竹屋健二(ホンダ)が、初優勝。竹屋は九州出身だが、第2戦九州大会であと一歩で勝利という闘いっぷりを見せたが、このときは勝利ならず。今回は、1ラップ目から3ラップ目まで、コンスタントにトップを守って、終わってみたら2位の三谷英明(ホンダ)にダブルスコア近い点差をつけて勝利した。1ラップ目は竹屋と三谷は同点だったが、2ラップ以降、減点を増やした三谷に対し、竹屋はコンスタントに3ラップを走りきった。 今シーズン2勝をあげている小森文彦(ホンダ)は、1ラップ目に8位と出遅れたが、最終的には3位まで盛り返してランキングトップを堅持した。小森と竹屋はポイント差にして8点差まで縮まってきた。タイトル争いもおもしろくなってきた。 今回は2004年国際B級チャンピオンの川村義仁(スコルパ)が14位となって、A級初ポイントを獲得した。 【優勝した竹屋のコメント】 「いつもと同じ感じで走っていて、いつもとおんなじくらいの、6位以内には入れるかなぁという感じでした。三谷さんと同じくらいのタイミングでは知っていたので、三谷さんと同じくらいという感触はあったのですが、勝てるとはぜんぜん思ってなかった。3ラップ目に9セクションまで降りてきたときに1ラップ2ラップの結果を聞かされて、へー、と思いました。でも九州のときとはちがって、今回はそんなことを聞いても走りが乱れることなく、勝てました。三谷さんとは、最後はけっこうな点差になってて、これもびっくりです。関東に来て練習量が増えたのと、ヨメが妊娠して勝負強くなったって、言われてます」
伏兵というか本命というか、和田弘行(ガスガス)がぶっちぎりで優勝した。和田はなんと1983年国際B級チャンピオン。その後長く選手権から離れていて、4年前に近畿大会に限って全日本に復帰した。チャンピオンをとった当時はぶっちぎりの強さを誇っていて、本人も勝つ気での参戦だったが、ここまではあと一歩で勝利はならず。ようやくの勝利となった。 思わぬ強敵の前に2位となったものの、千種有綱(モンテッサ)は新潟大会でノーポイントに終わった雪辱を、地元の大会で晴らすことができた。今回は志津野佑介(ホンダ)が3位に入ったものの、兼松誠司(ホンダ)、藤原慎也(ホンダ)ら、トップ争いの常連の若手ライダーがノーポイントとなり、表彰台はベテラン勢が占めた。 ランキングトップの平田雅裕(スコルパ)は、それでも7位に入って、ランキングポイントのリードを守っている。ベテラン、若手入り乱れてのポイント争いは、国際A級昇格の8つの席をめぐって、今後し烈なものとなりそうだ。 【優勝した和田のコメント】 「ぼく、46歳ですわ。優勝したのは、23年ぶりやな。ここは家から近いから出ている。今日も優勝するぞっ言うたやろ。毎回勝つ気まんまんなんやけど、やっと勝ったわな。今日は途中で2位にいるって聞いたから、こりゃいけそうって思った。今回も出られるかどうかわからんかったけど、エントリーだけしておいた。そしたら勤務の都合がついて、出場できた。ヨメさんも喜んでくれるやろうけど、娘が喜んでくれるわ、きっと。小学生やけど、お父さん勝ったで、と報告したら、黒山健一に勝ったと思いよる。黒山健一のことは、おれがビデオとか見てるんでよく知ってる。けどA級とかB級の区別はつかんからな。さぁ、明日も朝早よから仕事や。また来年出れたらでるわ」