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SUPERBIKE RACE in MINE


JSBクラス

文部科学大臣杯 2006年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ第2戦 鈴鹿2&4レース
主催:鈴鹿サーキット(5.821km)
決勝レポート
■開催日/予選:4月15日(土)、決勝:4月16日(日) ■天候/予選:雨・決勝:晴 ■観客数/予選:13,000人・決勝:29,000人

苦難の末に伊藤真一が勝利をつかむ!

 開幕戦に続き、渡辺篤の好スタートでレースは始まった。秋吉耕佑、小西良輝、辻村猛、柳川明、伊藤真一、徳留和樹と続くが、2周目のS字コーナーでトップを走っていた秋吉を始め、4台のクラッシュが発生。このアクシデントのため、赤旗が提示され、レースは仕切り直しとなる。

 2度目のスタートでも再び渡辺がホールショットを奪い、小西、徳留、辻村、伊藤、秋吉、中須賀克行と続いていく。渡辺は、今回もオープニングラップからハイペースで飛ばし、2番手以下を引き離していき、3周目に突入した時点で約2秒のアドバンテージを築いていた。その後方では、ディフェンディングチャンピオンの伊藤が激しくプッシュしてくる。2周目に徳留、3周目のデグナーカーブで辻村、ヘアピンで小西をかわして2番手に上がると、渡辺をジリジリと追い上げていく。さらに秋吉も4周目に、このレースのファステストラップとなる2分9秒643をマークして伊藤の後方につける。トップグループは、渡辺を先頭に伊藤、秋吉の3台が形成。4位争いは、5台の集団となっていた。この4位争いには、オープニングラップを11番手で終えた山口辰也がいた。山口は、ここから一台、また一台とポジションを上げ、6周目には小西をかわして4番手に浮上する。

 その直後トップ争いにも動きがあった。6周目のシケインへのブレーキングで伊藤が渡辺をかわして今シーズン初めてトップに立つ。しかし、渡辺も意地を見せ、8周目のホームストレートで伊藤をかわしていく。渡辺は、やや伊藤を引き離していくが、伊藤も必死に食らいついていく。その伊藤の背後には秋吉がピタリとつけ、伊藤がヨシムラの2台に挟まれる形で周回を重ねる。そして12周目、再び渡辺を射程にとらえた伊藤が、シケインで前に出ていく。13周目に入るホームストレートで渡辺が前に出て1コーナーに進入するが、2コーナーで伊藤が渡辺のインにすべり込みトップを奪う。この辺りからバックマーカーが多く出始め、トップ争いの命運を分ける。シケインの進入で渡辺はバックマーカーに引っかかってしまい、伊藤が1秒以上のリードを築くことに成功する。その後、伊藤はラストスパートをかけ、渡辺を引き離してチェッカー。開幕戦で負傷した身体をおしての力走で今シーズン1勝目をマークした。

 渡辺篤が2位でゴールし、暫定ポイントランキングトップに躍り出た。3位には、レース終盤に激しい追い上げを見せた山口辰也がラストラップの逆バンクで秋吉をかわして表彰台の一角をもぎ取った。秋吉は、スペアバイクで出走しながらも、健闘し4位。以下、中須賀、出口修、亀谷長純、柳川、小西の順でチェッカーを受けている。

[佐藤 寿宏]
●ライダーのコメント

優勝/伊藤真一
開幕戦のケガの影響もあって、レース後半はバイクを前に進めるのが難しかった。今日までいろいろなセッティングを試してきた。メカニックは徹夜の毎日だったし、コンディションも安定していなかったので今日は、走ってみないと(バイクの状態が)分からなかった。渡辺選手が前にいて、ペースをつかませてもらった。2番手以下が離れていたのは、ラスト2周ぐらいまで分からなかった。とにかくいっぱいいっぱいだったし、気を抜かないように走っていた。まだ課題は多いけど、問題の原因もつかめてきているので、次回の筑波でも勝てるように頑張る。

2位/渡辺篤
赤旗中断で集中力を保つのに苦労してしまった。9秒台でラップできると思っていたから、意外とペースを上げられなかったしね。それでもマシンもタイヤもいい状態だったし、序盤で2番手以下が離れていたから、その差を維持していきたかった。伊藤さんに抜かれた後は、ホームストレートから1コーナーで、また前に出たかったが、周回遅れのタイミングで(伊藤と)離されてしまい勝負できなかった。

3位/山口辰也
頑張って追い上げました。レインコンディションとなった予選で調子が悪くグリッドが後方になってしまったが、今年から変わったチームクルーと夜遅くまでミーティングして、いい形になってきている。(開幕戦のアクシデントで亡くなった)親友の加藤さんを表彰台の一番高いところに上げたいと頑張ってきたけれど、スタートで出遅れてしまい、無理かと思ったが、何とか表彰台に立ちたいと最後まであきらめずに走ってよかった。次回こそ勝ちたい。

  2周目のS字コーナーで発生したアクシデントで再レースとなった。
   
  再レースのスタートでも渡辺篤(#76)が絶好のスタート。小西良輝(#10)が続く。
   
  渡辺の後方では小西を先頭とした2位集団。その中で伊藤真一(#1)、秋吉耕佑(#11)が追い上げる。
   
  トップ争いは、伊藤(#1)、渡辺(#76)、秋吉(#11)の3台による接近戦となった。
     
  伊藤はレース後半の周回遅れをうまく処理してリードを広げていった。
     
  終わってみれば後続に2秒の差を付けて伊藤が真っ先にチェッカーを受けた。
     
  山口辰也(#2)はハイペースで追い上げ、渡辺の背後まで迫った。
     
  表彰台
優勝/伊藤真一(中左)・優勝チーム監督
2位/渡辺篤(左)、3位/山口辰也
   
Photo by Y.Harada/H.Wakita(c)
 
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