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前置きが長くなったが本題のレースレポート、まずはmoto1クラス。
昨年のチャンピオン#1松本(CPsports X moto禅)は第1戦1位、2戦3位。#2佐合(浜松エスカルゴ)が5位、1位。#4増田(レアルエキッップ
ヤマハ)も第2戦で2位に入り、#6森田(SRF SPORT&HighsideJunkies)は結果こそ出ていないが第1戦では抜群のタイムを出し、お台場のSpecialStageでは1位、第2戦でも中盤トップに立つという、絶好調でありいつ勝ってもおかしくないという状況。また、#54星野(TeamCRF
Legare)、#13大楽(Team FLEX)らの若手も上位に食い込み成長甚だしい。この第3戦の結果で、この混戦の今後の方向が見えてくるという重要なレースだ。
そんな中、予選からひとり1分10秒台を出してきたのは#2佐合。確実にPPをゲット。#54星野も調子がいい。タイムアタックでは佐合に次いで2番手のタイムを出す。タイムもよいがそれ以上に走りがスムーズになり美しい。その#54星野、決勝グリッドは3番手。もう一人の若手#13大楽は外車KTMを操りダイナミックな走りを見せ、4番グリッドに。現在ポイントトップの#1松本はタイムが出ず苦戦したものの、タイムアタック予選後のスーパーヒートで(タイムアタック予選のトップ6名のみでヒートを行いその結果が決勝グリッドとなる)レース展開ならば負けないと若手の2人をしりぞけ2番グリッドを得る。5番手は#6森田、6番手はRR出身の中島(TEAM
OUTEX & WAT)が入る。
ホールショットを決めたのは#2佐合。2番手につけたのはスタートの上手い#54星野、#1松本は3番手で1コーナーシケインをぬける。裏ストレートを戻ってきた時には1列となり、トップは#2佐合、#54星野、#1松本、#13大楽、#6森田、#4増田の順に。
しだいに#2佐合は#54星野ら2番手以降を離していく。3周目にはその差が1,8秒にまで広がる。そんな中、スタートに失敗し3番手を走っていた#1松本が、#54星野を先ほどのショートカットコーナーでぬき2番手にあがる。そしてここから#2佐合と#1松本の見応えのある一騎打ちのレースが始まった。
#1松本は派手なスライドで1周ごとに#2佐合との差を縮めていく。逃げる佐合は、一見ツーリングのように流しているかようにも見える優雅なライディングだ。このライディングの違いは1コーナーシケインの進入ではっきりする。#2佐合はハングオンの態勢でスムーズに進入。一方#1松本はスリップダウンするかのような深いバンク角のスライドで入る。その#1松本はカミソリのような走りで10秒台前半に入るタイムを叩き出し佐合に近づく、と、次の周回にはそのアナウンスが聞こえているかのように#2佐合もその上をいくタイムを出す。しかしその差はじわじわとなくなっていく。ついに10ラップ目#2佐合の後方に#1松本がピタリとつく。そして残り2ラップとなったところで、やはり#1松本はそのショートカットコーナーでしかけた。ふたりのラインはクロスし、その先の登りのストレート立ち上がりで#1松本は#2佐合を抜く。ついに#1松本がトップに立つ。しかし#2佐合もその後に貼りつく。#2佐合はここからも強い。前回のHiroshimaラウンドでも終盤#6森田にトップをとられるが、プレッシャーをかけつづけ#6森田の自滅を引き起こしている。しかし今回残りの周回はもう1ラップしかない。そして最終ラップ、大落差のジャンプ立ち上がりで#1松本のテールが大きく流れる。#2佐合はそのミスをみのがさず、その先のスチール製ジャンプに入る右コーナーでインにつき横にならびかけた。やはり佐合だ。と思った直後、メッシュのエキスパンダメタル上でスリップダウン。佐合のマシンが大きく弾み松本のシュラウドにあたる、、、。両者転倒か!?と思われたが#1松本は振られながらもそのわきをすり抜ける。ここで勝負はついた。そのまま#1松本は最終コーナーを立ち上がりチェッカー。2位には#13大楽。3位には#54星野が入る。4位は#6森田、そして驚いたことに#2佐合は5位に滑り込む。転倒するも、すぐにマシンを持ち上げるように起こし素早い再スタートをきっていたのだ。6位には今回も#82峯ア(TEAM
motoバトル)が入った。
#1松本はこれで今期2勝目をあげ、一歩抜きでた形となった。去年の佐合と松本の関係とは真逆である。しかし今年は若手の成長が大きい。1戦ごとに#13大楽、#54星野が上位に食いこんできており、この若手ふたりがチャンピオン争いに絡んでくることは間違いないだろう。
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#1松本(CPsports × moto禅)切れるようにシャープなスライドのコーナリングを見せる。スライド中にバンク角が徐々に深くなるのが特徴だ。少ない予算の小さなチーム態勢でもここまでやれることを証明してみせた。今期2勝目 |
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#2佐合(浜松エスカルゴ)レースの結果的には#1松本に負けたがその走りはすばらしかった。2位に甘んじることを嫌いトップを最後まで狙うその走りは、見た者の心に感動を残したはずだ。 |
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#13大楽竜也(TeamFLEX)毎回鹿児島からの遠距離参戦。今回は1600キロ強の遠征となった。遠距離移動は思いのほか大変なのだ。そしてこの結果。MOTO1もすばらしい若手が育ってきている。 |
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#54星野(Team CRF Lgare)moto1クラスに上がった今年は安定した結果を出している。ライディングも昨年のアグレッシブなスタイルから、スムーズで美しいものへと変わってきた。 |
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#1松本、#2佐合。この二人が今回のmoto1クラスのレースをつくった。すばらしい戦いに拍手。 |
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