文部科学大臣杯 2011年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第3戦 SUPERBIKE RACE in MOTEGI 主催:ツインリンクもてぎ(4,801m) 予選レポート DATE:2011-7/2
シリーズ第3戦にして、初めて全クラス開催となった全日本ロードレース選手権。東日本大震災の影響を受け、J-GP2、J-GP3、GP-MONOは、今回が2011年シーズンの開幕戦。開催する、ツインリンクもてぎにとっても、震災から復興し、最初のレースとなった。ロードコースは、約70%の路面を張り替え、ライダーたちを迎える環境を整えた。土曜日は"ツインリンクもてぎ 元気と笑顔の復活デー"と題し、がんばろう日本! の人文字や、Honda Collection HallのRC181やNSR500を岡田忠之が、Honda RS125Rを上田昇が、マクラーレンMP4/6を宮城光がデモランするなど、親子で楽しめる様々なイベントが開催された。 もちろんコース上では、国内最高峰のライダーたちが、ハイレベルなライディングを披露。ノックアウト方式で争われたJSB1000クラスの公式予選。第1レースのグリッドを決める第1セッションは、40分で行われた。ここでトップタイムをマークしたのは、ゼッケン1をつける秋吉耕佑だった。秋吉は、MotoGPロードレース世界選手権第7戦オランダに代役で出場したため、事前テストに参加できず、第1戦鈴鹿に続き、今回もぶっつけ本番でのレースウイークとなっている。それでも金曜日はトップタイムをマーク、第1セッションでもトップにつけ第1レースのポールポジションを獲得した。 上位陣は、順調に最終セッションに進み、ここで速さを見せたのが、世界帰りの加賀山就臣だった。2周目のアタックで1分49秒840をマークし、リーダーボードのトップに立つ。これを見た秋吉も1分49秒台を2周連続でマークするが、僅かに届かず、加賀山が第2レースのポールポジションを獲得した。 「鈴鹿に比べれば、マシンの仕上がりは格段にいいね。第1セッションは、マシンセットを進めていたから全力のアタックとはいかなかったけれど、第3セッションは、最初にアタックして、秋吉の出方はうかがっていた。最後にアタックする余力はあったけれど、トップのままだったのでアタックはしなかった。新しいチームでの結果なので、素直にうれしいね。レースでも一番になれるように攻めていくよ!」と加賀山。 一方、秋吉は、「初日に比べれば、マシンも、まとまってきたので攻められるようになってきました。決勝は、1分49秒台で走りたいですね」と自信のコメント。かつては、スズキワークスのチームメイトとして切磋琢磨した。2007年には、ペアとして鈴鹿8耐を制している。お互いの性格も知り尽くしている2人を中心にレースは進んでいきそうだ。どんなバトルを繰り広げるか楽しみなところだ。 高橋巧も徐々に調子を上げてきている。「金曜日はバラバラの状態でしたが、土曜日になって、ようやくまとまってきましたね。1分50秒台では走れると思うので、オープニングラップ、2周目までに離されないようにしたいですね」とコメント。中須賀克行は、「今回は、今ひとつ波に乗れていません。決勝は、スタートを決めて最後まで、あきらめずに頑張ります」と気合いを入れている。そしてカワサキのエース柳川明は、着実にタイムを削ってきている。「チームが頑張ってくれているので、その期待に応えたいね。決勝朝のウォームアップで1分50秒台を狙っている。2レース制は、得意なのでチャンスを逃さないようにしたいね」と柳川。 秋吉と加賀山のバトルは、確実に1分49秒台に入ってくるだろう。秋吉は、そのペースで周回すると語るが、これに加賀山が、どれだけついていけるか? コンディションによっては、高橋や中須賀、柳川にチャンスがあるかもしれない。いずれにせよ秋吉と加賀山の動きに注目だ!