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全日本選手権シリーズランキング
 
 

写真&レポート

タイトル獲得に大手
小川友幸
3ラップ目に失点を重ねてしまう
2位になった黒山健一
3位の田中太一
国際A級スーパークラス

全日本選手権も残り2戦。最終戦を前に、第7戦は本州の西の端、山口県下関市員光のフィールド幸楽トライアル場で開催された。台風11号の影響で天候が崩れることが心配されたが、時おり雨がぱらつくことはあったものの、それほどの悪天候にならなかったのは幸いだった。

小川友幸(ホンダ)と黒山健一(ヤマハ)の3勝ずつで迎えた第7戦。勝利数は同じだが、黒山が勝利以外の3戦ですべて3位だったのに対し、小川はすべて2位。その差が、シリーズポイントで6点の差となっている。

黒山がタイトルを獲得するには、今回を含め、残る2戦を勝ち続けなければいけない計算になる。一方小川は、ポイントでリードをとってはいるものの、黒山に連勝されれば、たとえ2位を守っていてもタイトルを獲得できない。この2戦のうち、どちらかで勝利をおさめる必要があった。どちらにとっても、背戸際の1戦だった。

好調な滑り出しで試合をリードしたのは黒山だった。雨が降りはじめるのを想定して早足でセクショントライをしていた野崎史高(ヤマハ)がそこここで5点をとってしまい、優勝戦線から離脱していくのを尻目に、黒山は確実に減点を抑えて試合をまとめにかかった。1ラップ目は、5点減点がひとつもなし。10セクションを終えて、小計でたったの4点という好結果だった。

2位は小川だが、小川には2度の5点減点があって、1ラップめの小計は11点。流れは、完全に黒山にあった。序盤に好調だった田中太一(ホンダ)は、1ラップ中盤に連続5点を喫し、1ラップめが15点。好調な黒山に、小川と田中太一の2位争いが続くという図式ができあがりつつあった。

今年の小川の強さは、勝てるときには勝ちにいき、勝てないときには確実に2位をキープするステディなところにあった。シリーズを戦うには、勝ち方だけでなく、負け方もまた重要だ。しかし小川には、苦い思い出もあった。前回東北大会で、2位キープに切り替えて戦ったところ、最終結果はわずか1点差だった。どん欲に勝ちを狙っていけばあるいは……と悔やまれる1戦となった。だから今回は、最後まで優勝を信じてあきらめなかった。

2ラップめ、しかし小川は、1ラップめより5点が多い。3つの5点で小計15点。なかなか追い上げのペースは生まれない。2ラップめ二つ目の5点をとった時には、黒山に10点もの差をつけられていた。1ラップめの黒山の減点が4点であることを考えると、10点差はいささか致命的に近い。

しかし、小川はあきらめなかった。2ラップめ、難攻不落の(1ラップめに黒山が1点で抜けただけで、あとはここまで全員5点)9セクションで5点になった以降、小川は5点なしで最後まで走り続けた。一方黒山は、2ラップめの第6セクションで泥に足をとられて5点となると、それから突然乱調をきたして、それまでの好調はどこへやら、それ以降4つの5点を含んで減点を増やしていった。

逆転は、3ラップめの第5セクションだった。第4セクションで黒山が岩から落ち、黒山のリードがわずか1点となると、次の第5セクションでついに逆転。さらに、黒山の乱調が始まった第6セクションでは黒山の3点に対し、小川は強気のクリーン。これでその点差は決定的となった。さらに小川の鬼門だった第9も3ラップめには3点で通過、黒山は5点だったから、ここで両者の点差は8点。まさに勝負あったというところだ。

小川、4勝3敗、2位3回。黒山、3勝4敗、2位1回3位3回。両者のポイント差は、9点となった。最終戦中部大会で、黒山が優勝しても、小川が5位以内に入れば、チャンピオンは決定する。勝負は最後までわからないとはいえ、この点差は、シリーズをほぼ決定づけるものといっていい。

【小川友幸のコメント】

大きな一勝です。勝ちました。うれしい。1ラップ目の第3セクションでミスして5点は大きかった。あれで黒山選手にペースを作られて、調子を上げられてしまった。一時は2桁になるほど点数を離されてました。それから雨が降って、セクションがむずかしくなったので、ワンミスが5点につながる。黒山選手のミスで逆転もあると、あきらめずに走りました。それが勝利につながったと思います。ポイント差は9点。かなり気持ちが楽なりました。あと一勝したい。最終戦は地元での開催です。ぼく、地元で勝ったことがないんで、応援してくれている地元の人たちの前で勝ちたいです

