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         写真&レポート



 '12全日本モトクロス選手権 第1戦九州大会 
                      ↑'12スケジュール



全日本モトクロス選手権の2012年シーズンが開幕。第1戦九州大会が、熊本県のHSR九州で開催された。今季の全日本モトクロスは、昨年より1大会少ない全9戦で行われる。ただし、北は北海道から南は九州まで全国7カ所という会場数は昨年同様だ。

開幕の舞台となったHSR九州は、阿蘇の火山灰が堆積した黒土と、長年のメンテナンスで運び込まれた褐色土が複雑に混ざった、独特な土質を特徴とした、ツイスティなテクニカルコース。大会は晴天に恵まれ、予選が行われた土曜日は西風が強く吹き寒さが感じられたが、決勝日は春らしい穏やかな気候となり気温も20度近くまで上昇。このため土ボコリが多く舞うコンディションとはなったが、2日間で7800名の観客が、迫力いっぱいのレースを楽しんだ。





ホンダファクトリーチームでの
初戦を優勝で飾った成田亮

完璧な内容で両ヒートを制覇し
ファンの声援に笑顔で応えた成田

全日本最高峰クラスのIA-1。今シーズンのストーブリーグで注目を集めたのは、昨年度のチャンピオンに輝いた成田亮(#1)の電撃移籍。成田は今季、ホンダファクトリーチームから参戦し、再びシリーズタイトル獲得を目指す。そして成田が抜けたヤマハトップチームには、実力派ベテランライダーの田中教世(#5)が加入。また今季から、IA-2への参戦がその年の年末段階で24歳以下のライダーに制限されたため、多くのライダーがステップアップしてこのIA-1へとエントリーしている。

迎えた今季最初のレース。スタート直後からトップに立ったのは、大注目を集めてこのレースに臨んだ成田だった。その後方では、平田優(#6)、北居良樹(#9)、小島庸平(#44)、新井宏彰(#331)がトップグループを形成。2周目、北居が5番手に後退し、小島と新井がポジションアップ。レース序盤、成田は平田との差を少しずつ拡大し、また平田も小島とのアドバンテージを広げ、レースが中盤に入った7周目の段階で、平田は前後のライダーと約4秒ずつの差がある位置を走行した。

レース中盤から、小島と新井は接近戦による3番手争いを展開した。スタートから約15分の段階で、平田がエンストにより4番手へと後退。これにより、成田は完全に単独走行となるトップ、小島と新井のバトルは2位争いとなった。30分+1周のレースは、19周でチェッカー。ラストラップまで続いた小島と新井の攻防は、ゴール直前で一度は前に出た新井を小島がすぐに抜き返して小島に軍配。小島が2位、新井は3位となった。平田は4位に入賞。そして成田は、最後まで危なげなく快走し、新加入チームでの全日本初戦で勝利を挙げた。

午後に行われたヒート2では、再び成田と平田が好スタート。1コーナーを最初に立ち上がったのは平田だったが、すぐに成田がトップに立った。そして成田、平田、新井、昨年の大ケガから復帰した地元ライダーの深谷広一(#14)の順で1周目をクリア。ヒート1は転倒の影響で13位に終わった田中は、再びスタートで遅れて、1周目9番手からの追い上げを強いられた。レース序盤、成田から新井までの3台が、縦に長いトップグループを形成。激しい追い上げを見せた田中は、4周目には4番手を走る小島の背後まで迫った。

そして5周目、田中が小島を抜いて4番手に浮上すると、翌周からは成田の約4秒後方で、平田、新井、田中の3台が2番手争いを展開。この集団の中で、8周目と9周目に平田が順位を落とし、田中、新井、平田のオーダーとなった。レース後半、ヒート1ほどはペースが上がらなかった成田に、田中がやや近づくシーンもあったが、結局は最後まで成田が順位をキープ。再び成田が優勝、2位に田中、3位に新井が入った。平田は単独の4位でゴール。深谷は最後まで順位を守って5位でフィニッシュした。

