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全日本選手権シリーズランキング
 

写真&レポート

二連勝した小川友幸

黒山健一、2位

3位になった野崎史高

国際A級スーパークラス

2010全日本トライアル選手権シリーズ第4戦北海道大会

8月になってすぐ、全日本選手権第4戦北海道大会は、1日の日曜日に開催された。会場は、例年通りの北海道上川郡和寒町わっさむサーキット。全日本選手権も開催されるモトクロスサーキットだ。土の斜面に岩や建築資材などを配置して、9セクションが設定された。本来なら10セクションが用意されるはずだったが、直前の大雨で第4セクションが水没、これを除いた9セクションでの開催となった。今回は、これに加えて国際A級スーパークラスのみ、2セクションのスペシャルステージがおこなわれた。2ラップを終えたライダーは、20分のインターバルのあと、再びスタート台からスペシャルステージに挑む。今回は9セクションと10セクションが、スペシャルステージの1そと2セクションということで競技に加わった。

天気予報では、午前中は雨模様。午後は天気がよくなるということだったが、朝一番は曇り空。しかし国際A級スーパークラスのスタート時間頃になると、ぽつぽつと雨が降ってきた。この雨は結局おさまることなく、試合終了まで降ったり止んだりで、選手やギャラリーを苦しめ続けることになった。

第1セクションは、ヒルクライムにいくつかのコンクリートブロックが配置されたもの。例年とは、セクション配置が少し異なる。去年までの第1セクションは、今年はスペシャルステージともなる9セクションとして設定されていた。

序盤3セクションは、小川友幸(ホンダ)が絶好調だった。3つをすべてクリーンして、序盤のリードを固めていく。2位は第2セクションで1点をついた野崎史高(ヤマハ)。3位が2セクションと3セクションで1点ずつの小川毅士(ベータ)。黒山健一(ヤマハ)と田中善弘(ベータ)が7点、渋谷勲(ホンダ)、西元良太(スコルパ)が10点。黒山は第2セクションで岩を降りる際にバランス崩して5点、さらに次の第3セクションで2回足つきで、黒山らしくない試合の滑り出しとなった。

勝負の流れが変わり始めたのは、第5セクション。深い川を抜けて最後の大岩を越えるセクション。深い川でエアクリーナーに水を吸い込んでエンジンを不調となるライダーが多かった。小川友幸もその犠牲となった。黒山は、最後の大岩を横から抜けるラインを見つけ、最後の最後にトライ、唯一3点で抜けてきた。

続く第6セクション。黒山がクリーン、野崎が1点と減点を抑える中、小川友幸が5点。ここは他には柴田暁(ホンダ)が3点で抜けた以外、全員が5点となった。これでトップは野崎史高の7点、黒山と小川友幸が10点でこれに続く展開となった。

7セクションでは黒山と野崎が1点、小川友幸がクリーン。これで野崎8点、小川10点、黒山11点。渋谷はこの時点で21点となり、今日はちょっと勝利のチャンスはない模様。優勝争いは3人に絞られてきた。

この後、8セクション9セクションと、小川友幸、野崎が連続5点。ここを黒山が両方とも3点で抜けて、勝負の流れは黒山に傾き始めた。最終セクションはこの3人だけが1点で抜けて、1ラップ目のトップは黒山で18点。1点差で野崎。小川友幸は21点で3位につけた。

2ラップ目、試合の流れは1ラップ目と同じようなものだったが、黒山がわずかなリードを大事に試合を進めている。9セクションは、今度は全員が5点となるなど、雨の影響で難度は高めとなったが、順位は1ラップ目と変わらず、トップは黒山で36点、野崎が39点、小川友幸が40点。僅差だが、残る2セクションでの逆転はむずかしい状況だ。

スペシャルステージの2セクションは、基本的に変更なし。ただし2ラップ目に全員が5点となった9セクションは、最後のポイントが広げられて、少し可能性が広がっていた。

9セクションだったスペシャルステージひとつめは、野崎がクリーンをし、小川がクリーンをした。ところが黒山は、マシンを進められずに2点減点。ここへきて、順位こそ変わらないものの、黒山、野崎、小川の順に3人が1点差で並ぶことになった。

スペシャルステージ2個目、最後のセクションは、10セクションだったものそのもの。2ラップを通じて、黒山が1点、野崎が1点、小川が2点減点となっている。クリーン数は、2ラップが終わったところで小川が8、野崎が6、黒山が5。同点ならこのクリーン数順になるし、3人ともクリーンなら、1点差のまま、黒山、野崎、小川の順になる。もちろん、誰かが減点したら、勝負の行方はどうなるかわからない。

小川友幸は、ここまでの2回、いずれも1点の減点を喫していながら、最後の最後に、完璧な走りをして見せた。これで小川の減点は40点ちょうど。できる仕事はやりつくした。あとは、ライバルのトライを待つだけだ。

野崎がトライ。ところが野崎は、最後のポイントで、ゲートマーカーにあたってしまった。5点。野崎はこれに対して抗議をしたが、結果は変わらずだった。野崎の減点は44点になった。

最後に、黒山がトライ。黒山は、中盤の岩から転げ落ち、しかしトライを続けた。オブザーバーの判定は転倒の5点。黒山も、転倒ではなく足つき1回を主張したが、判定は変わらず。黒山の総減点は43点となった。

なんと、最後のセクションで、順位が大きく変わった。小川友幸が、第3戦近畿大会に続いて2連勝。この波乱で、ランキングも小川と黒山が同点で並ぶことになった(優勝の時期の関係で、暫定的には小川がランキングトップとなる)。

4位には、1ラップ目の乱調で野崎に20点離された渋谷勲。5位に、2ラップ目に40点とこれも大乱調だった小川毅士。6位に、小川毅士に5点差まで迫った柴田暁と続いた。