【黒山健一のコメント】

前半は割といい感じで走れましたが、試合が進むに連れて乱れてきました。2ラップ目の第5で失敗してから特に乱れましたね。続く第6も失敗。雨でドロドロになったラインがいやでした。やられてしまいました。でも、中途半端に終わったわけじゃなくて、やるべきことをやって終われたので良かったですよ。その結果、ぼくより小川さんのほうがよかったわけです。次回は小川さんの地元の中部ですね。ぼくが勝てたら勝率だけでも並べるので、がんばります

【田中太一のコメント】

「結果的に3位、久々の表彰台獲得ですけど、点数的に2位に詰め寄れなかったのが残念でした。2ラップ目、クラッシュばかりです。3位をキープしているとは思っていなかった。後半は、雨がふったりやんだりで、あれもきびしかったですね。でもまずは3位に戻れてよかったです」
 

優勝した小森文彦

国際A級

成田匠(ヤマハ)の連勝で、流れが成田に傾きつつあった国際A級。しかし、その成田が失速した。今回は5位。今シーズンは、開幕戦の4位がもっとも悪い成績だったから、今回はワースト記録を更新したことになる。

天候の悪化をかんがみて、セクション設定はやさしめとなっていた。しかしA級がゴールする頃には、天候はなんとかもった。おかげでセクションが簡単な神経戦となった。

1ラップめ、トップは小森文彦(ホンダ)で減点0。2位が本多元治(ホンダ)で減点1。3位が成田で減点2。本当に1点を争う神経戦だった。

2ラップめ、小森が1点、本多が4点を加えるも、順位は変わらず。成田は5点をふたつとって、これで順位を5位まで落としてしまった。この日のコンディションでは、5点ふたつとって優勝戦線にからむことはできない。

替わって3位に浮上したのは白神孝之(シェルコ)。白神は、なんと2ラップ3ラップとオールクリーン。1ラップめの減点のみで走りきった。

三谷英明(ホンダ)は、いつものとおり1ラップに少し減点が多かった。2ラップ3ラップは1点ずつと悪くないが、4位まで浮上するのがいっぱいだった。

これで、11点あった成田の選手権のリードは2点となった。いまだ成田はランキングトップだが、2点のリードは、あまりにも小さい。最終戦では、成田か小森か、し烈な争いが期待できることになった。

【小森文彦のコメント】

「久しぶりに優勝できて嬉しいです。最近は1ラップ目が悪くて追い上げることが多かったんですけど、今日は1ラップ目からオールクリーンを出せました。その後ちょっとミスはありましたが、大きな失敗がなかったことがよかったです。ミスを誘うようなセクションが多いので自分との戦いでした。ちょい足を出さないよう、耐えながら走りました。特に勝ちは意識してませんでしたが、自信は持っていました。残り1戦。さらに気合い入れて挑みます」


IB優勝。滝口輝

国際B級

開復帰した藤巻耕太(ガスガス)を加えて、平田貴裕(スコルパ)、滝口輝(ホンダ)、若武者3人によるトップ争いが展開される国際B級。

今回は滝口と藤巻が3点で同点。クリーン数の差で滝口の勝利が決まった。1点が3つの藤巻に対し、1点と2点がひとつずつの滝口が、クリーン数ひとつ上回ったのだった。

1ラップ目は、滝口と平田がオールクリーン。これに藤巻が1点で続いた。しかし平田は2ラップめに5点、3ラップめに6点と減点して4位まで順位を落としてしまった。替わって3位は、ベテラン水間康輝が入った。

これでランキングでも、平田、滝口、藤巻が上位3位を占めることになった。欠場のある藤巻はもはやたいとるの可能性はなくなっているが、今回の滝口の勝利で、平田と滝口のポイント差は6点に縮まった。滝口が優勝し、平田が3位以下となった場合は滝口の逆転チャンピオンが決定する。まだ一波乱起きそうな今年の国際B級である。

【滝口輝のコメント】

「セクションが簡単で、高いステアケースがなかったので、とにかくミスしないように心がけました。ツルツルのところで失敗しないよう特に注意しましたけど、減点は不注意の結果ですね。今シーズンの中盤あたりは、勝つことばっかり考えていてあまり楽しくなったんです。後半戦は楽しみながら走ろうと心がけたら調子があがってきた気がします。たまにはちがう人が勝ってもいいですよね」


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