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開幕戦勝利は初
野崎史高

2位に黒山健一
第9の失敗が敗因だった

調子を上げられなかった。
3位に小川友幸

国際A級スーパークラス

2019全日本トライアル選手権シリーズ第1戦近畿大会

土曜日はいいお天気だったが、日曜日は雨予報ということで、パドックにはやや重い雰囲気があったものの、日曜日当日はぎりぎりで雨が降らず。雨予報でセクション難度が下がったこともあって、各クラス1点を争う神経戦が繰り広げられた。

■国際A級スーパークラス

武井誠也(ホンダ)、永久保恭平(ベータ)、山崎頌太(ベータ)の3人のルーキーを加えて、今回のIASは18名がエントリーした。かつてないにぎわいの全日本選手権トップクラスとなった。 IASはIB、LTR専用の第1セクションをパスして第2セクションから試合が始まった。雨設定で難度が下がっている上に、第2セクションはIAとIASが同じ設定なので、このクラスのライダーにとってはクリーンセクション。しかし今年は飛躍が期待される氏川政哉が2点を失った。18人中15人がクリーンして第3へ。

第3セクション。ここで早くも野崎史高(ヤマハ)が減点。この日は下馬評としてはオールクリーン勝負になるとされていたので、この減点はちょっと痛い。たった1点の減点だが、これがその後どう影響していくか。

第4セクションでは柴田暁(ヴェルティゴ)が1点を失い、第5ではその柴田が5点、小川毅士(ベータ)が1点減点、そして第6では小川友幸(ホンダ)も1点減点。オールクリーン勝負といいながら、実際にオールクリーンを達成するのは至難で、細かい減点はどうしても出てしまう。氏川は体調不良で絶不調で、第6セクションで初クリーンと苦しんでいる。第5までで8点と、大きく出遅れてしまった。

今回のセクションは、第1から第7までは林の中の斜面と沢。第8が平地にブロックやタイヤなどが置かれた人工的なもので、第9と第10が急なヒルクライム。最終の第11セクションが大岩が素材となっていた。

第9と第10のヒルクライムは、昨年のこの大会で野崎史高が失敗して、一気に勝利を逃したもの。登れれば天国、ちょっと失敗すればすぐ5点になれるという運の分かれ目セクションでもあった。

ここでなんと、小川友幸が登り損ねて5点。小川毅士も5点となるが、柴田はクリーン。しかしトップ争い3人と、柴田以下の4位争いは、確実に差が開いた。

こんな中、1ラップ10セクションをすべてクリーンしたライダーが一人だけいた。今シーズン、ゼッケン3をつけることになった黒山健一(ヤマハ)だ。黒山らしい切れのよさが随所で発揮されている。

黒山がトップの1ラップ目、2位につけたのが野崎で2点、小川友幸は6点でこれを追う。4位の柴田は11点、5位が小川毅士と齊藤晶夫(ホンダ)の13点、氏川が14点でこれに続く。8位にルーキーの武井誠也が22点で続いている。

2ラップ目。黒山と野崎の点差はわずか2点。大きなミスができない緊張感は続いている。第5セクション、3人が揃って減点。野崎と黒山が1点、小川友幸が2点。今回の小川は、ちょっと苦戦だ。

そして1ラップ目に小川友幸が5点となった第9セクション。今度は小川もクリーン。しかしここで、黒山が痛恨の5点となった。これで1ラップ目のオールクリーンのアドバンテージも帳消しとなって、トップは野崎に移った。

残る2セクションを3人ともきっちり走り、2ラップを終えてのトップは野崎で3点。黒山が6点、小川友幸が8点で続く。

この後方、4位争いは小川毅士と氏川が24点で同点、柴田が26点。1ラップ目にはこれにからんでいた斉藤は2ラップ目に減点を増やしていて、34点で2ラップを終えている。

残るは2セクション用意されたSS(スペシャルセクション)。トップ3には誰にも勝利のチャンスがあり、4位以下が表彰台争いにからむことはなくなった。4位争いはこれもまた、SS次第でどうなるのかわからない。計算上では7位の斉藤が6位に浮上する可能性もあった。

SS第1は第10セクションの隣に設けられた、さらに険しいヒルクライム。SS第2は最終第11セクションを手直しして、最後に大岩を飛び越えていく設定となっている。SSを走るのは10人限定。SSに進出するかどうかは、18人のライダーにとって最初の喚問になる。

10位でSSに進出したのは1ラップ目に8位だった武井。9位が成田亮(シェルコ)、8位が藤原慎也(ベータ)。この3人は4点差内におさまっているのて、順位が変わる可能性は大だ。

