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相性抜群の藤沢で、クラス初&
総合Vの快挙を遂げた小島庸平 |

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逆転で今シーズン3勝目をマーク
ゼッケン1の貫祿を見せた熱田孝高
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全日本モトクロス選手権シリーズ第7戦東北大会は、開催18年目を迎えた岩手県東磐井郡藤沢町の藤沢スポーツランドで行われた。会場となった藤沢スポーツランドは藤沢町が所有する町営コースで、藤沢町モータースポーツ協会を中心に地元の有志たちがコースの管理や運営を行う。スタンド席からコースのほぼ全体が見渡せるロケーションの良さもさることながら、大会に合わせ毎回徹底した会場整備を行うため、常に最高レベルのコンディションで選手たちを迎えてきた。今大会の開催にあたっても大型ダンプで約250台分の砂や土を新たに搬入。観戦エリアの草刈りからコーステープの設置まで、観客やライダーから日本一のコースと呼ばれるに相応しい入念な準備作業が行われたが、大会期間中は梅雨前線の影響による雨が日曜日の朝まで降り続き、予選、決勝午前のプログラムは完全なマディコンディションとなってしまう。しかし、入念なメンテナンスの甲斐あって、天候が回復した決勝日の午後からはコースコンディションも急速に回復。一部コースのショートカットや午後のレースの時間短縮などの対応の結果、ほぼベストなコンディションでレースは進行した。梅雨の終わり頃、夏本番を迎える時期に行われる大会には、毎年訪れる地元町民や遠方からの観客を含め、公式発表で土日合わせて7,000人のファンが詰めかけ、見応えのあるレースを楽しんだ。
IA1第1ヒート。好スタートを決めた小島庸平が一気にスパートし、2位以下に6秒のリードを付けて1周目のコントロールラインを通過。出原
忍、成田 亮、中山 裕、溝口哲也がこれに続く。2周目、成田が出原をパスし2番手に浮上。成田はそのまま小島の追撃態勢に入るが、序盤から積極的なレースを見せた小島もこれに応戦。ランキングトップの成田を抑えて小島がトップで周回を重ねる。3位以下を大きく引き離してのトップ争いは、一時成田が小島に詰め寄るが、序盤の争いでゴーグルを外してしまった成田は後半失速。再びリードを広げた小島は、ヘビーマディの難しいコンディションの中最後までアグレッシブに攻め続け、スタートから1度もトップを譲ることのない快走を見せチェッカー。IA2クラスのタイトルを引っさげ、今季IA1にステップアップして来たルーキーの小島が鮮やかなレース運びでクラス初優勝をマーク。成田は2位。出原、中山、らがミスでポジションを下げる一方、1周目9番手から追い上げてきた熱田孝高が3位でフィニッシュした。
午前中のコース整備でタイムスケジュールが遅れたために、レースを5分短縮し、25分プラス1周で行われた第2ヒート。またもホールショットを決めた小島を先頭に、増田一将、熱田、成田らランキング上位のライダーが続きレースがスタート。1周目は小島、熱田、増田、北居良樹、溝口哲也、加賀真一、成田の順でコントロールラインを通過。またも逃げ切りを図る小島だが、トップとの距離を徐々に詰めてきた熱田が6周目、ついに小島を捉えトップに浮上。小島も熱田にしぶとく食い下がるが、最後は熱田が小島を突き放し、第2戦近畿大会以来の優勝をマーク。第1ヒートでクラス初優勝を飾った小島は2位でフィニッシュし今大会の総合優勝を獲得。3位争いは、増田が6周目に転倒してポジションを下げ、代わって1周目7番手から追い上げてきた成田が上位のライダーをごぼう抜きにして3位表彰台を獲得した。
「IA2初表彰台、IA2の初優勝とここはボクにとって験のいいコースなので、今年はIA1初優勝を狙ってレースに臨んだ。思い通り達成できてすごく嬉しい。また藤沢が好きになりました。来週から次の近畿大会までの間、ヨーロッパに遠征して世界選手権にチャレンジして来ます。」と第1ヒートでクラス初優勝を飾った小島はコメント。
第2ヒートで今季3勝目をマークした熱田は、「名阪以来の優勝ですからね。やっとですよ。これもチームが一丸となって支えてくれたおかげ。ランキングトップとの差はまだあるが、残り3戦連勝して逆転したい。夏はまたアメリカのレースにチャレンジして来ます。」とコメントした。
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