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'16全日本スーパーモト選手権 第1戦 
                    ↑'16スケジュール
    2016年4月24日(日) 美浜サーキット(愛知県)


全日本スーパーモト選手権のシーズン開幕戦が、愛知県の美浜サーキットで行われた。今シーズンは昨年より1戦多い全9戦が予定されていたが4月14、16日の熊本地震により第2戦として設定されていたHSR九州が被災したため、中止のアナウンスが発表され,た。朝のライダーブリーフィングでは犠牲者への哀悼の意を込め黙祷を捧げた。また、前売入場券の売上金を熊本地震の被災者へ募金することとしたり、会場でも募金を募るなど、スーパーモト界から被災地へと、気持ちが集められていた。
開幕戦の会場となる美浜サーキットは約200メートルの上りストレートを有するターマック(アスファルト)に昨年よりさらに改修を入れたダートセクションを使用する予定だったが、大会前夜にまとまった雨が降りマディコンディションとなったため、急遽ダートコースを大幅に変更したコースとなった。このダートセクションの変更でレースに大きな波乱が起きた。天候は時折日が差すもののほぼ曇り空。気温は22℃まで上がり、絶好のレース観戦日和となったことで中部地方を中心に多くの2輪ライダーや観客が会場に訪れ熱戦を見守った。






ヒート1は1度もトップを譲らず優勝
ヒート2は粘り勝ちの高山直人

両ヒートでトップを追い
2位に入賞した森田一輝

地元愛知で多くの声援を受け
総合3位を獲得した五十住洋佑

今季は台湾を中心に活動すると発表
表彰台の上で笑顔を見せた高山直人

昨シーズン年間チャンピオンを獲得した佐合潔不在で開幕戦を迎えた国内最高峰S1PROクラス。 全13台がエントリー。このクラスのみジャンプを含めたダート区間が延長されたコースでレースが行われた。 タイムアタック方式の予選では昨シーズン怪我で欠場していた高山直人(#300)がトップタイムをマークしポールポジション。 続いて、0.401秒差で森田一輝(#2)が2番手、新井誠(#4)3番手、そしてスーパーモト界の”レジェンド”増田智義(#13)が4番手でフロントローに並ぶ。


迎えた15周で行われる決勝ヒート1、スタートでホールショットを決めたのはポールポジションからスタートの高山直人。これに森田、新井が続き、高山、新井、森田、増田、五十住、坂牧の順で1周目のコントロールラインを通過。前半は高山を先頭に新井、森田の3台がトップグループを形成し4位以下を引き離す。4周目、新井が1コーナーで転倒し7番手までポジションを落としてしまう。替わりに2位に上がったのが森田。ターマックを得意とする峠出身の高山がターマックセクションで逃げるも、ダートセクションを得意とするモトクロス出身の森田がスリッピーなダートコースで巧みにラインを変えて追い詰める展開が終盤まで続いた。4周目の時点でトップと7秒近い差が開いた3位争い。前を行く増田と五十住とが接近戦を展開。5位争いは坂牧、金児、新井の3台がテール・トゥ・ノーズのバトルを展開。そして13周目、新井が金児をパスし6位に浮上。5位を行く坂牧に食らい付く。

終盤、2番手の森田はベストラップを叩き出しながらトップの高山に迫る。そして迎えたラストラップ。スパートを掛け勝負に出た森田だったが、コース後半のダートセクションで転倒を喫し万事休す。結果、高山が逃げ切って優勝。2位には転倒後すぐに復帰した森田。3位はラストラップまで続いた五十住とのバトルを制した増田が入った。


決勝ヒート2、ホールショットを決めたのは3番手グリッドからスタートした新井。これに高山、森田、五十住、増田、吉田が続き、1周目のコントロールラインを通過。レース前半はトップを行く新井に高山、森田が追走しトップグループを形成。4位争いは前を行く五十住に増田が追走しパッシングのタイミングを伺う展開。少し間隔が開いて坂牧、吉田、金児、城取らが混戦となるが、2周目の2コーナーで坂牧が転倒し最下位に。レースは逃げる新井に高山、森田が4位以下を引き離して接近戦を展開。トップ争いはこの3台に絞られた。

6周目、五十住と増田が熾烈な4位争いをしている中、増田は得意のダートで勝負に出たが逆にミスをしてしまいタイヤバリアに衝突。復帰に時間がかかり、最下位まで順位を落としてしまう。中盤、新井、高山、森田のトップグループから5秒以上離れて五十住が4位で単独走行。5位争いは吉田と金児がテール・トゥ・ノーズの接近戦で最後までバトルを続けた。終盤、2番手の高山がトップを行く新井にターマックでインを突いて執拗にプレッシャーをかければ、3番手の森田はダートセクションで大外のバンクラインを使い一気に迫るなど激しいバトルが繰り広げられた。そして迎えたラストラップ。約1秒近くリードを広げ最終ダートに向かった新井だったが、ジャンプの手前でマシンをスピンさせてしまいコースアウト。その隙に前に出た高山が逆転し、トップでチェッカーを受け総合優勝を獲得。2位は森田、3位には新井がチェッカーを受けた。しかし、新井はスピンしコースアウトした際、同じ場所から復帰せず、ジャンプより先の有利な場所から復帰した為、競技規則38-2-2にあるペナルティとして30秒レースタイムが加算された。結果、新井の順位は一つ下がった4位となり、替わりに五十住が3位入賞となった。