可能性としてはすべてのライダーの順位が変わる可能性があったが、現実的にはトップ争いの3人、4位争いの3人、8位争いの3人の戦いが注目のSSとなった。

最初にSS第1にトライした武井が3点で抜け、可能性を見せられた。しかし次の成田は5点。まず9位争いが混とんとしてきた。

このヒルクライムは終盤に二段の登りがあり、一段目の登りと二段目のターンが鬼門となった。氏川は一段目で引っかかって5点。4位争いがちょっと厳しくなった。小川毅士は3点。柴田は一段目を美しくクリーンし、最後のターンで1回の足つきをして1点で切り抜けた。柴田の4位逆転の目が濃厚となった。

トップ3の戦いは、まず小川友幸のトライから。しかし小川は氏川と同じく一段目で失敗。逆転を狙うはずが、ここで3位を決定してしまった。

2番手は黒山。黒山も、逆転優勝にはなんとしてもここをクリーンしなければならなかったが3点。逆に野崎は、柴田に次ぐ好スコアの2点で通過して、黒山との点差を5点に広げた。クリーン数は黒山が勝っているので、SS第2次第ではまだ黒山の逆転の可能性は残っているが、野崎とすればSS第2を3点で抜けさえすれば、開幕戦勝利が決定する。

そして最後のSS第2。高い高い大岩を前にして、ルーキーの武井など、ちょっと躊躇を見せた瞬間もあったが、各ライダー、次々にここをクリアしていく。武井1点、成田3点、藤原2点。これで8位争いは、藤原が勝ち取り、武井が成田を逆転して9位を得た。

斉藤もSS第2を1点で抜けて、7位。氏川は2ラップ目に調子を取り戻したものの、SSでは5点と3点、最後の追い上げがならず、柴田に逆転されて6位となった。

柴田は6位から、小川毅士を逆転して4位となる最後のチャンス。しかし大岩をクリアして最後の登り斜面で足が出て1点となった。

1点までなら同点クリーン数差で柴田に勝る計算の小川毅士は、しかしきっちりここをクリーンして、一昨年までの定位置の4位をキープした。

トップ争いは、まず3位が決定的となった小川友幸が3点。かすかに勝利のチャンスがある黒山がばっちりクリーンして、野崎のトライを待つ。野崎が5点なら黒山の逆転勝利だが、野崎は3点で抜ければ勝利となる。前半部分は足が出る可能性もあるが、5点になるとすれば大岩を登れなかった場合だ。しかしここまで、大岩を登れなかったライダーは一人もいない。

最後の野崎のトライ。なんと入口から1点をつくも、そこから先はスムーズに走って、最後は勝利に向けてゴールまで駆け登った。

野崎の開幕戦勝利はこれが初めて。昨年、小川友幸と最後までタイトル争いを繰り広げた次世代のチャンピオン候補が、まず2019年シーズンをリードした。

【野崎史高のコメント】

最初に減点をしてしまったんですが、去年決定的な敗因となった第9を失敗しなかったことで、今年はチャンスを棒にすることなく走れました。去年のいやな思いでもあるので、ヒルクライムにあたってはライダーもマシンも、それなりの対策をしてきて、その結果が出たというところです。これまで開幕戦で勝ったことがなく、アドバンテージをもらったという喜びとともに、シーズン序盤から緊張感を持って戦わなければいけなくなったという思いもありますが、最後までしっかり戦っていきたいと思います。

【黒山健一のコメント】

今日は第9セクションでの5点がすべてでした。でもあの5点は、守りに入ったりしてのものではなく、戦っていって、攻めの姿勢での5点だったので、残念ではありますが、悔いはないです。ここ数年、開幕戦を勝利して、それでもその後に勝ち損ねて、というシーズンが続いたので、今回勝てませんでしたが、調子は悪くないので、それほど大問題とは思っていません。

【小川友幸のコメント】

どうも調子の出ない1日でした。第9セクションで5点になってしまって、あとはがまんのトライが続くことになりました。点数で後れを取っている上に先行して走っていたので、ライバルにプレッシャーをかけることもできずの戦いでしたが、流れを変えていかなければいけないと思い、あえて先行したのですが、今日の戦いでは実を結びませんでした。開幕戦3位ですが、これまでのシーズンの戦いを見れば、これからが勝負だと思いますので、次に自分の走りができるように、がんばります。


IAはベテランの勝利
本多元治
優勝した本多(中央)
2位寺澤(左)3位徳丸(右)

国際A級

IAS以上に点のとれない厳しい戦いとなったIA。1ラップ目にトップをとったのはベテラン、本多元治(ホンダ)だった。本多はデモンストレーションなどの仕事があって全戦参加ができずにゼッケンも5番をつけているが、出場すれば優勝争いにからむトップライダーだ。本多の減点は2点。

1ラップ目の2位はゼッケン2、徳丸新伍(ホンダ)。次の第2戦開催地である宮崎県のライダー。徳丸の減点は5点だった。

3位は若き武田呼人(ヴェルティゴ)。ゼッケン3を付け、今年は頂点に立ちたい武田だが、スタート直後に2点、3点と減点して、1ラップは7点の減点。一桁減点はこの3人のみだったが、1ラップに20点とると、もうポイント圏外となってしまう厳しい戦いだった。

