日付:2016年7月28日(金)〜31日(日) 場所:三重県・鈴鹿サーキット 観客層動員数:約12万4,000人(4日間合計)
2016年 FIM コカ・コーラ ゼロ 鈴鹿8時間耐久ロードレース選手権(以下鈴鹿8耐)が、7月28日(木)〜31日(日)まで、三重県・鈴鹿サーキットで開催された。
今年もポル・エスポルガロ選手などの現役MotoGPライダー、06年MotoGPチャンピオンで現在はスーパーバイク世界選手権で活躍中のニッキー・ヘイデン選手が13年振りに鈴鹿8耐に参戦するなど、話題にことかかず、決勝日には6万9,000人のファンが会場につめかけた。また、国内はもとより、世界84ヶ国でレースの様子が生放送されたほか、198ヶ国でハイライト映像が流れ、世界中の多くのレースファンが鈴鹿8耐に熱狂した。
第39回目を迎えた2016年の鈴鹿8耐。その頂点に立ったのはヤマハファクトリーレーシングチーム。圧倒的な速さと安定感で昨年に続き優勝、2連覇を達成した。2位には7年振りにカワサキに表彰台をもたらしたチームグリーン、3位には第1回目から欠かすことなく参戦しているヨシムラ スズキ シェルアドバンスが入った。
11時30分に恒例のル・マン式スタートで戦いの火ぶたが切られると、♯17/チームカガヤマの清成龍一選手がホールショットを奪い、チームカガヤマ・♯5/F.C.C TSR Honda・♯12/ヨシムラ スズキ シェルアドバンス・♯21/ヤマハファクトリーレーシングチームの順で1ラップ目を終えた。しかしながら、6ラップ目でF.C.C TSR Hondaが二輪シケインで転倒、そしてチームカガヤマは26ラップ目にピットインするものの、ピット作業にてリヤジャッキが折れるというアクシデントが発生。その後もトラブルに見舞われたチームカガヤマは、4連続表彰台という目標から遠ざかってしまう。一方、優勝候補の一角で、2年振りの優勝を目指した♯634/MuSASHi RT HARC-PRO.もまた、追い上げて2位につけるものの、74ラップ目でマシントラブルによってストップ。車両の修復を試みるも、残念ながらリタイヤ届けが出された。そのなか、2連覇を目指すヤマハファクトリーレーシングは、17周目にはトップに立ち、ライダー交代をしながらもコンスタントに周を刻んで後続を引き離していった。そのヤマハファクトリーレーシングの後ろでは、ヨシムラ スズキ シェルアドバンスとチームグリーンが激しい攻防を繰り広げて会場をおおいに沸かせる。その争いはチームグリーンに軍配が上がり、ヤマハファクトリーレーシング・チームグリーン・ヨシムラ スズキ シェルアドバンスの順で、レースが展開されていった。陽が落ち、赤や青、グリーンのペンライトで観客席が輝くなか、カウントダウンダウンが始まる。そして19時30分にチェッカーが振られると、218周走破したヤマハレーシングファクトリーの優勝が決まり、連覇を達成した。なお、218周という周回数は、鈴鹿サーキットに二輪専用シケインが新設された2004年以降では、最多周回記録となる。
鈴鹿8耐は来年、40回目を迎える。しかも2017年からは世界耐久ロードレース選手権が9月スタートとなり、鈴鹿8耐が最終戦となることが発表された。40回目となる記念の年に、鈴鹿で世界チャンピオンが誕生する可能性は高く、来年は鈴鹿8耐がより一層熱く、大きな盛り上がりを見せることになるだろう。
リザルトはこちらから。
http://www.suzukacircuit.jp/8tai/
レースと同じぐらい楽しめ、盛り上がったイベントスペース。ピットウォークではピットが来場者で埋め尽くされ、ライダーのサインを求める人で長蛇の列ができたほど。また、フリースタイルモトクロスやトライアルのデモンストレーションでは数々の妙技に驚き、試乗会では最新モデルの乗り心地を体験する人も多かった。前夜祭では恒例のバイクであいたいパレードが開催されたほか、NinjaパレードやH2Rのデモ走行なども実施された。