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アグレッシブな走りで今季2度目の
パーフェクト優勝を飾った成田 亮 |
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昼休み成田がエースに選抜された
日本代表チーム報告式が行われた
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全日本モトクロス選手権シリーズ第8戦近畿大会は、奈良県山辺郡山添村の名阪スポーツランドで行われた。約1カ月半に及ぶ夏のインターバルを挟み再開されたシリーズの終盤戦。会場の名阪スポーツランドは大阪と名古屋を結ぶ国道25号線沿いに位置し、近畿、中部両エリアからアクセスしやすいため公式発表で15,862人の観客が詰めかけた。天候は、土曜日が晴れ。決勝の日曜日は晴れ後曇りで一時にわか雨が降る空模様。気温は30度を越え蒸し暑い中でのレースとなった。コースはほぼ全体が山砂のサンド路面が特徴。谷間を縫うアップダウンのあるテクニカル部分とストレートを折り返すハイスピードエリアからなり、その間にフープスやコンビネーションジャンプを配する4月に行われた第2戦とほぼ同じレイアウトだが、ジャンプの大きさを変えるなど、若干の変更が与えられた。
第1ヒート、熱田、成田、増田とポイントランキング上位3名が隣り合わせで並んでのスタートは、ホールショットを決めた成田が第1ヘアピンコーナーをインからアウトに回って熱田のラインを塞いだために上位でマルチクラッシュが発生。熱田と予選トップの高濱龍一郎が転倒し、後方からの再スタートとなる。その隙にトップを奪ったのは増田一将。1周目はその増田を先頭に、大河原功次、北居良樹、出原
忍、戸田蔵人と続き、熱田は15番手、高濱は26番手で1周目のコントロールラインを通過する。また、前回東北大会でクラス初優勝を飾った小島庸平は、1周目の混戦の中で激しく転倒し、大きく遅れて後方からの追い上げとなる。
2周目、成田が増田をパスしトップを奪うが、直後の3周目、またも第1ヘアピンで今度は成田が単独転倒。これで再びトップに立った増田のリードでレースは後半へと進むが、12周目、今度は増田がコーナーで転倒、再び成田がトップに躍り出る。増田は2番手で再スタートするも、残り3周目、トラブルに見舞われリタイアとなる。
波乱に富んだレースは、増田のリタイアで単独トップとなった成田がそのまま逃げ切り優勝。追い上げ途中にミスをしながらも、最後の2番手を走行していた北居を捉え、逆転した熱田が2位。北居が3位でフィニッシュし、先の関東大会に続き、地元の近畿で2度目の3位表彰台を獲得した。
第2ヒート、ヒート1で今シーズン6勝目をマークした成田がその勢いに乗ってホールショットを決め、1周目は成田、増田、出原、小島、北居、溝口哲也、熱田、大河原功次の順で1周目のコントロールラインを通過。序盤、成田と増田が一気にペースを上げてスパートし、3位以下を突き放す。成田と増田のトップ争いは成田が増田をじりじりと引き離してリードを広げ、後半は独走態勢に。湿度の多い蒸し暑い中で行われたレースに終盤、成田も疲れを見せ始めるが、最後まで気力を振り絞って走り抜けた成田が増田を抑え優勝。第3戦以来となるパーフェクト優勝でタイトルに向け大きく前進した。2位は増田。北居が転倒でポジションを下げる一方、ヒート1は転倒リタイアに終わった小島が、出原、熱田らとのバトルを制して3位でフィニッシュ。ランキング2番手につける熱田は、一時5番手までポジションを上げるも、後半転倒やミスを重ね、最後は11位でフィニッシュした。
先日事故で亡くなったロードの沼田憲保選手へ哀悼の意を表す黒いリボンを付けて参戦した成田は、「久々のピンピン(1-1)で嬉しい。親交のあった沼田選手のためにも二つ勝ちたかった。きっと喜んでもらえたと思う。」と表彰台でコメントした。
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