手、神島が4番手まで順位を上げた。そして最終の13周目に入る直前、島崎が瀬戸を抜いて2番手に浮上。さらに最終コーナーで神島も瀬戸をパスし、独走で勝利を手にした佐々木から10秒ほど遅れて、島崎、神島、瀬戸の順でゴールした。

「じつは九州大会のIBオープンで転倒した影響で、1週間ほど入院。この大会は、直前になって走ることを決めました」と佐々木。練習不足を感じさせない走りで、周囲を驚かせた。





「軽くオコボレ的な優勝です」と、
表彰台でおとげてみせた延永若菜



スタート直後の1コーナーで、5台が絡むマルチクラッシュが発生。予選トップの邵洋子(#2)、2番手の高橋絵莉子(#12)、4番手の竹内優菜(#4)がこれに含まれるという、波乱の幕開けとなった。好スタートを切ったのは延永若菜(#5)。開幕戦2位の畑尾樹璃(#7)、連勝を狙う安原さや(#20)がこれに続いた。2周目の段階で、延永と安原の差は約4秒。レース前半、その差は大きく詰まることなく周回が重ねられた。一方、畑尾の後方には菅原悠花(#9)、山本泉(#3)、伊集院忍(#13)が迫り、序盤は4台による3番手争いを展開。しかしここから畑尾がやや抜け出し、菅原、山本、伊集院は終盤まで4番手争いを続けた。

レース後半、安原は延永よりも1秒近くも速いこのレースのベストラップタイムを刻むなどペースアップを果たし、延永へと接近。8周目に、ついにトップへと浮上した。ところが安原は、その直後に単独転倒。すぐに再スタートして2番手を守ったが、延永の独走を許してしまった。そしてレースは10周でチェッカー。延永が優勝、安原が2位、3位以下は畑尾、伊集院、山本の順となった。

「関東大会ではいつもリタイアばかりで、初めて完走したら勝てたので、すごくうれしい。でも、今回はみんなが転倒しての優勝なので、次は実力で1位になれるようにがんばります」と延永は謙そん。しかし2位の安原は、「今日は完敗。若菜ちゃんが速くて、勝てませんでした」と、優勝した延永を称えた。





序盤から最終ラップまで続いた、
接近戦によるAクラスの優勝争い


関東地方に加えて、長野県や愛知県、北海道などが出身のキッズライダー、18名(Aクラス12名、Bクラス6名)がエントリー。レースは、難所をショートカットした1分半ほどのコースを、5分+2周する方式で競われた。

好スタートを決めたのは、Bクラスの米田海斗君(#13)と鈴木龍星君(#4)。Aクラスでは、いずれも地元ライダーとなる久保田一雲君(#2)と万木大夢君(#1)が、総合では4番手と5番手で1周目をクリアした。2周目、Bクラスの鈴木君が米田君を抜いてトップに浮上。その後、この2台が後続を大きく引き離していった。またAクラスの久保田君と万木君は、テール・トゥ・ノーズ状態で周回を重ねた。そしてレースは6周でチェッカー。鈴木君が米田君を引き離して独走で総合優勝。米田君が2位。Aクラスのトップ争いは最終ラップまで続いたが、最後まで順位は変わらず。総合5位の久保田君がAクラス優勝、万木君が1秒弱の差で2位となった。