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全日本選手権シリーズランキング
 

写真&レポート

果敢にトライを続けた
黒山健一
野崎史高
小川をおさえ2位
肩の故障で辛い試合だった
小川は3位へ

国際A級スーパークラス

2008全日本トライアル選手権シリーズ第3戦 近畿大会

2008年全日本トライアル第3戦は、毎年この時期に兵庫県猪名川サーキットで開催されている。全日本選手権の中でも、もっとも走りごたえのある会場と設定で、体力的にも技術的にも厳しい大会。さらに今回は、前日から当日午前中にかけて雨に見舞われ、コンディションはさらに複雑化して難易度が増していた。

開幕2連勝の黒山健一(ヤマハ)は、今回も快調なスタートを切った。序盤の数セクションを終えた時点で、小川友幸(ホンダ)や野崎史高(ヤマハ)はすでに10点内外の失点をしてしまっていた。対して黒山は、第3セクションで3点、第6セクションで1点と、5点のない戦いを続けている。

こんな中、第2セクションでアクシデントが発生した。常に優勝候補の一角ながら、なかなか本領を発揮できないでいる田中太一(ホンダ)が、出口付近の岩から降りるときに前転し、顔面から着地してしまった。田中はこのまま担架に乗って病院へ急行。トップ争いの一角が、ここで戦線離脱することになった。

この2戦、4位争いはこの田中と小川毅士の戦いとなっていたが、しかし小川毅士は、今回は絶不調。第1セクションで5点となり、第2セクションで前輪がカードに触れたということでまた5点。この連続5点で調子を崩して立ち直れず、1ラップ目は第3セクションを3点で抜けた以外はすべて5点という最悪のスコアを残してしまった。

第1セクションを、黒山とともにただふたりだけクリーンして気を吐いたのは田中善弘(ホンダ)。クリーンしたのは第1セクションだけという田中だが、しかし3ラップともにクリーンしたのは田中以外にはいない。黒山も小川友幸も、ここでは失点をしているのだ。今シーズン、チームとマシンを一新して、気持ちを新たにトライアルに取り組んでいる田中善弘。それが、結果に確実に現れている。

1ラップ後半、黒山が減点を重ねはじめた。第8セクションで3点をとると、4連続3点、さらに最終セクションのコンクリート壁を登れず5点。この間に、小川友幸が一気に差を縮めてきた。1ラップを終えて、両者はともに9点のタイムオーバー減点があり、黒山が30点に対して、小川が35点。序盤の小川の走りを見る限り、この日の黒山のアドバンテージはかたいと思われたのだが、5点差なら、まだまだ結末はわからない。

一方、3位の野崎史高は、減点は32と黒山に対して10点ほど多いものの、タイムオーバー減点を4点に抑えて小計では36点。小川に対してたった1点差と、こちらも上位進出に充分な可能性を残して2ラップ目に入っていった。

2ラップ目、黒山は調子をややあげてきた。野崎も1ラップ目から14点も減点を減らして奮起。対して小川友幸は、1ラップ目よりも減点を3点増やしてしまうという小川らしからぬ試合展開。2ラップ目中盤にして、2位の座は小川友幸から野崎へと移っていた。

体調が万全ではない小川だったが、セクションの持ち時間1分をすぎてタイムオーバーの5点になることもたびたび。やや調子を取り戻したかに見えた3ラップ目も、終盤に連続5点があって、トップ3の中ではただひとり20点台を切れないまま試合を終えることになった。

黒山健一は3連勝。2位の野崎には17点差の圧勝だった。小川友幸は野崎に6点差。今シーズン初めて、2位と3位が入れ替わった結果だった。4位には、小川毅士が浮上してきた。1ラップ目の58点から、2ラップ目には減点を21点も減らしてきた。それでもまだトップ3には差があるので単純には喜べないが、まずは4位獲得で一安心といったところだ。田中善弘は5位をキープした。開幕戦8位、第2戦7位から、試合を重ねるごとに成績が上がっている。

井内将太郎(ベータ)が3戦連続6位、尾西和博(ホンダ)が7位に復帰、坂田匠太(ガスガス)、三谷英明(ホンダ)と続いて、小森文彦(ホンダ)が10位。11人出場で10人完走の国際A級スーパークラスだった。