両ヒートのポイントを計算した総合結果では、両ヒートを制した高山が1位、2-2位でまとめた森田が2位、ヒート2で3位に滑り込んだ五十住が3位となった。

両ヒートを制した高山選手「ようやく勝つことができたので、ここまで支えてくれた方々に恩返しができたのかな思います。今のチームの体制、環境は恵まれていて、そのおかげで勝利できたと感謝しております。今回はダートセクションが変更され短くなったのが自分に有利に出たと思います。このコースはパッシングポイントが少ないのでスタートからトップグループに出れたのが勝因です。次に参戦するのは広島です。それまでは台湾のレースやイベントに出ようと思っております。 そして、熊本、大分の地震の被災者の方々の1日も早い復興を願っております。」と、九州の被災地へ思いを馳せていた。





川留にプレッシャーを与え続け
最後に勝利を掴んだ田中圭介

モトロマンへの感謝を表し
新体制での勝利を喜ぶ田中圭介

21台がエントリーしたこのS1OPENクラス。タイムアタックでは川留健一(#5)がトップタイムをマークし予選ヒートのポールポジションを獲得。2番手には吾妻裕人(#9)、3番手は今シーズンからハスクバーナを駆るベンバサットミッキー(#9)、4番手岡田達矢(#27)、5番手田中圭介(#17)、6番手中島俊介(#4)というオーダー。
レース形式で7周回のレースが行われた予選ヒート。川留がホールショットでスタートし吾妻が追走する形でレースが進み、3位以下を大きく引き離す。3位争いは岡田、中島、田中、ミッキー、峯の4台によるテールツーノーズの争いに。 レースはそのまま川留が逃げ切りトップでチェッカー、2位に吾妻、激しい3位争いを制したのは岡田だった。


迎えた12周の決勝レース。ホールショットを決めたのはポールポジションからスタートした川留。それに吾妻、田中、岡田が続く。直後の2コーナーでマルチクラッシュが起き、5台が出遅れてスタートとなった。またその先のコーナーで2番手にいた吾妻が転倒し12位に後退。川留、田中、岡田、中島、峯、豊田の順に1周目のコントロールラインを通過。 序盤からトップの川留に対し田中がターマックセクションで果敢に攻め、川留にプレッシャーを与え続ける展開。 トップ2から少し間隔が開いた3位争いは岡田、中島、峯の3台が混戦状態。

中盤、ストレートでラインを変え、なんとかトップを行く川留のインへマシンをねじ込もうとする田中に必死に逃げる川留とのトップ争いは3位以下を引き離しながらラストラップまで続いた。3位争いは5位を行く峯が遅れ、岡田と中島の2人での接近戦での争いとなった。ラストラップ。川留がトップでその後ろにぴったりとマークする田中。この2台がコース後半のダートに侵入。そこに周回遅れの転倒者がいたため、交わそうとしてスピードが落ち、2台の距離が一気に接近。最終コーナーからのストレート勝負へ。最終コーナーをアウトからインへ入り込み、一気に加速した田中が川留をストレートで差し、タイヤ1個分100分の5秒差で制した。2位は川留、3位争いは岡田が僅差で制した。


優勝した田中は「いろんな方々に支えられて、そしていろんな物が繋がって優勝することができました。今までお世話になっていた佐藤健二さんが亡くなり、モトロマンが無くなってしまったのですが、メカニックの加藤さんが新しいお店を始められて、マシンを作っていただき、元気に走ることができました。その他にもいろんな方々の支えでこの結果を残せたと思います。」と感謝の気持ちを伝えていた。





昨年同様小谷とのバトル
を制し優勝した大西健太郎

今季はスポット参戦
開幕3年連続優勝の大西健太郎

20台がエントリーしたS2クラス。タイムアタックでは大西健太郎(#12)がトップタイムをマーク。 2番手にはロードヘルメットが特徴の小谷咲斗(#5)、3番手松村雄太(#93)、4番手井深泰治(#14)、5番手鷲見卓郎(#20)、6番手富田真司(#38)という順位となった。上位6台が約1秒以内という僅差。レースは接戦が予想された。
7周回で行われた予選ヒートレースでは大西がホールショットを奪うと、大西、小谷とのマッチレースとなり、3位以下を大きく引き離していく。3位争いは鷲見と富田が接近戦を繰り広げる。レースは大西が小谷を振り切りトップでフィニッシュ。ポールポジションを獲得した。2番グリッドはは小谷、3番グリッドは鷲見、4番グリッド富田というフロントローとなった。


12周回で行われる決勝レース。ホールショットを決めたのは昨年も美浜でのレースでホールショットを獲得している大西。その後ろに富田、小谷と続き、大西、富田、小谷、鷲見、小倉、三井の順で1周目のコントロールラインを通過。序盤からペースを上げ差を広げようとする大西。2番手争いは富田と小谷が接近戦でのバトル。その後ろに鷲見、小倉が付いて行く展開。

4周目、ターマックで小谷が富田のインを差し2位に浮上。この時大西と小谷の差は1秒44。小谷はペースを上げトップを行く大西に詰め寄る。6周目、小谷は大西に追いつき、ぴったりとマーク。ターマックを得意とする小谷はストレートや裏ストレートなどの高速コーナーの侵入でトップを行く大西のインを何度も差しにかかるが、モトクロス出身のの大西はその後のダートでカバーする状況がラストラップまで続いた。3位争いは富田、鷲見、小倉、三井、笠の5台が接近し混戦に。そしてラストラップ。トップ大西にぴったりとマークする形で2台がダートに進入。その時バックマーカーが前にいて、大西はうまく交わしたのだが小谷は目の前でバックマーカーが転倒。それを避けきれずスタック。結果、大西が逃げ切り開幕戦3連勝。2位は小谷、接近戦の3位争いは富田が制した。


優勝した大西「小谷選手に何度も仕掛けられましたが、みんなの応援、サポートがあってなんとか逃げ切れました。次はいつ出場できるかまだわかりませんが、出るからには勝ちにいきたいですね」と笑顔を見せた。