2ラップ目。本多の好調は変わらない。ライバルが減点しているのを確認しながらトライを重ねていく。2ラップ目に好調だったのは寺澤慎也(ホンダ)だが、寺澤は1ラップ目に12点の減点がある。

本多は2ラップ目の最後に5点減点をとってしまったが、それでも2位に5点差をつけて勝利を飾った。

2位は2ラップ目を3点で終えた寺澤。3位に徳丸、4位に武田と続いた。4位の武田以外はベテランライダーが上位には目白押しで、そして武田以外はみなホンダユーザーだった。

【本多元治のコメント】

1ラップ目にリードがあったのはわかっていたし、ペースが同じようなライバルの動向も見えていたので、勝利は確信して走っていました。最終セクションの5点は、自分なりに挑戦したい理想のラインがあって、1ラップ目はそれでうまく走れたのですが、2ラップ目は失敗してしまった。2ラップ目には、5点になっても勝利は決まっているという確信があって、ノーストップでのトライだったのですが、自分の理想ラインを目指して走れたので、よかったです。次に出られるのは9月の中国大会となってしまいますが、また勝利を目指します。

 


反省点は多いと語る
西村亜弥の勝利

小玉絵里加(左)、西村(中央)
小谷芙佐子(右)の表彰台

 

レディースクラス

西村亜弥(ベータ)、小玉絵里加(ホンダ)、山中玲美(ホンダ)、寺田知恵子(スコルパ)の常連に、前回から復帰した小谷芙佐子(ヤマハ)、仙台在住の佐々木淳子(ベータ)を加えた6名による最終戦。

7名の参加で、ちょっぴり層が厚くなった2019年のレディースクラス。勝利は、3年連続チャンピオンの西村亜弥(ベータ)で変わらない。しかし今回は、セクション難易度が低かったため、一発ミスがあれば順位の変動もあり得る試合だった。

1ラップ目、西村の減点はわずか1点。しかし2位の小玉絵里加(ホンダ)も5点でこれに続き、なんとか逆転可能な点差に続いている。小玉にとっては大きなチャンスだ。
3位は山中玲美(ホンダ)と4位小谷芙佐子(ヤマハ)は同点。小谷は靱帯断裂の重症から復帰して3戦目だが、まだ本調子とはいかないようだ。

2ラップ目、西村の減点は2点、トータルでは3点。追いたい小玉は8点を失って、1位との点差を10点まで広げてしまった。3位とは15点の大差だが、2位から脱却するのはむずかしい。

3位は、調子を崩した山中に変わって小谷が得た。山中も小谷も、小玉と接戦して勝利した実績があるライダーなので、3人が揃ってトップ西村を追いかける展開となる日が来るのが楽しみだ。

5位の宮本美奈は、1ラップ目の30点から2ラップ目には減点を11点まで減らしてきた。序盤からこのペースで走れれば、表彰台も可能だ。

6位寺田智恵子、7位米澤ジェシカもそのがんばりは負けていない。まだまだ参加数が少ないが、レディースクラスはそれぞれの個性を観戦するのが楽しい。

【西村亜弥のコメント】

勝利は勝利で、3点という減点もまぁまぁといっていいいと思うんですが、3点のそれぞれが、足をつくかもしれないポイントを通過したあとの、なんでもないターンとかで足をついてしまったというパターンなので、反省点は多いです。同じ勝利、同じ減点3でも、内容がよくない。なかなか自分の思ったような勝利ができないので、次こそはしっかり走りたいと思います。

 

IB昇格初シーズン
池田力が早くも勝利

優勝した池田(中央)
2位廣畑(左)3位藤堂(右)

 



近畿大会は、毎年のように大ベテランの和田弘行(ガスガス)が活躍、勝利をもぎ取ることが多いのだが、今年の和田は、そこここで細かい減点を重ねて失速していった。

好調だったのは若手組。特に昨年のトライアルグランドチャンピオン大会で勝利した池田力(シェルコ)は1ラップ目を減点2で終え、さらに2ラップ目は減点1。トータル3点で勝利を飾った。池田は国際A級の池田蓮の弟だが、IBデビュー戦から実力を発揮してきている。

2位は廣畑伸哉(ガスガス)。池田に3点差は好勝負だった。2ラップを一桁減点で終えたのはこの二人だけだった。

3位に合計10点の藤堂慎也(スコルパ)。和田は4位となったが、1位から6位までは和田を除いてすべて10代か20代という若手の天下となった2019年の開幕戦だった。

【池田力のコメント】

GC大会の時よりは進化しているとは思うのですが、まず開幕戦、自信があったので、その通りの結果が出てよかったです。今年はこの調子でがんばっていきたいと思います。兄貴を抜くのは、再来年くらいに予定しています。