残り3戦。2010年の全日本選手権は、トップ2の激しい戦いが繰り広げられる。

【小川友幸のコメント】

「チームの集計では、最終セクションまでに黒山選手と5点以上の点差がついていたので、優勝はあきらめていました。黒山選手がずいぶんと判定についてオブザーバーと質疑しているけど、どうしてかなと思っていたくらいです。今日は5点が多くて、それで1ラップ目中盤以降、ライバルに先へ行かれてしまっていました。結果的には、5点が多かった代わりに、クリーンも多かったので、それが勝利にむすびついたのかなと思っています。正式結果がなかなか出ずに少し複雑な勝利ですが、しかし正直、勝ててうれしいです。残り3戦も、がんばります」

【黒山健一のコメント】

「2ラップを終えたところでトップにいたのですが、最後の最後に、二つ続けて減点してしまって、勝つことができませんでした。とても残念な結果に終わりましたが、これまで、ぼくも最後に逆転をして勝ったことが何度もあります。勝負ですから、そうやって勝つこともあれば、今回のように負けることもあるということで、次はぼくが勝つ番ということで、しっかり走りたいと思います」

【野崎史高のコメント】

「最終セクションは、納得のいかない5点ということになりましたが、そういう判定をされる走りをしたのはぼくのミスだし、しかたがないです。勝てるチャンスのある試合で3位ということになったのは残念。今年は、調子がいいのに、それが結果にぜんぜん結びつかなくてくやしい思いが続いています。今回もそうなんですが、しかし今回は、最後まで優勝争いをしての3位ですし、ここ2戦、表彰台を逃していたところでの3位ですから、うれしいとはいいませんが、これを足がかりとして、今後がんばりたいと思います」


田中裕人がIAクラス優勝

国際A級

国際A級も、雨の影響で苦しいコンディションとなった。クリーンがほとんど出ない。5点となるセクションも多い。勝負は、5点をいかにとらずにセクションアウトするか、というところに焦点が当てられた。 結果、4点の中に3人が並ぶ表彰台となった。神経戦というにはほど遠いセクションコンディションだったが、結果がこのように接近戦なのはおもしろい。

1ラップ目は田中裕人(ベータ)と小野貴史(ホンダ)が21点で同点。ふたりともクリーンは2個だった。これに、三谷英明(ホンダ)が27点で続いた。三谷のクリーンは、ひとつだけ。続く4位には、減点29で若い滝口輝(スコルパ)が入っていた。滝口にも、2個のクリーンがあった。

2ラップ目、コンディションはさらに悪くなる中、岡村将敏(ホンダ)が22点で2ラップ目のベストスコアをマーク。しかし、1ラップ目に38点を取っていては、優勝はかなわなかった。

2ラップ目26点、やはり2個のクリーンを叩き出した田中裕人が47点で勝利。2位には小野貴史が49点で続いた。小野のクリーン数5は、この日のベストクリーンとなった。三谷英明は2ラップ目に24点で追い上げたが、小野に2点届かず3位。岡村は5位。4位に、選手会代表として選手以外の活動にも尽力するベテラン、小谷徹(ベータ)がはいった。1ラップ目に4位と気を吐いた若手の滝口は、2ラップ目に低迷して10位まで後退してしまった。

【田中裕人のコメント】

「今日は、三谷さんとずっといっしょに走って、楽しいトライアルができました。三谷さんの点数はいっしょに走っていてわかっていたので、いいところにつけたかなという感じはありましたが、終わってみるまで、勝敗はまったく分かりませんでした。今シーズンは、全戦出場する予定ではなかったのですが、予定変更で全戦出ることになりました。でも次はこううまくいくかどうかは、わかりません」


IゆIBクラスは樋上真司が優勝

国際B級

雨が本格的になる前にスタートした国際B級は、しかしコンディション的には土が重たく、さらにむずかしい状況で試合を戦うことになった。第1セクションから、5点のオンパレードで、苦しい一日が予見される滑り出しだった。

こんな中、第1セクションを華麗にクリーンしてみせたのが樋上真司(シェルコ)。1ラップ目に個々をクリーンしたのは樋上だけだった。樋上は1ラップ目に5点がひとつもないというよい走りをして、9セクションを終えて減点11。2位の平井賢志(ホンダ)に8点差をつけた。

この日の樋上の試合運びは、早かった。ところが樋上は、2ラップ目に30点をマークしてしまう。1ラップ目の3倍近いから、トップの座も、あやうい。自分の試合を終えてから、ライバルの動向を探りに行くも、結局、勝敗は結果が出るまでわからずだった。

結果、樋上は5点差で勝利していた。2ラップ目に樋上よりよいスコアをマークしたライダーは多かったが、1ラップ目のアドバンテージが勝利を決定づけた。2位は1ラップ目と同様に平井。3位に、米田悟(ベータ)がはいった。

ランキングトップの窪谷貴正(ホンダ)が5位となったことで、ランキングにも変化が生じた。樋上と平井が同点ながら、4戦のうち2戦で勝利している樋上が、暫定ランキングトップだ。

勝負は、ベテランの貫録勝ち。1ラップ目こそ宮本は和田に1点差と肉薄したが、ペースを崩さぬ和田に対して宮本はやや減点を増やしてしまった。

ランキングトップだった窪谷貴正(ホンダ)は今回10位だったが、いまだランキングトップ。しかしランキング6位の宮本が窪谷に8点差と、今年のB級のランキング争いは接戦となっている。

【樋上真司のコメント】

「自分の試合が終わってから、平井さんの様子を探りにいったんです。でも点数を教えてくれないんで、結果はわかりませんでした。今日は、早まわりが功を奏したと思います」



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