黒山健一のコメント】

「今日のセクションはとてもきつく長かったので、とにかくタイムオーバーにならないよう、早く走り抜けられるように気をつけました。ポカミスはそれなりにありましたが、崩れた走りはしていなかったと思います。でも、小川選手が登っている最終セクションをぼくは二度落ちています。こういうミスを克服することが今後の課題です。全日本の中でいちばんむずかしい会場で、しかも雨が降ってそれが止んでと、悪条件の中で勝てたことがうれしいです。次回、8月の北海道は、去年一昨年と負けている会場なので、今年こそ優勝したいと思ってます」

【野崎史高のコメント】

「3ラップ目の10セクションまで来たときに小川選手との差は10点と聞き、残りを失敗しないように集中しました。体は絶好調だったんですけど、ハードな大会だったので腕も足もパンパンになりましたね。前回苦しめられた腰痛はほとんど完璧に治りました。少しは痛みがありますが、ライディングに支障はありません。小川選手には去年一度も勝てなかったので、やっと勝ててうれしいです」

【小川友幸のコメント】

「ライディングにキレがなかったですね。つらい大会でした。練習で肩を痛めてしまい、それが走りに出てしまいました。1ラップを終わった時点で5点差でしたから、チャンスはあったと思います。しかし追い上げるどころかその後は自滅でした。ここで3位はきびしい結果です。タイトルを目指すには、残りはすべて優勝していくしかなくなりました。しかしあきらめずがんばります」

 


西元良太、今季二勝目

国際A級

今シーズン、精神的に大成長を遂げた西元良太(スコルパ)がシーズン2勝目。1ラップ目に2位に5点差をつけ、2ラップ目にわずかに減点を増やしたものの、アドバンテージをよく守って勝利した。

2位に入ったのは、今シーズン初参加の竹屋健二(ホンダ)。2ラップ目の19点は国際A級のベストスコアだったが、西元には3点とどかず勝利にはいたらなかった。3位はSSDTに挑戦してきた斎藤晶夫(ホンダ)。今回のハードさは、SSDTにも勝るものだったと試合を振り返った。

【西元良太のコメント】

「2勝目はうれしいです。地元じゃない、ちがう場所で勝てたのが特にうれしいです。マシントラブルもあって時間に追われたりしましたが、それでも集中力を保つことができたのが収穫でした。勝負の状況は把握できていませんでしたが、1ラップ目に5点がひとつだけだったので、自分の中でも手応えはありました。あとは簡単なセクションを絶対に落とさないよう集中して走りました。シーズン3戦終わりましたが、勝てなかった第2戦を含めて、どの大会も集中して走れるようになってるので、この調子を保っていければと思ってます」

 


ベテラン達の闘いが面白い
近畿は上福浦明の勝利

国際B級

上福浦明男(シェルコ)、小野田理智(ホンダ)、さらに地元近畿大会だけに参加してくる和田弘行(ホンダ)と、往年のライダーが大活躍を続ける今年の国際B級。和田は、いつもとちがって若いライダー相手ではなく同じ時代を戦ったライダーを相手にすることで、いつもとちがうスタンスで戦いにのぞみ、それが裏目に出た。

優勝争いは、この2戦、上福浦と小野田の1勝1敗だったが、今回は上福浦が勝利。1ラップ目を唯一一桁で抑えたことが勝利につながっている。

いつもなら、この時期には若手ライダーの中からチャンピオン候補が現れるものだが、今年はベテラン勢の層が厚く、若手はなかなか表舞台に立てないでいる。ベテラン同士のトップ争いと、ベテラン対若手の戦い、今年のB級は二重の意味で、興味深い。

【上福浦明男のコメント】

「1ラップにライバルの小野田選手がとても調子いいのを見ていたので、今日はだめかなと、あきらめていたんですよ。近畿には和田選手もいるから、今日は勝てないかなと思ってました。でも、優勝できてほんとにうれしいです。乗り換えたばかりの新しい4ストロークマシンはグリップがよくて猪名川のセクションにあっていて、とても助けられました。次回北海道も出場します。小野田選手と「ふたりで出場しよう」と相談して決めたんです」

 



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