レース情報 ライセンス ダウンロード おすすめショップ 当協会について
 
rece
種目別最新情報
tree01 ロードレース
tree01 モトクロス
tree01 トライアル
tree01 スノーモービル
tree01 スーパーモタード
tree01 エンデューロ
tree02 その他競技種目
レース観戦情報&レース結果
tree01 ロードレース
tree01 モトクロス
tree01 トライアル
tree01 スノーモービル
tree01 スーパーモタード
tree02 エンデューロ
レースカレンダー検索
TV放送予定
tree02 BS , 動画配信
国内競技規則書
FIM規則(和訳)
公認車両
公認用品・部品
アンチドーピング
全日本選手権シリーズランキング
 

写真&レポート

小川友幸が今期3勝目
2ポイントリードでトップへ

小川毅士、自己最上位の2位

黒山健一はSSの失敗で、3位に

国際A級スーパークラス

2010全日本トライアル選手権シリーズ第6戦中部大会

猛暑の夏が過ぎ、ちょっと涼しい日が多くなってきた秋の一日、全日本選手権第6戦中部大会が開催された。全日本選手権も残すところ、この大会を含めて2戦のみとなった。会場のキョウセイドライバーランドは例年通りの会場だが、第1、第2セクションは今回新たに開拓された新セクション。キョウセイ名物のスペシャルセクションも、設営や演出にいっそうの磨きがかかっていた。

13セクション2ラップのあと、スーパークラスのみがスペシャル・セクションを3セクション走る。全部で16の異なるセクション、合わせて29セクションでおこなわれる5時間25分の戦い。今回は、最初から最後まで、目が離せないシーソーゲームとなった。それも、1位から3位までが大接戦だった。

接戦のメンバーは、小川毅士(ベータ)、小川友幸(ホンダ)、黒山健一(ヤマハ)の3名だった。序盤の10セクションまでトップを走ったのが小川毅士。5点を取る黒山健一や小川友幸を尻目に、2点二つで序盤の難所を乗り切ったのが大きかった。実は第6セクションまでは、渋谷勲(ホンダ)が3点で毅士をさらに上回る好調ぶりを見せていたのだが、7セクションから連続3セクションで5点となりトップ争いからは一気に脱落。変わって毅士がトップに立った。

黒山健一は、第2セクションで5点となり、序盤から追い上げの戦いを強いられた。第3セクションでも1点をとり、苦しい展開。しかしその後はクリーンを連発して、さすがの底力を見せつける。

小川友幸は、黒山健一とのチャンピオン争いを戦う上で、ここが正念場の一戦。ここで小川が勝って、黒山が2位になることで、ふたりのポイント差は同点となる。逆にここで負ければ、両者のポイント差は6点に広がり、最終戦での逆転は限りなくむずかしくなる。追い込まれたそんな状況で、小川友幸はただ一人、第2セクションをクリーンした。黒山がここで5点となっているから、試合を優位にスタートさせた小川友幸だった。

ところが小川友幸は、続く第3セクションで5点。せっかくのクリーンで築いたリードを返上して、黒山と1点差で渋谷と小川毅士のトップ争いを追うことになってしまった。

これ以降は、黒山健一、小川友幸、そして小川毅士の3人で、1点を争う神経戦が展開された。こんな状況の戦いでは、5点ひとつが致命的となる。小川毅士が、最初の5点を取ったのは11セクションだった。これで毅士は3位に転落。しかし直後の12セクションで、今度は黒山が5点。1ラップ目は、小川友幸が8点でトップ、小川毅士が10点、黒山健一が11点で折り返した。黒山だけが、ふたつの5点をとっている。

2ラップ目、第1セクションで小川友幸が2点。これでふたりの小川が同点で並んだ。しかし次の第2で、小川毅士と黒山が5点。これで小川友幸が安定リードと思いきや、次の第3で小川友幸のみが5点。拮抗した戦いが解けない。

第4セクションで小川毅士が2点、小川友幸が第6セクションで1点を取ると、以降の3人は減点をすることなく、13セクション2ラップが終了した。残るはスペシャル・セクション(SS)の3つだけだ。トップは黒山で16点。同点ながらクリーン差で小川友幸が2位、小川毅士が17点で3位。試合はこのままゴールへ向かうものと思われた。 2ラップ目、ベストラップを叩いたのは野崎史高(ヤマハ)だった。

野崎は第2、第3を1点ずつで抜けた以外、11セクションをすべてクリーンしてみせた。しかし野崎のこのパフォーマンスも、1ラップ目が18点では実を結ばない。しかも野崎は、SSの一つ目で5点となった。不調の渋谷をしのいで4位となるのが精いっぱいだった。 野崎が5点となったSSでは、渋谷も5点となった。しかしこの日もっとも大きな事件だったのは、渋谷と野崎が5点となった同じポイントで、黒山が5点となってしまったことだ。小川友幸、小川毅士はすでにここをクリーンしている。残る2セクションで、再びの逆転はすでに困難だった。