「コンクリート路面でのスタートはあまり得意ではないのですが、マシンにも助けられ、両ヒートともスタートで前に出る理想的な展開で勝つことができました。今季はホンダのマシンで、全勝優勝を目指して挑戦を続けます」と、表彰台の頂点に2度登壇した成田選手は、例年以上の活躍をファンに誓った。





ヒート1では三原拓也と星野優位が
勝利を賭けて激しく激突

昨年度王者の三原拓也は
ヒート2で圧倒的な速さを披露


決勝ヒート1は、今季のIA-2参戦ライダーの中ではベテランともいえる23歳の星野優位(#166)に、IA6年目となる21歳の富田俊樹(#50)、ディフェンディングチャンピオンとして今シーズンに臨む21歳の三原拓也(#1)、IAルーキーとなる17歳の近藤涼太(#01)、昨年第4戦でのケガから復帰した20歳の山本鯨(#55)が続いてスタートした。2周目以降、近藤は徐々に後退。星野、富田、三原が3番手争いを展開した。4周目、三原は富田を抜いて2番手にポジションを上げ、星野を猛追。スタートから約17分の段階で星野に仕掛けたが、両者が接触して三原が転倒。これにより単独トップとなった星野が、そのまま逃げ切って勝利した。レース終盤、山本が追い上げて2位でゴール。転倒後に再スタートした三原は、ラスト3分で富田を抜いて表彰台圏内を確保。富田が4位となった。

午後に行われたヒート2でも、再び好スタートを切ったのは星野。ホールショットを奪ったこの星野に、山本、18歳となるIA2年目の小川孝平(#58)、岡野聖(#61)、三原が続いた。3周目、三原は4番手に浮上。翌周にはその後方に、富田が追い上げてきた。6周目、山本がミスにより7番手まで後退し、トップ集団は星野、三原、小川、富田の順に。レースが残り10分となるころ、満を持して三原がトップに浮上。星野は三原のペースに着いていけず、三原が優勝、星野が2位となった。3位には、ラスト3分で小川を抜いた富田が入り、IA初表彰台に登壇した。

「ヒート2では、やっとファクトリーライダーらしい走りができました。今年はニューマシンでレースに臨んでいますが、仕上がりは順調。今年もタイトルを獲得します」と三原。両ヒート総合成績でトップとなった星野は、「ヒート1は三原選手を転ばせてしまい、申し訳なく思っています。ヒート2は三原選手が速く、追いつけませんでした。でも、ヒート1で優勝し、総合でもトップだったのでうれしいです」と、開幕戦からの好成績に喜びを見せた。





午前に行われたIB-2は2位。
今度は転倒なしで優勝した能塚智寛



高原秋斗(#23)、能塚智寛(#70)、渡辺祐介(#5)、北原岳哲(#72)が、スタート直後から接近戦によるトップ争いを展開。3周目、能塚がトップに浮上し、高原はこの集団の最後尾まで後退。その後、高原は徐々に遅れ、トップ集団は3台となった。

レースが後半戦に入ったころ、トップをキープしていた能塚が、渡辺や北原との差を拡大。ラスト5分を迎えたころ、渡辺が後退し、代わりに1周目11番手から追い上げてきた大久保滉太(#4)が3番手にポジションアップした。そしてレースは12周でチェッカー。福岡出身の能塚が優勝、同じく福岡の北原が2位、佐賀出身の大久保が3位と、地元九州勢が表彰台を独占した。

「難しいコースコンディションでしたが、大きなミスなく走りきって優勝することができました。もちろん、今季の目標としているのはチャンピオンです」と、表彰台で満面の笑みを見せた能塚。北原は、「課題が見つかったレースでした。次こそ勝ちたい」と、すでに次戦へと目を向けていた。





転倒者続出のレースを冷静に走り
独走状態で優勝した佐々木雅哉



大木新太(#55)、佐々木雅哉(#1)、能塚智寛(#70)が好スタートを切ると、レース序盤から4番手以下を引き離す展開。2周目、能塚が佐々木を抜いて2番手に浮上。3周目に、能塚は大木の背後へと迫った。ところが4周目、能塚は転倒により9番手まで後退。これにより、今度は佐々木が大木へと接近した。そして翌周、佐々木がトップに浮上。2番手に順位を落とした大木は、8周目に転倒してリタイアに終わった。

レース後半、能塚が驚異的な追い上げを見せ、9周目には2番手までポジションアップ。しかしこの段階で、佐々木はすでに完全な独走状態。そのまま13周を走破し、開幕レースで優勝を飾った。2位に能塚、3位には粘り強く追い上げを続けた大久保滉太(#4)が入賞した。

「緊張してガチガチでしたが、スタートダッシュが決まり、前を走っていたライダーの転倒もあって勝つことができました」と、佐々木は表彰台でやや控えめに笑顔を見せた。





「お待たせしました、完全復活です」
と、ケガを乗り越え勝利した安原さや



昨シーズンの第3戦以降、ケガによる欠場が続いていた安原さや(#20)が、この開幕戦で全日本へと復帰。決勝レースでは、スタート直後から積極的なパッシングを見せると、1周目をトップでクリアした。2番手には邵洋子(#2)、3番手には前日の予選をトップで通過した高橋絵莉子(#12)、4番手に地元レースとなった畑尾樹璃(#7)。2周目、安原は早くも2番手との差を約4秒にまで拡大。高橋は後退し、3周目には安原がトップを独走し、邵と畑尾が接近戦を演じる展開となった。

5周目、ついに畑尾が邵を抜いて2番手に浮上。一方、6番手をキープしていた高橋は、ミスにより完全に後退した。邵の後方では、1周目7番手から追い上げた延永若菜(#5)が、伊集院忍(#13)を抜いて4番手に浮上。ラスト3周となった7周目に、延永は邵のパッシングを試みたが、邵のブロックにより延永が転倒し、邵は3番手をキープ。ラストラップには、1周目13番手からジャンプアップしてきた竹内優菜(#4)が邵の背後に迫ったが、順位は変わらず。最後まで、安定した速さを見せた安原が優勝、2位に畑尾、3位に邵、4位に竹内、5位に伊集院という結果となった。

安原は、「復活を諦めそうになる時期もあったのですが、多くの人がサポートしてくれて、復帰することができました。今年は、絶対にチャンピオンになります。お待たせしました、安原さや、完全復活です!」と、表彰台の上で涙を見せた。また畑尾は、「ここではいつも結果が出せずにいましたが、今日はスタートからうまく走れました」と、笑顔で地元ファンの応援に応えた。





1周目から快調にトップを走り、
Aクラス優勝を果たした那須愛斗君


九州地区と中国地区に住む、5歳から8歳まで13名のちびっこライダーが集結。レースは、ビッグジャンプやフープスなどをショートカットした1周約1分のコースで、5分+2周により競われた。1周目をトップでクリアしたのは、Aクラスにエントリーした那須愛斗君(#70)。これに、安居克晃君(#11)、川原直幸君(#41)、唯一のBクラス参戦ライダーとなった坂井結太君(#92)が続いた。4周目、安居君が転倒により後退し、坂井君は川原君を抜いて総合2番手に浮上。レース終盤、坂井君は那須君も抜き、7周のレースをトップでフィニッシュ。総合2位でゴールした那須君がAクラス優勝、総合3位の川原君がAクラス2位に輝いた。

「Bクラスでも総合でも1位でうれしい」と坂井君。また那須君は、「スタートは悪かったけど、1周目から追い上げられました」と、晴れ舞台でのレースを振り返った。