黒山は、最後の最後に勝ちを逃した。しかも2位の座も小川毅士に奪われて3位だ。小川毅士は初の2位表彰台。そして2010年のシリーズポイントは、小川友幸が黒山に2点差でトップに出た。

残るシリーズは1戦。小川が2点差でランキングトップだが、このポイント差はあってないに等しい。どちらか、勝ったほうが2010年のチャンピオンだ。

【小川友幸のコメント】

「同点で戦っていましたが、クリーン差で負けているのはわかっていたので、メンタル的には苦しい戦いでした。SSのひとつめで、ぼくにできてることはなにかと考えれば、早めに入ってクリーンしてプレッシャーを与える以外には策がないなと思いました。結果的には、それが功を奏したのかもしれません。最終戦に向けては、結局これでスタートラインにならんだので、お互いに追い込まれていて、勝つしかないですね。がんばります」

【小川毅士のコメント】

「初めての2位はうれしいです。でも1位と1点差だったので、それを考えるとくやしいなぁと思います。今日は、失敗をして5点を取ったときに、チームの監督からちょっとした一言をもらって、精神的に踏ん張れました。今日の2位は、チームのおかげだなと思います。成長した、という実感はないですが、チームが一丸となって戦っている感じです。残るは優勝ですが、今年中にとりたい気になってきました」

【黒山健一のコメント】

「完全にへまをしました。何度も勝ちにつながるチャンスがあったのですが、大きなミスでチャンスをふいにしてしまいました。正直、くやしいし悲しいですが、これも時の運なので、しかたないです。終盤、このままいけばクリーン差で勝利できるかなと思ったのですが、それが甘かったです。2週間後の最終戦、アダム・ラガ対藤波貴久ならぬ、小川対黒山で勝敗を決したいと思います」


IAクラス、白神孝之の勝利

国際A級

国際A級はベテランライダーがひしめいている。そのうえ、今回はさらになつかしい顔ぶれ。加賀国光(ホンダ)と白神孝之(ベータ)。ふたりとも、藤波貴久とともにトライアルを学んだ仲間だ。ふたりとも、今シーズン初登場なので、スタート順は最も早いタイミング。トップ争いとは30分以上の時間差を持っての戦いとなった。

白神は、99年に国際A級チャンピオンになっている。そのときのマシンが、今回走らせたもの。98年型で、今回の参戦にあたって、腰を据えてレストアを敢行したという。

しかし現在の国際A級は、層が厚い。三谷英明(ホンダ)、田中裕人(ベータ)、小森文彦(ホンダ)など、チャンピオン経験者も多数参戦している。スポット参戦で、しかも古いマシンで、どこまで成績を伸ばせるものか。

白神は、第1から第9までをすべてクリーン。試合をリードすることになった。白神の1ラップ4点は小野貴史(ホンダ)と同点で1ラップ目のトップ。2ラップ目も1ラップ目同様に4点でラップをまとめた白神は、2ラップ目にベストスコアの3点をたたき出した成田亮(ガスガス)を2点差で下して、勝利を得た。

ランキングトップを争う三谷英明は5位、田中裕人は7位。若手では、滝口輝(スコルパ)が6位入賞を果たしている。

【白神孝之のコメント】

「目標は10位以内かなぁと思っていました。9セクションまでをクリーンしたところで、今日はいけるのかなと意識し始めましたけど、まだ勝てるとは思っていませんでした。2ラップ目にみんなに追い越されたときに様子を聞くと、みんなけっこう点を取っていたので、10位よりももう少し上に行けるのかなとは思いましたけど、優勝しているとは、びっくりです。今日のマシンは半年ほどかけてゆっくりレストアしました。調子はよかったですが、ちょっと顰蹙の勝ち方をしちゃったでしょうか?」


IゆIBクラスは宮本竜馬が2連勝

国際B級

若手の凌ぎあいが興味深い今年の国際B級。宮本竜馬(モンテッサ)は、前回中国大会に続いて2連勝。しかもただ一人一桁減点で、2位以下を圧倒しての勝利だった。九州と北海道を欠場している宮本だが、出れば表彰台という成績で、ランキングも3位まで浮上してきた。

2位に入ったのは山口雄治(ベータ)。前回中国大会ではポイント圏外に低迷していたが、今シーズン3度目のポイント獲得にして最上位の2位を得た。

3位樋上真司(シェルコ)は、ランキングトップを守っている。タイトル争いのライバル窪谷貴正(ホンダ)が、今回19位で無得点となったため、最終戦で6位に入ればチャンピオンが決定する。

【宮本竜馬のコメント】

「2連勝、うれしいです。前の日に下見していて、これは5点を取ったらあかんなと思ってたんですが、5点を二つもとってしまった。でもそれ以外の小さなポカミスが少なかったんで、それで勝てたのかなと思います。1ラップの終わりに、今日はいけるかなと思って、2ラップ目にオールクリーンしてやろうと考えた矢先、第2で5になって、でも気持ちが楽に切り替えられたので、よかったです」



Copyright 2003 Motorcycle Federation of Japan All Rights Reaserved.
|